甘い歌に惹かれた虫を
ぺろりと舐めとって、満足げにわらっている
あなたは可愛らしくて
わたしはどぎまぎした。

金の硬い羽よりも、ふわふわの白い羽よりも
朽ちかけたこの羽を愛してくれたから ....
        160915

流す日記を書き終わり
一気にカーテンを開くと
そこには母の顔
月が出ているよ!
あなたの大好きな

あなたは2100年に ....
流民をへて流民にあう
きみは遠い昔の記憶の中の文学少女

すべての物語を読み切れないように
たとえばたった一人の歴史も解析できずに

やはり僕はでくのぼうにもなれない半端者
きみの洗礼を ....
じっと空間を見つめていると、
何かが聴こえてくる。
実際には何も聴こえないが、
目にうつるものが音を帯びてくる。
色にも音があるのか、
音に色があるのか、
空間は息吹を宿して、
この身体 ....
なのはわたしとこころ。
こころはわたしとは関係なくころころと変わり、コロッと転び、何故かは知らないが勝手に成長していく。
わたしはこころとは関係なく、わたわたとしながら一人称を変えて成長していく。 ....
久しぶりに電話してみる
着信音が十回で、切る
内心ホッとする
まもなく向こうからかかってくる
少し慌てる
「なに?どうかした?」
声を聴いて安堵する
「いやどうもしないけど。今話せるの? ....
先週までのうだる暑さが嘘のよう
公園の木立は重い影を落とし
鬱蒼と風に吹かれているが
家々の庭に
咲き尽くした夏の花々が
どこか安堵したようにうなだれる
もうここからは秋
静かに目を凝ら ....
有翼の人魚たちが踊る森が ほどけてゆく
有翼の一角獣たちが戯れる砂漠が めくれてゆく
忘却のような白い顔をした給仕たちが 一列に並んで
運んでくる皿の上にはプラチナの蜃気楼
異様に美しい怪文書 ....
ふふふとほくそ笑んでみる
訳はない
意味もない
他人が見たらさぞ気持ちの悪いことだろう
楽しいこともなく
面白いことを思い出したのでもない
笑顔を浮かべてみたくなったのとも違うけれど
そ ....
檸檬のまわりを、笑い声が歩いている

ちいさいね。
そして可愛らしいね。
酸っぱくて。
わたしあの子好きよ。
くすくす、くすくす

天鵞絨の大地の真ん中に
オーデコロンの風に晒されて ....
最後に故郷に帰った日

灯台に座って
風に舞うとんびを
いつまでも見ていた

神様の木のてっぺんに
命を抱えるとんびたちは

巣に近づくと魔法の笛を吹く

目が回るほど
螺旋に ....
タバコの煙で会話するひとがいる
その表情は煙でぼかされている

隔離された空間で
ひとりの顔をみせている

私はタバコを吸わないけれど
なんにも言わずにみていたよ
あなたの白いその顔を
私はこころの中で寝ています
いびきが何度も聴こえてくるのです
私はこころに布団を掛けています
寝返りするたびもう乱れて自分でも恥ずかしい
それでもやはり寝ていたいのです
夢枕がもう手 ....
次郎さんの家は、火の山峠へとつづく
坂道の途中にあって、そのちいさな車
は、登るときも下るときも、まるで不
機嫌な家畜のように、激しく四肢を踏
み鳴らすのだった。
直径八キロ余りの島の真ん中 ....
わたしはこれから
目を覚ますから
あなたはカップを出しておいて

コーヒー豆は冷蔵庫、
ナッツ・ケーキは戸棚のうえに
泣いてるうさぎにベッドを貸して

手をつないで坂を下ろう
 ....
ベッドの中という
わたし一人分の天国から
のそりと抜け出し
あくびをしながら迎えた朝

カーテンを開け 光を浴び
青空を見上げながら
残りの眠気を
はらい落とした

シャワーの様な ....
           160910

此所はどこの坂道じゃ
追分からヨドバシに向かうと
夜行バスの群れのエンジン音
残暑の夜を余計に暑くするよと
惰眠を貪る乗客達を僻目に
ヨドバシカ ....
気がつくと、
一面真っ白な部屋のなかにいる。
部屋には窓一つない。
空気がこもっている。
部屋中に白い音がする。
天井に向かって手を伸ばすと、
目には見えない皮膜に触れる。
シャボン玉の ....
ゆめからさめて
手を伸ばす
爪にとまった蜉蝣
掃除機をかける音 かすか遠く

木馬が揺れて
ベビーベッドに霜がおりる
目の前で
硝子のつぶが揺れる揺れる


「あ」と「 ....
 ある書物は私を受け入れ、私の居場所を示している。
 そんな時私の心は大きく開き、静寂の中の喧騒にただ驚く。
 私の頭上に雲はなく、大地の裂け目では清冽な泉がこんこんと湧いている。
 私の精 ....
うんざりする程のルールには
もう疲れたわ
今夜はこれでおしまい
ノイズのベッドに
レタスとトマトを乗せて下さい

ほっといて
探さないで

アタシを
検索しないで
hamburg ....
この世でいちばん明るいのは
夜の屋根の
いなびかり

そのあとを
追いかけてくる音は
おそろしいけど、と

小さな人がいう

ならば耳をふさいでごらん
あてがえば
柔らかな手の ....
モノクロの台所

電話から夫の死

芋虫みたいになって

チューブで生き永らえて

血を吐きながら

愛を探した

口をあけて

頬をだらしなくさせて


エンターテ ....
カーテンにくるまって

部屋のなかに飛び出せば

暗い廊下に佇むばかり

小学校のパイプと木の机

銀色に染めたら居眠り

ベッドで一回転、二回転

自転車替えて顔替えて

 ....
五線譜にのらない音楽
数学的解決を持たない生命

リズムもない詠唱
楽器を持たない自由

空から降りてくる精霊にキッスをして
それでも抒情は余ってしまって腐る

どこにも幸運な人間な ....
油まく模様のみなもには色々がくる
熟れた椅子の脚や膨らんだ仔ねこらが
うつした空を破りながら流れてき
こまをなくしたバイオリンなど
海にとどくより岩くぼに憩う
そろそろ沈むことなど気にも ....
ふでばこのなかにことばがある。
えんぴつはかつての旅人だ。
あなたがえんぴつを手に持たないあいだ、
えんぴつは暇だ。暇なのであくびをしている。
消しゴムはあなたの文字を消すときを、ずっと待 ....
予感は、急角度に侵入する胎児だ


樹々が複雑に伸ばした細い腕の先のほうに留まると、其処で眠る


それがいつ後悔に姿を変えるのか瞬間を見たものはいない


気づいた時にはもう

 ....
私は中古品
でも 走れたらいい
ライトもLEDじゃなく 豆電球の橙色
それでも 三メートル先 見えたらいい

けれど五メートル先の人に
私の足は切り刻まれ もう走れなくなりました ....
いつのまにか夜だけがふけてゆくが
僕の朝はいつまでたっても来ない

時間の止まったままの時計をぼんやりと眺め
時系列のなかの無限の選択肢に思いを馳せる

ものごとを整理するには基準が必要だ ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14262)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ちいさな恋のささやかな結末- 印あかり自由詩416-9-15
芋月仲間が秋夜に揺れる音- あおば自由詩3*16-9-15
流民- 梅昆布茶自由詩15*16-9-15
喰らう音- あおい満 ...自由詩516-9-14
言葉からことばを読み取るのに必要- 水宮うみ自由詩2*16-9-14
会話- Lucy自由詩17+*16-9-14
晩夏- Lucy自由詩2*16-9-14
戯言アポカリプス- 塔野夏子自由詩3*16-9-13
ふふふ- 坂本瞳子自由詩2*16-9-13
檸檬- 印あかり自由詩4*16-9-13
時の場所- ガト自由詩6*16-9-13
タバコの顔- 朧月自由詩316-9-12
私は- 乱太郎自由詩9*16-9-12
火の山峠_2016- たま自由詩9*16-9-11
戸棚- はるな自由詩516-9-11
朝のひととき- 葉月 祐自由詩3*16-9-10
night_moves_- あおば自由詩3*16-9-10
木槿- あおい満 ...自由詩316-9-10
霞む_ブライダルフレーム- 吐水とり自由詩216-9-9
創造すること- ヒヤシン ...自由詩7*16-9-9
今、ハンバーガー・レディ聴いてんだっ- まいこプ ...自由詩3*16-9-9
夜話- そらの珊 ...自由詩11*16-9-8
笑顔- 吉岡ペペ ...自由詩116-9-8
あのときの- 吉岡ペペ ...自由詩416-9-7
タルカスの夕べ- 梅昆布茶自由詩916-9-7
矢部川_借景- soft_machine自由詩4*16-9-7
ふでばこ- 水宮うみ自由詩1*16-9-7
_純粋な記憶- ハァモニ ...自由詩5*16-9-7
自転車- 為平 澪自由詩516-9-5
朝が来ない理由- 梅昆布茶自由詩1016-9-5

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476