真夜中自転車を走らせ
小さな橋の上から
欄干に身体を預けのけ反る

晴れた夜空のてっぺんに
仄かに橙月がぶらさがる

雲ひとつなく銀河の河から流れる
ホシボシの瞬きは淀みなく美しい
 ....
数日前にすっと切った 
指の傷口を
ほうっておいたら 
裂けた肉と肉の間を 
細い血の糸が縫っていた 

心の傷もきっと 
体の傷とおんなじで 
あれこれ{ルビ穿=ほじく}ってしまうよ ....
光が
薄れ

空が
眠る

時が
凍り

心が
踊る

紅い
月に

私は
一人で生きてくのに慣れて
手の届く範囲の宇宙で笑う
誰だって見ていた景色の中で
自分だけ心を離していた

君の顔を覆う
ガラスの球形が遮る温度感
僕は空気
それさえ無関心


 ....
比較的に緩やかな様を
眺めている
それだけで言葉に出来なかったことが
伝わったような気がしている

新しいニュースが
平べったく流れていく
変わってしまった人
喉が鳴って一人
真 ....
丘の上 灰色のあかるさの中に
観覧車は立っている
色を失くしたその骨格を
冷たい空気にくっきりと透かして
ただしずかに廻っている

ゴンドラのひとつひとつに
乗っているのは
かつてそこ ....
 
 
壊れない名刺を刷った
どんな道具を使っても
壊せなかった
時々きらきらと光って
きれいなもののように
良い匂いがした
今日はこれをもって
お得意様回り
でも名刺の真ん中にあ ....
雲がいそがしく動く
そのしたで昼寝をする
病院という場所の二階で
腹をさかれてるひとがいる
命うまれ
命きえて
雲がいそがしく動く間に
私が目をつぶる間に
今日という日も
二十四時間 ....
けたたましい目覚ましの音で
新しい一日が始まる
レプリカントのスタートスイッチが入る
洗濯機がしゃべる
電子レンジがしゃべる
TVがしゃがべっているのは
今日の天気予報
くもりのち雨
 ....
それは、手のひらでした


空気が冷たくて目が覚める朝
寝床から出るきっかけを作るために
ひとつ大きな伸びをした
ふと指先に感じたもの


腕の中でほんの少し身体をひねる
バランス ....
手にした物は
いつか 手にしていない物として 私の元を離れていく
私は防波堤の先端に立っていた
魚の形を いつも 追い求めていた


私は何をしていたのだろう
いつも人の形を遠くに  ....

と発語すると
鼻白む思いだが
それは存在可能だ

安易に云えば
隣人への愛
自己への愛
ひいては敵への愛さえも

ここまで生きられたこと
そのこと自体
愛だといえる
 ....
はナホトカ生まれの十八歳
でどっか相当ずれている
小さい頃からずれている
多くの人とずれている
殆どみんなとずれている
仲間はずれで入れずにいる
ウラジミール・ズレリンコフ
は小学校で持 ....
{画像=111208224010.jpg}


今更ながらに想うのだが


もう一度自分を
バラバラに分解して
細かいパーツの
ひとつひとつに分け
そのひとつひとつを
見分け分類 ....
あんまりかわいくないところがすきと
いったら
おこった
下をうつむいて歩けば
六〇度の世界が失われ
三分の一の人間しか享受できずにいる
足は全身を使って地面をたたき
腕は肩につかまって行ったり来たり
お腹が減る
目線を縛らせるのは雑草か
明日 ....
特攻隊は
わが身の命を
顧みず
家族の為に死んでゆく

何を思い
死んでゆくのだろう。
恋人を妻を子供を思い
飛んでゆく

見ず知らずの人の
命を奪い
反抗する事を許されず
 ....
この世は収束しない。
この世は発散する。
ハルマゲドンは来る。
この世は崩壊する。

最後に世の中が
結束して欲しかったが
無理なようだ
皆バラバラだ!

皆が幸せになって欲しかっ ....
朗らかだろう
安らかだろう
健やかだろう
なあ、

陽気で
呑気で
幼気で

穏和で
親身で
温厚だろう

それでいて、コイツ
まだ生きてやがるんだぜ

期待という期待 ....
だがしかし
意志のもと
わたしはみずから重力をつぶして
ささえのいらない
足のちからで
さがした、

おおくのひとみなさわがず

はじめの
核心から
そのほかたち
彼をふくみ
 ....
青い穏やかな水面と石で囲まれた護岸壁

ロヴィニ

港町の路地に切り取られた
対岸を望める海の風景
丘から眺める町並みは
オレンジ色の屋根がアドリア海まで続く

小さな小さな箱の ....
呼吸のように身近に
乱れた髪を解きながら
尽きることのない
このたわいもない言葉との戯れ

細い声で囁き
地上を埋め尽くすさんばかりに
尽きることのない
このたわいもない言葉との戯れ
 ....
ひかる夜のはじまり月の余韻に
雪のかけ橋多摩のよこやま



ゆきかうひとたちが家路につく
荷物と引きかえに流れ去る喧騒
遠く暮れるまちなみ
新参者のたばこのにおい

膝にまどろめ ....
いっしょに食べたら

食べながらお話しできる

電話だとそれができなくなる

いや

できなくなる訳ではなかった

静かな祈りであることでしか

宇宙に存在できなかったのだ
 ....
生まれたばかりの娘が 
心臓を手術して 
暗闇に頭を抱える父がいる 

夫と別れた後 
アパート暮らしで 
幼い息子達を必死で育てる母がいる 

人はそれぞれ何気ない顔で 
日々を過 ....
片方で
歩けないけど
片方しかなかったら
それで歩くのでしょう

再生するのは心で
何度でも生きてる限り
それを希望というのでしょう

あるものと
ないものは
同じもの

見 ....
「春夏秋冬」  菜穂&ペポパンプ作

(春) ペポパンプさん

雪どけの水が冷たく
花が咲き始める
まだ風は強く
一面黄色になる。

(夏) 菜穂

咲き誇る花々は
焼きつく日 ....
ぼくの電卓は、
太陽電池ではないのだけれど、
計算式を入れると、
しばらく考えて、
いっしょうけんめい考えて、
ときどき、
ほんのときどき、
計算を間違える。


でも、そんなとき ....

Yの祖父は最初Yの男親であった
強く頑固で笑わず坊主頭の大男

金色に光る錦江湾と
七色の完璧な稜線を持つ桜島を
並んで眺めた
たった一冊の絵本を読んでくれた
少しでも間違って読む ....
僕が一人の詩人だとして

全ての嘲笑を受けたとして

そして最後にはひどいやり方で惨殺されたとして

それが一体何だろう?

僕の詩のあり方は変わらないのだ

・・・そして、例え僕 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
零時皆既月食- 灰泥軽茶自由詩4*11-12-11
自然治癒力_- 服部 剛自由詩211-12-10
- りり自由詩4*11-12-10
新しい宇宙に- こういっ ...自由詩211-12-10
比較的に緩やかな坂道- 竜門勇気自由詩211-12-10
冬の観覧車- 塔野夏子自由詩13*11-12-9
壊れない名刺- たもつ自由詩711-12-9
とけだした時間- 朧月自由詩311-12-9
沈黙恐怖症の恋人- そらの珊 ...自由詩7*11-12-9
101個目のぬくもり- あ。自由詩9*11-12-9
まぼろし- 番田 自由詩511-12-9
生きる愛- シホ.N自由詩411-12-8
ウラジミール・ズレリンコフ- salco自由詩7*11-12-8
それは新しくて滑らかな赤い絹目のリネンなのだが- beebee自由詩2711-12-8
バカッチョデフネ- 6自由詩411-12-8
三分の一の世界- 中川達矢自由詩511-12-8
特別攻撃隊- ペポパン ...自由詩4*11-12-8
この世は崩壊する- ペポパン ...自由詩3*11-12-8
ダーティーボム- faik自由詩14+*11-12-8
- 根岸 薫自由詩2*11-12-8
アドリア海- ……とあ ...自由詩11*11-12-8
詩作- あやとり自由詩5*11-12-8
ひかりの冬、はじまり、ひとつ。- たちばな ...自由詩20*11-12-8
静かな祈り- 吉岡ペペ ...自由詩4+11-12-8
涙の泉_- 服部 剛自由詩311-12-7
地球がころんだ- 朧月自由詩211-12-7
「春夏秋冬」_(連詩)- 菜穂自由詩4*11-12-7
ときどき計算を間違える電卓- はだいろ自由詩711-12-7
ふるさとの点景- 木原東子自由詩10*11-12-7
詩の真実- yamadahifumi自由詩311-12-7

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