一つ一つを束ね
表出と潜航を繰り返す
三つ編みは季節に似る
切り落とした断面には
三つの方向に捻れ動く
層が見える
黒髪のうねるしきの香り
一束に内包される春の手触り
ユトリロの白の時代の終焉は
小さな教会を過ぎ
角を曲がれば
景色が変わり
曇りかけた空 薄暗い白壁が
もう見えなくなっただけのこと
かもしれない
道を挟んできょうかいと向き合い
キャン ....
白い障子紙とおしてひかりチラチラ散らばって
立てなくなったばあちゃんをやさしく照らしてる

「食べとうない もう入らへんのや」
「そんなこといわんではよ食べて
愚痴いったらあかんよ
おかあ ....
赤い太陽との抱擁を済ませ
黒い月のスポットライトの下に潜り
透明な音譜に髪を靡かせながら


白い台本の世界の 夜の扉をひらく


ヘッドライトが生み出す一瞬の星座 ....
夕陽が相変わらず色をかえている

美しいとはこのことくらいだ

夜が暗くなるのも目に優しい

当たり障りのない蓋なんて必要か


ナチスが

ハンバーガーにはコーラが合う

 ....
今はまだ、ぽっかりと空いたボトルが海を漂い
手垢のついたじかんが終わりを迎える

真新しい窓を覆うひかりは
星の空をはだかで漂う不確かさで
黒く塗りつぶした本にときを刻みはじめ
風吹が ....
冬めいて部屋に取り込む鉢ひとつ

冬めくも猫を{ルビ抱=いだ}いてミルクティー

くちびるが一番先に冬めいて

冬めいてなんの未練もない鳥よ

パソコンを切って冬めく夜を知る

手 ....
 



冷たい指先から
ありもしない温もりが
すべて消えていくようだった




愛用していた
小さなティーカップは

一秒もしない内に
床への着地を成功させる事も ....
いけてる おばあちゃんでした
特筆したエピソードはない
けれど

名前が 池 てる

唯一無二の
おばあちゃんでした

寝言でドロボー!と叫んで
夜中におふくろを
震え上 ....
「どうせまたこのことも
詩に書くんでしょ」
とは
あなたの捨て台詞

本気で怒られていても
そこに 涙が流れても
身を悶えるほど
孤独を感じようとも なお
言葉は 食うこと
 ....
 きみは星座のように古い考えかたをしている
 たぬきの肉を食べた老人がいる
 きみはひとつの童話を読む
 本を机に立ててぴんと背筋をのばして
 文字と対決するようにしてそれを読む
 ストーリ ....
冷ややかで
静か
ただの一夜で
世界を無色にしてしまう

寄り添って
何も言わない
いつもそう
あなたはそこに居る

人生の半分以上の時を
あなたと過ごしてきた
なのに
熱病 ....
           

 あなたは夏をみる人だ
 うつむいたレースのカーテン越しに
 あなたは白い夏をみるひとだ
 窓辺にもたれながら、口をすこし閉じて

 
 花模様のレースの ....
 
 物語はいつも唐突に始まる。
 ある日の僕は緑の森の中にいた。
 突然の驟雨をやり過ごし、気が付くと教会の前に立っていた。
 初めて自分のもの以外の神の声を聴いた。
 それはまるで音楽の ....
こたつたつ
少し歩く
猫を呼んでみて
夜が笑う
震える身体
注ぐ月
少し酔ったふりをしながら
夢見る団欒

こたつたつ
少し歩く
転がるみかん
時計がつぶやく
じっとして
 ....
黒く世界を支配する夜の空
月は宇宙を彷徨っている
感情は深く、深く
悲しみの涙を流し
落ちた水滴は雨となり地面を濡らす

意味は分裂され
言葉は空白の余韻に打ち砕かれて
死ぬ
昨日の ....
まとまらない
まとめたくない

心 自由に泳がせて

瞼の裏の水辺に浮かぶ
貝殻は過去のぬけがら


まとめる気がない
今日という一日を
どんな糸もすり抜けていく ....
その羽毛のいちまいいちまいに
慈愛の星を宿して
その軌跡は やわらかな超越

その飛翔を見つめる者たちの精神に
降りてくる無垢受胎の聖らかな陶酔
彼の視線には光が細かく見えていた 夜が黒
く開いている時に青白い外光に筋を描く 森
の奥に連なる木々は幹だけを残し枝葉は夜に
溶けていて重ねて細かい葉を描く くっきり
と影を描く 迷い込んでい ....
指に指先を這わせて
忘れたい背中を撫でて
水を飲む
触れれば触れるほど青く染まっていく
フルートの音が響くように
海の色に浮かぶ
背中は遠くなって
見知らぬ街の中でやっと
消える波際
 ....
冬の寒い夜も 夏の暑い昼も
春のうららかな昼寝のハンモックも
秋のさみしげな落ち葉のじゅうたんも
あなたと二人で作り上げた

ダイヤモンドダストが光る頃
十字を切って行き過ぎる渡り鳥
 ....
リビングに置いてあるピアノから
旋律が空間に流れる時
時空への旅はどこに到達しているのだろう

思い起こせば何時も青春が首を擡げ
現実に起きていることと
過去に起きたことの記憶が
脳の中 ....
その黄金の旋律を聴け
何と斬新で鮮やかなのか
人間の成せる究極の構造をそなえ魅了する

頭蓋を瞬時に捉え
胸の鼓動は高鳴る

彼の骨格も偉大で
石棺に横たわり永遠に眠り続けながら
我 ....
食べ頃を通りすぎた
一房の葡萄の実は
ぽろぽろとその房から
こぼれ落ちていく


一粒ちぎれていく度に
甘い香りがそばに漂って
服に染みついた気さえする


真昼の内から ....
風がくるくると回る
枯れ葉が子犬を誘っている
ぴょんぴょん、と
切り揃えられた紫陽花の前を
子犬と幼子が走り回る
息が白い
頬が赤い

春は青く
夏は紫に
この子らを見守った紫陽花 ....
修辞によってつくり出され
きめ細かな大理石の皮膚をまとった
限りなく長い腕の先端に
人々は指めいている
運命という不屈の氷河が
瞬間ごとに掘削されていく中
人生という虚構の神経束は ....
自動販売機の横にはたいてい美しい女神が立っていて

ジュースを買うたび僕に微笑みかけてくれる

僕は物心ついてからいつも

彼女たちに惹かれてきたし

 ....
あの時欠けた皿の中に
零れる程に盛られた言葉の山


ひとつひとつが愛おしい
そのすべては
あなたであり 君である


失われた言葉の行方
見失った誰かの胸の内も
 ....
「その炎は陰影でしかない」
そう言って私の指先を吹き消した
あなたこそが、明かりを灯したというのに
たおやかさは無機の温もりを織り上げて
巻糸は摩擦熱を怯えて逃げ惑う

潮流の回遊に永劫の ....
大人になると嘘つきになると
思っていた

正直に生きようとして
棘だらけのつる薔薇みたいに
剥き出しの自我を絡めあい
傷つけあった

あなたとわたしは同類

どうしようもなく我儘で ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黒髪を統べる- はて自由詩2*16-11-5
春は皮下に萌す- はて自由詩5*16-11-5
やせほそる銀色のおひめさま- 田中修子自由詩7*16-11-5
舞台の中で生きるように- 葉月 祐自由詩2*16-11-5
当たり障りのない蓋なんて- 吉岡ペペ ...自由詩416-11-5
_再生_- 小林螢太自由詩6*16-11-5
冬めく- そらの珊 ...俳句14*16-11-5
砕け散った- 葉月 祐自由詩4*16-11-4
いけてる- もり自由詩8*16-11-4
無題- もり自由詩1*16-11-4
きみが読む子供の本- おなべ自由詩416-11-4
再会- Lucy自由詩9*16-11-4
夏をみる人_- 白島真自由詩22*16-11-4
森の教会にて- ヒヤシン ...自由詩6*16-11-4
こたつたつ- 灰泥軽茶自由詩516-11-3
季節- 鷲田自由詩816-11-3
ほどいてしまおう- 葉月 祐自由詩9*16-11-3
白_鳥- 塔野夏子自由詩2*16-11-3
白い夜または群青の山の- はて自由詩3*16-11-3
まぎわの波際- はて自由詩2*16-11-3
コタンコロカムイ- 藤鈴呼自由詩2*16-11-2
旋律- 鷲田自由詩416-11-1
バッハに捧ぐ- レタス自由詩316-11-1
葡萄- 葉月 祐自由詩4*16-11-1
枯葉紫陽花冬乃白瀬- 小原あき自由詩4*16-10-31
演技- 葉leaf自由詩216-10-31
自販機の女神- TAT自由詩5*16-10-31
満ちていく- 葉月 祐自由詩3*16-10-31
◎救済の作法- 由木名緒 ...自由詩6*16-10-31
同類- Lucy自由詩13*16-10-30

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