根を断ち切ろうとしたから
枯死しかけたのだ
根は父からの愛

古い蔓を伐ったから
新芽は萎れたのだ
古い蔓は母からの愛

依存することを嫌い
愛されることを拒んで

君は自分にな ....
海の匂いがする風が

過ぎていく時に
光と
圧と
匂いと
音で
描く



   飛ぶ

 
鳥は
海風に向かい
まるで静止しているように飛ぶ

鳥は
生きる ....
ヘッ ヘックション
風邪ですか
ハウスシックかもしれませんねえ
多いですねえ カビとか
ええ 婆さんの華美もいやですねえ
胞子も飛んでいますから
ケイタイから出るやつもありますし
あれは ....
>吹いて
<吸って
<吸って
>吹いて

あたたかい息が
リードをふるわせると
やわらかい音符があらわれる

>吹いて
>吹いて
<吸って
>吹いて

さみしい唇を
 ....
誰もシラナイ理由が無い
わずかな隙間を生きているような気がするんだけど

近代現代近未来
産業ロボットはやがてラインを離れて
どこへ行くの

母を殺し父も殺して最果ての
流刑の地さえも ....
一度も開くことなく折れた傘を供養している カードのようにシャッフルされた僕たちは
必然的なものなど何もない真空で
必然的なまなざしのせめぎ合いを生み出そうとしていた
人間という強い酒杯を次々と飲み干しては
したたか酔って二 ....
とても
とほうもなくとても
すてきな小説を読んだ夜
手放してしまうのが惜しくて
胸のなかで
それを抱きしめつつ眠れば
冬由来のゼラチンは
純粋な水によって
隅々までふやけ

迎えた ....
僕の文法のSは君と僕
Vは生きることだ
訳もわからずOをもとめてさまよう
たまさか生まれる言葉でCを綴る

規則正しいものに反感を持ち
疑うことの正当性をつかもうとして
いつのまにか自分 ....
四半世紀働いて
やっと気がつく阿呆がいる
聞こえのいい肩書きを貰ったから
退職の朝までは
それにすがる

龍の刺繍が入った
ヤクザなハンチングを見つけて
買いたい俺
 ....
透明なビニール傘が

人の間をいったりきたりしている

ときおりの悲しみや

優しさのように
青い時を濡らすように
 赤い空を泣かすように
  白い風を脅かすように
   黒い光をなだめるように
   (梅雨の雫が一滴また一滴)
   ベランダの樋からの滴りを
老いたおひとりさまは ....
大砲の音は
鼓動を揺るがす違和の口火
冴え擦る草花
雨上がりの霄のにおいは
知らないはずの陸戦を思い出させた

涼風はとうに春を諦めている
雪をあしらった高峰を入道雲が旨そうに頬張るさま ....
空は薄暗いのに
色とりどりの看板や
揺れる木々の葉を
濡れた舗道は律儀に映し出す

冷たく滲んだ風景画を
靴やタイヤが
踏んでいく

ブラインドの隙間から
見ている私の
雨の記憶 ....
折れた傘ゴミ箱に挿しこんで本当の笑いかた忘れた 金属製の留め金は
時折きしむ

わたしを
ここに
留めておくもの
家族とか
四季咲きの薔薇だとか
増えていくばかりの本棚とか
愛すべきものたちばかりなのに

長雨のあと
造成地 ....
今日、月がもも色で
口をつぐむように鳴らす笛が
灯台の{ルビ灯=ラフ}をかすめて
指どおりのよい
髪にまきつく

入りくちは浅くなめらかに
奥はとおくするどい爪のかたち…

荷を ....
何かを 見詰めようとしたら
今まで 瞳を潤していた 存在を
排除しなければ ならない と
泪ながらに 訴えた夜

あなたは 笑って こう言った
その必要は ないよ
何の為に 右と左が 存 ....
今年の冬は
何時もの細長い島へ避寒に行くのよそうかな
島で 子作りするでもないし
このあたりでも河面も凍らなくなったし 
餌の小魚も採りやすいし

あの島の平地にはニンゲンの巣が広がって
 ....
私、雨に濡れております

髪から雨の雫が

喚くように滴り落ちてくるものですから

ほとほと、いやになりました

雫が喚く

あぁ、うるさい


粉ぐすりは色 ....
もうこのにこやかな仮面は
皮膚と同化しているのに
剥ごうとするひとがいる
剥いだらどうなるか
わかっているだろうに

それでもそれが私の素顔だと言って
変わらずキスをしてくれるだろうか
 ....
火が燃えている、火はささやかに舞い、わずかな黒煙を伴い燃えている。
すでに燃え尽きようとしているその男は、小さなともしびに油を注ぐ。
日が燦々と差す部屋の片隅の小さな戸棚を開けると、油の瓶が並んで ....
道化師の傘をパクり雨が漏る家に帰る みなさん元気にしてますか?
ぼくはどうにか元気でやってます。
え?お前、誰だよって?
ちょっと待って下さいよぉ、
ぼくですよ、ぼく。現代詩です。
現代詩ですよ!
このまま世間に見向きもされ ....
  生きている老人と
  死んでいる老人のあいだに
  いくつかの指がならんでいる
  老若男女あらゆる者から{ルビ捥=も}がれてきた
  それらはまるで枕木のようなのだ ....
火の山は
融けた岩と灰を降らせた
あたしのこころに壁を作った
驟雨の日 傘を置き忘れてきた


古びた駅舎のベンチにぶら下がって
薪ストーブの熱に 涙は乾いて小さな結晶に
誰かが  ....
美しくあるには少し
強すぎるように感じます

胸は膨らみ

そして

衰える

当たり前のことが、こわい

母に似たにおいが身体中からするの

なぜかしら



 ....
喜びは誰に捧げるのだろう、肉付きのいい母親の頬は弾けていた。携帯の写真を覗いては閉じる。チョコレート色に焼けた力強い腕。ながれる汗は距離を忘れ、遥か故郷の土を抱きしめていた 。

できるだけ ....
片方の指の半分が
いつまでもいつまでも濡れている
むらさきの
二重の光

そっと頁の上をおさえる
小さなけものの前足が
沼のような暗さを湛え
土を少しだけ歪めている

 ....
夢から堕ちていく開かない傘
ただのみきやさんのおすすめリスト(14277)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
クレマチス- Lucy自由詩1814-6-14
海風- ichirou自由詩15*14-6-14
老人の会話・電磁波- イナエ自由詩7*14-6-14
ハーモニカ- nonya自由詩22*14-6-14
CAFE_de_短歌みたいな- 梅昆布茶自由詩1214-6-14
一度も開くことなく折れた傘を供養している- 北大路京 ...自由詩314-6-14
研修- 葉leaf自由詩114-6-14
陰翳- そらの珊 ...自由詩2314-6-14
文法1- 梅昆布茶自由詩1114-6-14
阿保がいる- 御笠川マ ...自由詩114-6-13
梅雨- フユナ自由詩7*14-6-13
錆ついた風見鶏_八- 信天翁自由詩214-6-13
落夏- 凛々椿自由詩514-6-13
長雨- Lucy自由詩17*14-6-13
折れた傘ゴミ箱に挿しこんで本当の笑いかた忘れた- 北大路京 ...自由詩714-6-13
とめがね- そらの珊 ...自由詩12*14-6-13
夜、入り江にて- 平井容子自由詩1314-6-12
結末- 藤鈴呼自由詩2*14-6-12
アオサギ独語- イナエ自由詩9*14-6-12
雨音- 月形半分 ...自由詩514-6-12
「こころのかたち」- 桐ヶ谷忍自由詩10*14-6-12
火と水- 山人自由詩8*14-6-12
道化師の傘をパクり雨が漏る家に帰る- 北大路京 ...自由詩214-6-12
現代詩キラー- 左屋百色自由詩8+*14-6-11
枕木- 草野春心自由詩314-6-11
高原の駅に- 藤原絵理 ...自由詩6*14-6-11
- いるみ自由詩214-6-11
サウダージ_No.- アラガイ ...自由詩8*14-6-11
ひとつ_ひもとく- 木立 悟自由詩514-6-11
夢から堕ちていく開かない傘- 北大路京 ...自由詩314-6-11

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