懐中電灯はいつも冷蔵庫の上に置かれていた
  誰からも忘れられ埃ばかりかぶり
  微動することさえ許されず
  あなたの心はただ、白い朧な方形だけを思い浮かべて
  しゅるしゅると ....
林に落ちていく一つの空。水晶の咲き乱れるみどりの、丘の家並み。
風が氷を持ち上げて、屋根に深々と、投げつける。傾斜する雲。群
がったあと乱れちる蒼、些細な花が笑みをぼくに投げ掛ける、土が
捲れる ....
あともう少しと思うところで
火を止めるのよ
もう薪はくべなくていい
蓋をあけてはだめ
後は鍋ごとさめるのを
待つの
ゆっくりさめながら
ジャムはだんだんジャムになるから
リスの母さんは ....
     医師はどこにも病気が
     見あたらないというのだがー

汚れた世界をばかりを見続けていた 
とも思えないが 硝子体に埃が溜まって
見つめる視野の中心が霞み 
左目で見る妻に ....
生きるために多趣味         窓ガラス
        伝いおりる
        雨粒ひとつを
        ゆびで追う

        祈りとは
        この雨のような
        ....
横たわる死者の耳は、空いている。
薄ら目を、開いている。
顎を天に上げつつ
何か、ものを云おうとしている。

力強い耳朶から
渦巻いてゆく鼓膜へ
吸いこまれそうに視る、僕は

鼓膜の ....
おばあちゃんの メガネ
くるくる 飛んだ

せんたっきの なかで
くるくる まわる

手離した 気持ちは
楽しいのか
哀しいのか

手放した 記憶は
寂しいのか
苦しいのか ....
       そのとき、
       とおくがみたいと
       そうおもった

       朝と夜のはざまで
       そのひとは背中を向けていた
       けむ ....
いつもカメラにフィルムを入れずに
写真を撮るのは
大切な一瞬の
記録を拒絶しているから

それでもシャッターを切るのは
シャッター音とともに
大切な一瞬を自分の記憶に深く刻むため

 ....
冬の子どもたちが
落ち葉のマントを纏って
手をつなぎ
かごめかごめをしている

誰かが
あっちだ
と言って走り出すと
手をつないだままで
一斉に駆け出していく

遅れた子を 心配 ....
すんげぇ綺麗なエキストラがいる 山道は
うつらうつらと 川のように曲がりくねり
日差しが 折り紙の 折り目のよう
知識の折りたたまれた場所に
潤うしい硯の前に 座ろう



花は、テーブルにひとつあれば いい ....
 
この雨ときたら、どうだろう

わたしたちときたら、どうだろう

ねぇ、どうだろう



 
  静脈血が 三日月の光を跳ね返しながら
  ながくほそい道を決められたとおりながれてゆく
  運命はそこかしこに石のように置かれ
  時々、砂をかぶって見えなくなる



   ....
  きょうが土曜日なのか日曜日なのか悩みながら
  くわいという言葉をgoogleで検索する
  そうそうこういう形だったなとつぶやいて押すi-Podの再生ボタン
  ショパンの作った可 ....
踏んだアクセル
心がバネみたいに
飛び出した 夜の高速道路の対向車線から
情熱が そんな風に 感覚として
感じられないまま 私は
体をなくした 見えない 夜の世界の
闇の中から
ひど ....
不注意でピカルディを
生まれて初めて割ってしまった
その刹那あなたの姿が帰ってきた
絶対に大丈夫と思っていた強化ガラス
この世に絶対なんてないと言いたかったのか

絶対にわたしよりも先には ....
 


にわか雨の気配に慌てて
息を切らして
額に汗を滲ませて

は、と息を吐くベランダで
からりと笑う太陽に
力が抜ける

平凡すぎる何かを守ること

小さな願いと
安堵 ....
 3 足のある眼鏡

わたしの仲間は誰でも言うのだが
決して信じてはいなかった
「眼鏡には足がある」など

だが 今朝 眼鏡が消えた
確かに洗面台の横に置いたのに
顔を洗っている間にど ....
心の言葉と 言葉の心
写し身流れ 姿はともる

おりごとの戸の 金具は錆びて
つけかえる鍵 やがてはつきる

のぞきこむ目が 目隠しをする
指文字が消す しめった曇り

息吹きかけて ....
誕生日いがいは
お祝いの日じゃない
なんでもない日が
ずっと
毎日続いているけど
グッと耐えて生きていく

    🌼

私は今
自分という人間を
ふるいにかけて ....
突然雨がふりだした
雨を知らない者はこれを見たらさぞ驚くだろう
空から壊れたように降ってきたものが
こんなにも激しい音をたてて
窓を屋根を道を川を海を山を木を私を打つと

簡単に雨がやまぬ ....
こころの2重螺旋
ことばの2重螺旋

裏階段をのぼって
巻貝の音を聴いた
気がした
ひとりカリスマごっこ 銃弾の跡がある部屋を自慢されている 鳴きやまないうたを口ずさんで
外では雨が騒いでいる
としをとった緑が
カラカラと笑って
なにもこわくないって
風に乗って
宇宙に運ばれて行った



夢は壊れてきらきらと散 ....
 
今にも泣きそうに揺れた瞳だけを
この馬鹿は覚えていて

久しぶり
の言葉も
かけられない間に
あの日よりずっときれいな君が微笑む
ので
今まで覚えていた君の笑顔が 
この胸 ....
エアコンの効き過ぎたホールの
化粧の芳香と二の腕にむせながら
逃れた駐車場の隅に


朝顔にとられるつるべもなく
埋められた井戸の側には
しろつめくさの三つ葉と
蟻の行列


探 ....
恐ろしくひょろ高い  
竹馬に乗って
海水のなくなった海の底を
歩いて行ったムーミンたち

私は歩道橋から
街を見下ろし
長い脚で
椴松や公孫樹の
街路樹を
ひょいひょいまたいで
 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
見捨てられた花瓶- 草野春心自由詩213-11-26
天文台の時刻- hatena自由詩213-11-26
さめるまで- Lucy自由詩24*13-11-26
年を取るとはこういうことか3- イナエ自由詩10*13-11-26
生きるために多趣味- 北大路京 ...自由詩6*13-11-26
雨のむこうに- 石田とわ自由詩12*13-11-25
呼び声ー高村光太郎展にてー__- 服部 剛自由詩513-11-25
ロンギング_航海- 藤鈴呼自由詩3*13-11-25
とおくへ- 石田とわ自由詩11*13-11-25
あなたがわたしを拒絶しないと信じたいから- ichirou自由詩8*13-11-25
校庭- Lucy自由詩24*13-11-25
すんげぇ綺麗なエキストラがいる- 北大路京 ...自由詩513-11-24
消えるには少し速い- るるりら自由詩20*13-11-24
どうだろう- 殿上 童自由詩12*13-11-24
水のながれ- 草野春心自由詩413-11-24
きょうはなんようび?- 草野春心自由詩213-11-24
ネコと私とこの世界- 番田 自由詩213-11-24
ある一つの情熱の- もっぷ自由詩11*13-11-24
いとなみ- 祥希いつ ...自由詩8*13-11-24
年を取るとはこういうことか2- イナエ自由詩17*13-11-24
指_タクト- 砂木自由詩14*13-11-24
【_なんでもない日_】- 泡沫恋歌自由詩18*13-11-24
金銀の雨- 月形半分 ...自由詩613-11-24
螺旋- 梅昆布茶自由詩1213-11-24
ひとりカリスマごっこ- 北大路京 ...自由詩413-11-23
銃弾の跡がある部屋を自慢されている- 北大路京 ...自由詩613-11-23
ガラス売りのおんなたち- マーブル自由詩313-11-23
大崎駅徒歩2分- AB(な ...自由詩613-11-23
C賞授賞式にて- AB(な ...自由詩113-11-23
彗星が落ちてくる前に- Lucy自由詩16*13-11-23

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