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いいたいことは
大体決まっているんだ
真昼間のフクロウが
寝言を言っていた

ジャングルジムのうえ
タバコを吹かす少年のなまえはない
あるのは


ほしぞらと月だけ
でもちっとも ....
リザの朱い唇が震えて 
ガラスの森ができた 
雪の降る音がするんだと言っていた
それはしゃぼん玉が割れるような音で 
十字架にキスをする温度のようだとも言っていた  
アフタヌーンティー ....
鳴きやまないうたを口ずさんで
外では雨が騒いでいる
としをとった緑が
カラカラと笑って
なにもこわくないって
風に乗って
宇宙に運ばれて行った



夢は壊れてきらきらと散 ....
よる、靴をなくした少女が泣いていた
やわらかな足を痛めた
灰色のコンクリートが
きらきらと少女の足を彩る
いちばんぼしは
ためらわず光っていた
街灯は少女の足もとを
ずっと照らし ....
      

           いかれた月を舐めたい 
           ひりひりする 
           ひかりで
           けがれた 
            ....
ゆるやかなカーヴ描いて
夕暮れは無言のまま
裸足の気持ち連れて
だれにも知られず
森に帰ってゆく
透明な跫音響かせ
かさかさと風を編んでいる


青の終わりが
テーブルのうえに
 ....
なくしものはないと
あの子は云った
わすれものもないと
あの子は笑うんだ


いつかの夕やけが ぼくの肩にとまった 
片手に乗せた鳥が とおくへ飛び立った
宙を舞う羽の しなや ....
ORIONの一すじの涙はオオカミの喉をつたっていった
ドン・ファンのシルエットが壁に映って
眠たげに呼吸する悲恋はもう海に還ってしまった
漣の番
砂浜の影
コンバース
黒のレザージ ....
純白に広がった眩しき光の画用紙に
身を震わせながら生ぬるいみずを垂らした
祈りに悶えるおんなの吐息を筆にふくませ
なぞりはじめてみた
何故だか気怠い何故だか
満ち溢れてくる月の情緒の沸騰のよ ....
仄暗い真夜中の階段
それらは裸足で降りると
冷たくなめらかな
黒猫の尻尾みたいで
よく畝っている



そう考えると
なんと愉快な夜なんだろうと
わたしはおもうのだ


 ....
冷めきった紅茶は 
いつも何かいいたげで
それでも冷めきった紅茶は 
口を開こうとはしなかった
枯れ葉がからからと音をたてて
風に蹴られている
茶褐色の湖は冷たく深いな




 ....
太陽がラッパを吹いても
月がバイオリンを弾いても
最後は祈ることしか頭にない
最後は祈ることしか頭にない


私の湖に小舟がやって来て
そっと浮かばせてあげるこの腕は
いつでも身軽であ ....
三角子猫二人乗りの皮肉
貴男の発車音





―ピストルが泣いている―





撃て私を
空海の喉に溺れ死ぬのは
束の間
真夏の灯火
それは初恋


 ....
私に青が混じっているなら
何色でもいい
それは
荒れ狂う夜の海だったか
静かすぎる夜空だったか
それだけ
教えてくれよ



本当は水をよく含んでいたことくらい
あなたにもよ ....
天気雨で起きた朝寝坊の日曜日 カーテンを翻している風
ごきげんな空模様に思わず あくびをした

モノクロの虹をおもいだして   くちずさむ唄 

夢見がちなあの子はありったけの想いで あ ....
忘却の城そこに幾千の鳥がみえた
ハスキーボイスの列車の合図がよなよな光っている
あてのない景色に空白の深呼吸が漫ろにわすれさられても
息を飲むようなリグレットに寝汗がとめどなく流れる 青 ....
涙は跳ねてイルカになる
そして旅に出るんだって
浴槽のなかで
そう思っていたこと
未だ信じている


真夜中に飛んでいる
飛行機の音を聞きながら
ふと思ったこと
きみのいない世界っ ....
眼鏡の奥でながれた涙 
ワイパーで弾かれた雨の粒 
砂漠に咲く花 
とどきそうでとどかないキャラバン
真っ黒に染めた羽根 
低い位置で飛んでいる鳥の角度

あのトンネルを潜れば吹いて ....
削り落っことした青いひかりの先を歩いていた
背筋をぴんと伸ばした野良猫も野良犬もみんな連れてってさ
錆びた戦闘機からマーガレットが咲いているのを見たのさ
そよ風に誘われるがまま泪はいつ ....
気取らない
月のハンモック
紫のペチュニアの花
そんな夜に
黒い硝子の靴は
何処かしらと
少女は思う


銀色の森を見たかい?
なめらかな手触りの葉を
一枚取ったら
あの子に手 ....
無口な果実は震えた声でこう云う
「果てで殺して」
泥の味が地べたに横たわっている部屋の空気
ベッドに寝そべったあなたはこう云う
「憎くって仕方ないんだ」


生憎愛想のないわたしはもうち ....
あなたは私の白い首を優しくそれは優しく包み込む。
かあ弱い憎しみや恐怖で
碧く細い枝先のような血管が浮き出た両腕静かに伸ばしたと思えば僅かに怯えた力強さで絞めようとして
些か戸惑うのですその漆黒 ....
よわよわしいこの体温は
しずかに一瞬でいいよ
おもいだしてくれたらいいの

寄りかかる風に目をとじて
木々の葉のざわめきは
あの甘い時間がゆっくり
おとずれるようなそんな
胸騒ぎみたい ....
月を揺すりながら宇宙の
中空散歩の夜が落ちてきて 
ショートスカートをするり
とくぐりぬける箒星の尾っぽで
果てまで飛んで行けたらなと
思うのはなぜなんだろう
かすかに星の砂を
片手 ....
真夜中3時の夜風をスプーンで掬う 鳥の意識のように白い 
力つきた鼠になって 虹色の夜をまだ信じているんだろう
かすかに触れる月の落ちる音が 
僕をいっそう奮い立たせては 
深い微睡みの湖に映 ....
ポテトチップスを聞いていた8回目の桜吹雪は舞った 
クレパスは全部パステルで涙で混ぜて描いてみたんだけれど
黒い硝子の靴がどうしても欲しいと叫び散らしてるばかりで
うんざりした太陽は苦笑いをして ....
水色の陽射しが降る 浴槽に

14歳の夏の終わりを浸して

青いと 吹き渡る 風の音色

わずかな力で笑っている





白い馬に乗って どこへ行こう
 ....
男のあらゆるポケットに
忘れ物を入れておきました
夏の
塩辛い
木漏れ日の
青と
星臭い
銀粉と
羽根の生えた
さくらんぼの風景を


ひとつずつ
乾かないように
驚い ....
水の足音が咲いている
うすむらさきの薫りを纏った浴室
    

    雨が降っている


小瓶のなかで鳩が飛んでいる
シャンパンの気泡を眺めている


    雨が降っている ....
ただのみきやさんのマーブルさんおすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ラストダンス- マーブル自由詩514-1-6
リザ- マーブル自由詩813-12-10
ガラス売りのおんなたち- マーブル自由詩313-11-23
靴をなくした少女- マーブル自由詩613-8-3
泥のように透明なぬくもりさえも月は舐めたいという- マーブル自由詩513-8-2
サーカスの日に咲く花- マーブル自由詩8*13-7-26
その花のなまえ- マーブル自由詩713-1-7
ORION- マーブル自由詩512-10-27
火の粉のようになりたい- マーブル自由詩412-10-4
黒猫しっぽと白猫の腹- マーブル自由詩612-10-1
冷めきった紅茶- マーブル自由詩4*12-9-27
チャチ- マーブル自由詩612-9-23
懐抱- マーブル自由詩3*12-9-22
ノクターン- マーブル自由詩6*12-9-19
なけなしの花- マーブル自由詩6*12-9-16
クレヨンの国- マーブル自由詩412-7-31
涙はイルカになる- マーブル自由詩812-7-26
塗り潰しそうな空の日- マーブル自由詩6*12-5-23
光源Ⅱ- マーブル自由詩512-5-17
カーテンコールはないけれど- マーブル自由詩7*12-5-13
首_Ⅱ- マーブル自由詩3*12-5-1
- マーブル自由詩212-5-1
冷たい温度- マーブル自由詩7*12-4-29
宇宙中空散歩の夜- マーブル自由詩812-4-23
真夜中3時の夜風をスプーンで掬う- マーブル自由詩5*12-4-16
ポテトチップス- マーブル自由詩2*12-4-12
青い夢- マーブル自由詩311-12-23
ポケットの忘れ物- マーブル自由詩6*11-12-16
雨が- マーブル自由詩211-12-6

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