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鮫がいたんだがな
 とポケットをまさぐる
 何もなかったので有るふりをした
  洋ちゃんがそれを見て大きなあくびをしたよ
 何もないくせにポケットだけがふくらんでいる
          ....
真夜中の、それも特に舗装もされていない道には気をつけることがある
これは僕の中にあるよくない傾向なのです
たとえばお金を拾うことは先ずないし(暗いからね)
本物の幽霊をみることもない(きみは ....
 高台から遠浅の浜を眺めると波の照り返しには目が眩む。
鰯の群れを追いかけて飛沫をあげるスナメリが、
                    ハセイルカの一団を連れてやって来た。
小屋の喜三 ....
遅れて歩いてくる足音につい気後れがして
       わたしは膝をついたまま下向きに歩いて行く
    自転には追いつけない針を進める (
) 氷の幕を滑り落ちる   人鳥
乾いた靴の底を ....
虚無は底を打つ。殴りつけ罵倒しながらわたしはこの地を去って行く。蒐集家、乱暴な男。銭は底をつき廃墟に見送られ一人見知らぬ場所で客死するのだ。   etc.by 胡蝶(多児真晴)

使われない物 ....
 
 朝の生ぬるいミルクは狂者に揺れる鏡

それは夢と希望を織りまぜた苦い蜂蜜の跡
 
        急ぎ足に躓いた 襟巾の呼吸が

今日も樹海を彷徨う亡者の影が     みえてくる
 ....
平面を二つに折りこめば空間が立ち上がり
  さらに折り重ねれば世界は分断され
   照らされた片方の裏側
 深呼吸       
       蒸発に
  いくつもの言葉たちが生まれ ....
引き出しの中にも眠る
掬われないまりうすの舵
印影の消えた朱肉をいつまでもはなさない
無駄に広がる玄関の扉開けば山河原の礎石が
角松と放置されたここには誰も居ないという証なのだ
盥いっぱ ....
御存命でしょうか
なんて言われたらあなたはどうします
餌が鳩を縛るまま
衰退は止められなかった、と
御存命でしょうねたぶん
ただ、絵筆に描く人が見あたらない
それが哀しいのです

 ....
しつこいんだよ
メタルくらくら
背中の甲羅が鈍く光る
痛いね
様子ばかりうかがって
手足が痺れて肩甲骨もまわらない
ここも暗いから
ごそごそと這い出してきては灯りを食べている  ....
依存性とは外的な要因が大きく作用してしまうものである。いくら遺伝子の魔術によって勧誘されようにも、実際に巡り合わなければ誘惑されることもないのだ。

澄んだ青空のもとで長時間待たされる。これ ....
鼠夜桜ひきつれて

にぎやかな繁華街を抜ける
路地は大小二つに分かれ
月を眩ませる
再び斜影/方に肋膜の炎
告知する薄墨色
派手な更紗を纏う老婆を気にとめた
絵柄のカードをな ....
夢のなかで再び出会う
記憶に眠る人々
言いたいことはわかっている
本心で語り合えなかった
一本の道は遠い
新たな物語は続く
食べきれなかった皿の上
嘆き悔いても仕方ない
哀しみ ....
詩を書けば
空よりも青く
哀しみにも負けない歌声がある

ほら、耳の聴こえない男の子が楽しそうにみてる

片足の不自由な女の子は必死に両手を振っている

みつめれば舞台の上で ....
土を盛る山がある
堪えきれないのは地表
雨水は迷に沿い斜面を削る
それでも汚濁を飲んできた
流れのない水は澱んでしまう
掻き混ぜれば底に溜まるだけで
腐蝕するのを待っていた
ここに湧 ....
陽を殺し
西の夜空を見上げれば
笑う月
たちまち臭気に囲まれ
三度深呼吸をする
頷けば、嗚呼、
、馬鹿野郎と一緒に眠る
掛け布団に遊ばれ
いま、それとなく終わる 。


 ....
波に逆らい
櫂を失い
沖を漂う小舟
潮に流され
雨に打たれた
辿る術もない星に
影を照らす月
遠く雲は霞み
振り返れば七日目の陽が昇る
怨んでも
風は止まない
ここは深い海 ....
旅人が蜃気楼に眼を奪われるとき
北極の海を渡る鯨の親子は水平線を越えた
ちから尽きて風が砂粒を運ぶ
まぼろしと磨きあげられた凸面鏡(レンズ)
囁きが星座を紡ぎ舵をきる
真夜中の帆先をみ ....
夕焼けがにじむ
夜になれば身体の芯まで冷えてくる
焼酎の湯を沸かし買ってきたアルミの鍋に火をかける
このところ一人用の鍋ばかりつついている
アルミは潰せるので簡単だがプラスチックやト ....
土地を踏み荒らしては場違いな花の種を植え
手遅れになりはしないかと黄鉄の装飾で埋め尽くす
やって来たのはアザミと蒲公英で
望みの花はいつまでたっても咲かない
それならばと土台からやり直 ....
冷たい風が鼻を折る
国道を挟んで対面から歩いてくる
久しぶりに見た欅の少年
あれはいつか晴れた日の青空に
いつも手を引かれた二人連れ
くねくねと大きな身振りと直角に折り返す手足
何かを ....
吹雪いていたその日
子供のころは犬になって走り回ってた
溶けかけた雪膝が骨を出しては
小さく苦笑い
だんだんと汗を拭い
だるまもう少し頑張れ
頑張れと強く息を吐き
雪が降る雨になる ....
溜め池の波紋が大きく揺れた
葦原に身を隠してはこちらの様子を伺っていた餓鬼どもが小石を投げ入れたのかと思った
そうか、いつまでも泣いてばかりは居られないのだ
ここから先はこの御玉ヶ淵に架 ....
始まる
無限の膨張と収縮
失踪
零れ落ちる水が歩きだした
それは天使が吸い寄せられるように
悪魔の結晶が分解されるように
のみこまれ
たたずむ城壁
迂回する回廊を  ....
ーちゅるるるーるるー*ー*
繊維を打つような花のワルツが聴こえてくる
※人間二人の姿
同じことをくり返す鳥の話し声には飽きたけど
猿が笑うんだよ、僕は猫そのものだって
やつらに犬をけしか ....
神様は意図的。
巡り合わせを信じる貴方の方が意図的。
またしてもカウンターの前に表れた、感じがいいから 、だとか、 好みだな、 だとか…
一瞬の煌めき
…ああ この人はひょっとしてこん ....
ながれる息はチューブを駆け巡る

空が季節の階下を滑り墜ちる度に

遠く、
、近く、
と、眼窩をさまよう信号の波

放物線と消えた夜の足音

ひそやかな星の輝き

死なせて ....
先にあなたから色芽を結びます

空けないことにはわからないから

柄の選択に迷うことになります

わたしが降りてきて

これでからだからはなれてしまう

味覚をもしも言葉で ....
背枕を省みては どんよりと重く
降りそうで降れない燃える蝋の雲
瀕死の猫が
)はあはあと
くふくふと 、来
血(らいち)に染まれば息は幽すかな断脈
もたれることもなく
 ....
あれから
もう一年くらいになるだろうか
久しぶりにレジでみたその女性の
艶やかな微肉はとれていた
(少し お痩せになられましたね )
聞き取り難かったのだろうか
もう一度 ....
ただのみきやさんのアラガイsさんおすすめリスト(106)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ポケット- アラガイ ...自由詩11*23-9-24
快便な生活(応答風に)- アラガイ ...自由詩6*23-9-3
底のない浜から- アラガイ ...自由詩12*21-5-17
人鳥は濡れない足~台詞付~- アラガイ ...自由詩5*21-4-3
夢の断捨離- アラガイ ...自由詩3*20-7-13
針時計- アラガイ ...自由詩10*20-5-9
折り紙- アラガイ ...自由詩4*20-2-13
葉牡丹の枯れる- アラガイ ...自由詩8*20-2-9
失地- アラガイ ...自由詩13+*19-12-15
腹黒い虫- アラガイ ...自由詩8*16-5-3
ニコチンよ永遠に- アラガイ ...自由詩11*16-3-27
スベトラーナ春に酔鼠- アラガイ ...自由詩8*16-3-26
審判のとき- アラガイ ...自由詩16+*16-2-12
詩歌- アラガイ ...自由詩8*16-2-11
運河- アラガイ ...自由詩5*16-2-9
落日- アラガイ ...自由詩6*16-2-8
海原- アラガイ ...自由詩14+*16-2-2
惑星- アラガイ ...自由詩13*16-1-29
- アラガイ ...自由詩6*16-1-27
高値の花- アラガイ ...自由詩6*16-1-25
ピノキオ(欅の少年)- アラガイ ...自由詩7*16-1-23
だるま寒い中ごくろうさま- アラガイ ...自由詩9*16-1-20
そして始まりと終わりにミンク鯨を食べたものたち- アラガイ ...自由詩13*16-1-14
始まりの終わりから「エッシャー論的風景画にみる宇宙」- アラガイ ...自由詩6*15-10-24
新/石器時代- アラガイ ...自由詩10*15-7-31
ひとめぼれ/仮に- アラガイ ...自由詩7+*15-6-28
使徒- アラガイ ...自由詩11*15-5-10
空箱(格言詩)- アラガイ ...自由詩7*15-5-9
四月の赤い夜- アラガイ ...自由詩9*15-4-4
朗らかな人- アラガイ ...自由詩9*15-3-25

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