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土の間に爪が入るうごめきを感じるモーターの音と起動音
からなる空回り空回りと言うべきざわめき、木々でなくて
ぼくはかいつまんでいる、概略であって略歴であってそれ
は食物の腐る早さ、食物の腐る早さ ....
大きく伸び縮みする時間、とポプラのあの不穏さ
を 考えているときに隣で編み
込む 糸を巻き付けて束ねて吸い込んだ製糸工場の裏
で
中心部分の球体をゆっくりゆっくりなぞりあげる
指の先 ....
缶の中身をすべてひっくり返して
その目が見えるようにした
盲いた彼女の口紅を代わりに塗って
嫉妬されるために
白線は死骸だった
共通的な瞼を埋め立てて
その上をランナーの汗が踏みつ ....
回るマカロニの胡椒が経文になって
そこに並んだ
こどものあつめた花束を
しどろもどろに殺し続ける
ミイラへ
鍵穴に差したままのそれは捨てて
もう花を言わないで
黒い花の睦む森 ....