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どこかから迷い込んできたカブトムシは
黒々とした鎧に似合わない
くにゃりと甘い匂いがした
冷蔵庫にキウイフルーツがあったので
それでも与えて手なずけてみようかと思ったが
私の手のひらに収まら ....
隣に寝ている祖母の髪をいじるのが
幼い私が眠りにつくための儀式だった
人差し指で祖母のぱさついた白髪交じりの髪を
くるくる巻き取る
眠る寸前までやっているものだから
翌朝の祖母の髪は縮れて
 ....
なんとかここから這い出そうと
あらん限り手を伸ばしても
握りしめるのは砂ばかりで
こっちだよこっちだよと
地底から伸びる生ぬるい手に
足首を絡めとられる

もがくたびに砂を呑み込み
喉 ....
心をひっくり返してみた
雑多なものたちが床に落ちた
ざらついた猫の舌
尖った黒曜石の破片
排水溝にこびりついた髪の毛
紫色に変色した米粒
証拠を隠滅してやろうと
慌てて足の裏で踏み潰した ....
ベランダにビニールシートを広げ
寝そべって星を見た
焼けた地面にぺたりとつけた背中の熱っぽさ
母親は綺麗ねとだけ言った
私は黙っていた
真暗な虚空に私は吸い込まれそうだった
小さな光の粒が ....
先生、
私はめだかを飼っています。
卵から孵化させました。
毎日餌をすりつぶしてあげています。
ぱくぱくぱくぱく
みんな美味しそうに食べます。
おいかっけこはしょっちゅうです。
お母さん ....
ひらりひらりと人をかわして
くるりくるりと回転する
手のひらは上向きに指を揃えて
相手の胃の辺りめがけしなやかに差し出す

笑顔をぺたりと貼り付けて
別にダンスを踊っているわけじゃないけれ ....
ただのみきやさんのららばいさんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さよならとありがとうを- ららばい自由詩415-7-20
日常- ららばい自由詩415-7-19
嘘っぱちの権力- ららばい自由詩614-6-15
私の正体- ららばい自由詩11*14-6-4
家族- ららばい自由詩8*14-5-31
生き物係- ららばい自由詩7*14-5-20
渋谷のティッシュ配り- ららばい自由詩5*14-5-17

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