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―瑞雪―


季(とき)それて花道に白々と瑞雪
菜の花を潰さぬように撫で落ちて
花風の隙間から敷き桜になるはなびら
ひらりはらりと

散り急いだのは
心根白く多くの支え万物良縁頂けま ....
再会という
残酷な喜びを
与えられた大人は
菜の花に囲まれた
少女になりたいと願う


胸の絡まりと
夢しかなかった
沈丁花の薫り漂う
あの頃からの染みを
どうして
抜き清める ....
終日への覚悟
月輪はかわらずに美しくも
みだれ滲む余韻は
あなたへのyellなのです

聖めの静寂は
それでも意気揚々とする
魂への讃美歌

生ききるのは
姿かたちではなく
人の企みなど知らぬ大海に
旅の憂いを語る惨月がゆく

人の営みなどしらぬ夕陽に
今日の無言をあずけて

誰かの眠りの時々
遠山にある真っ直ぐな
針葉樹のならびに
あらゆる讃歌を探 ....
消えて去る路と知らず
ある日と変わりなく
嗚呼
鮮やかに君が行く

小さな声にも手にも
既に懐かしむと知らず
嗚呼
朝陽をうけて君が行ってしまう

母はいつの間にか
太陽に近 ....
雪月花を
あつめましても
わかれし人に
逢うことはできず
花時が嶺を越えても
朋(ともがら)は
儚い影
つたう涙は如月

それでも
石をしるべに
郷をいのり
健気に
心の襟を ....
したためます
薄墨や青墨に
心情や
陽のうつろいまで
浮かびます
奥ゆかしい
大和の美はし

その水茎のあとには
うつつの人に
今がかわたれ時で
あってほしいと

その水茎の ....
其処にいるなら
一張羅を着て
蹄が巻き上げる
粉塵の中で
荒武者駿馬の
躍り上げるさまに
食い入る横顔
相馬野馬追にと


不動の山から響く
幼少のたいくつが
太鼓の拍子
心 ....
打ち水をした
石畳をぬけると
居ずまいを整えた
宿の女将さんが
品よく出迎えてくれて
よくいらして下さいましたと
冷えた麦茶をさしだされ
夏陽に火照る体には
愛情注がれたような一滴まで ....
父旅立つ三日前
桜便りにまだ早い頃

桜みたいと
いう父に

大きな枝
届けてくれた人あり
啓翁桜…

病室と想う温度に
蕾ひらかれ

弥生そらから
香りたつのは

花 ....
アダージオ

アンダンテより
遅いのに
ラルゴより
速いという


あらわになった
濡れた首筋

板の上に
身をはべらせて

うつる鏡に
姿をみては

音の波に
 ....
春野里
想いて旅立つ
あなたの命に
菜の花と
桜を散らして

ひとりで
寂しくないように
途中まで
一緒にいきましょう
あなたを想う
たくさんと
途中まで
一緒にいきましょう ....
艶かしい指先で情愛を確かめる人がいる
悪戯な指先で逢瀬に流れる人がいる
刃物にした指先で誰かの痛みを喜ぶ人がいる
血流滲む指先で過ちを諭す人がいる
その指先でリストカットをする人がいる
 ....
ただのみきやさんの黒木アンさんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
瑞雪- 黒木アン自由詩6*15-4-10
別れの曲- 黒木アン自由詩915-4-7
月輪- 黒木アン自由詩615-4-6
四月一日- 黒木アン自由詩8*15-4-1
卒業- 黒木アン自由詩5*15-3-25
雄勝石壁画in東京駅舎〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩6*15-3-22
雄勝硯(おがつすずり)石巻市〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩5*15-3-21
相馬野馬追〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩315-3-16
大堀相馬焼(福島県浪江町)〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩3*15-3-14
桜の友へ- 黒木アン自由詩4*15-3-6
アダージオ- 黒木アン自由詩4*15-3-6
Thank_you- 黒木アン自由詩415-2-28
揺れるゆびさき- 黒木アン自由詩3*15-2-22

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