すべてのおすすめ
夕闇差し迫る瓜畑
果実は実り
豊かな土で収穫を待つ
後は口に運ぶだけ
一輪の花を摘み取るかのように
育てた瓜を優しくもぎ取る
甘く甘く赤く熟れていた
しわしわの年老いた手に水気と満足を残 ....
月が傾く頃
金色の砂が器から溢れ
胎内に響く
もうすぐだね
もうすぐだね
梟のウィンク
深淵なる森の一瞬
針葉樹の欠伸
我らからすれば永遠に等しく
命が宿るは奇跡に等しい
明星 ....
魂は存在するのか
聞かれたから答えた
聞く方も
答える方も
大切なモノを失っている
あくまで他愛もない質問
あくまで他愛もない答え
互いにさ
人の左胸には鳥籠があり
鳥籠が在るんだか ....
行きも帰りも満員電車に揺られ
疲れは楕円の周期
人が溢れ
昆虫を追いかけていた僕もすっかり大人
ニコちゃんマーク柄のネクタイを締め
ネクタイだけがポップな最後の砦
溢れる人の一部になる
....
革命家の雄たけびが群衆を動かし世を変革させるように
音楽家が奏でる音で聴衆を静まらせ割れんばかりの拍手をさらうように
宗教家が祈りと自他不二の行動で圧倒的弱者に笑顔を与えるように
芸術家の魂が創 ....
ずぶずぶと眠るように積もる真っ白な雪
ぽとぽととメジロに吸われ落ちるは梅の花
ワタシノアタマノナカ
風にそよぎゆっくり揺れるはソメイヨシノ
満開だ
マンカイダ
今サクラが満開だ
ふらりと ....
写実と抽象
溢れてくる
水のように
時に
ドロリと油のように
とめどない
そう思いたい
いくら湧いても
無価値であることがルールだから
銃や世論や爆弾
情勢や圧力で
制圧され奪わ ....
搾りだした言葉と色
空に舞い
螺旋状に登っていく
あちらではシャボン玉
ただよい
ただ酔い
宵へと破れる
朝日夕陽星空
月明かり
新月
夜から朝へ
繰り返し
繰り返し
梟が鳴 ....
赤
ひたすらに赤
ぐわわっと
縦にぶちまけた
線をひくように
ただ飛沫が四方に遠くはねるように
強く強く
身体の中にある赤
アスファルトに
ぶちまけるわけにはいかないから
もう一度 ....
一番味方で一番の敵
矛盾
成長させては
老いて
衰えては
逞しくもあり
次に託し
新たに産み落とす
愛して
憎くて
分かり合って
分かり合えず
譲れず
譲らず
泣いては笑い ....
死刑だ
間違いない死刑だ
彼は死刑だ
人殺し
危ない奴
情状酌量の余地なし
何人殺した
ふてぶてしい
生きるな
お前は許さない
死刑
死刑
死刑
しゃべるな
しゃべれ
反 ....
