狭くても
遠くでも
学生の賑やかが同じ
産み出そうとしたひとに
海がそうっと手助けをするから
不断の惰性が同じ
回転し続ける
日の出、日の入、コンビナート、
資源が好きなきみの ....
白いのかもしれない全部
ざらざらしている、
ソプラノ歌手の不安だ、工場の煙突から湧き出る、
砂を噛んだ黄色い音が、中空で消滅していく、
私の陰は深緑、ウ ....
両腕にカタパルト独り占め
弾丸は稲妻か?素早くて
つくづく色気づく二の腕に
絹の折り鶴置いて息吐こう
地平線に届くような
声、高らかに、拡声器無し
イコール・ム・リコールのスタンス ....
電車の窓に映る姿
流れる瞳や鼻に心の形を委ねていた
地下鉄は暗いので
ガラスに特によく見て取れる
プシュっと、
扉が開く度に
人が出ていくヘッドフォン
つり革につかまる自分の前の ....
キラキラと雪の結晶が落ちていく
寒いこの季節に僕は人恋しく
あなたに会いたいけど
どうしても届かない位置にいるあなた
僕の心に刻まれた深い深い傷は
今も癒えぬま ....
遠目には黒い紐に見えた。近寄ってみると蛇の子供
だった。体長は二十センチくらい。JR新幹線駅の東
口を出てすぐの、駅前広場のフロアタイルの上に横た
わっている。尻尾の後ろの、コンクリートの ....
わたしはねマザーになりたいの
あなたたちのね ホームになりたいの
世間一般では
「都合のいい女」とよばれているけどそんなこと気にもならない
嫉妬心で刺したりしないし妊娠の責任も ....
*今日
今日の私にバイバイ
なんて
簡単に出来ない
とりあえず
昨日の私にバイバイをする
*昨日
昨日の私は泣いていた
いつまでもいつまでも
泣い ....
喉に流れ込み
触れては弾ける小さな花火
光に透かして
揺らぐそこを見つめると
まるで
そのときをたゆたうような
はたまた{ルビ空=くう}を泳ぐような
淋しがり屋特有の錯覚に陥る
ひとりでも平 ....
━1
昼寝するあなたの枕となるような
陽射し遮る日傘となるような
本を作れたら良いと願うのです
ボロボロに擦り切れたその表紙には手垢がこびりつき、
セピアに色褪せた付箋は、いつも同じページに挟 ....
本業を失って早2ヶ月過ぎて
暗中模索の仕事探し
友達さえも不況の火車に乗る始末
唯一の家族の弟にさえ
頼ることさえできない姉である
こつこつとバイトをしながら勉強 ....
夫がいる週末は楽しいから
なんにもない平日を
早送りする
だけど、今夜は
夫が
携帯電話と間違えて
リモコンを持って行ってしまった
夕飯を食べる時間に
夫がいないので
....
いつものように
髪を結い
いつものように
紅をひく
わたしは何も
かわらない
置き去りの
この部屋で
恋しい
恋しい
恋しいと
嘆 ....
switch.
ずぶ濡れになった脳漿に
楔が溶けるような、
おと。おと、
踏みつけて割ったCD/私はそれをまるで他人のような目線で見ている/お気に入り、 ....
私のいのちはもってあと一年です
あわれんでくれますか
どうじょうしてくれますか
なにかをかえてくれますか
なにかをあたえてくれますか
いちねんのかぎられたじかんのなかで
....
トリコロールカラーを織り混ぜた不協和音が
螺旋状に響く午前2時
F♯dimとB♭7がクロスした地点に
ジンジャーエールを凍らせたような結晶が生まれる
そう、今わたしの左の腰に小さな氷山が突き出 ....
{引用=桜の咲く春が嫌いとつぶやいたひとの
手鏡に映したそら、霞のようにたなびく
僕は戦うだろうあなたのために
僕は祈るだろうみんなのために}
満開の花は汚れたあおを覆いつくして
春とい ....
ひにすえたけがれ
かれたつさしやみ
めにこくりとふく
ほそびののどさす
はるかまないほね
そらとはうえにあるのに
ゆきえぬと かげがそう
たんぽぽの綿毛が木の枝に引っかかっていたから
指先でつまんで土に植えた
花は咲き木々は茂る
虫がいて動物がいて人間がいる
目の届くだけでも
数え切れない種類の命があり
全体数など計 ....
むかしのおやまには
きっとたくさんのきのみがあったんだろうな
ぼくのうちには
ゆうびんやさんが
いつもテテカルチョってなまえの
じゅうしょのないてがみを
おいていくよ
ぷらぷらし ....
遮蔽する人工物もなにもない!
球形をやわらかにくるむ白雲をも、ひとおもいにつんざいて
無音の只中に僕らは跳びあがる。
軌道上で目配せし合い、いざ革命の合図をしよう
地上から遙か虚無へと
....
がれきのしゃしん は いつみても いい
しょうせつみたい に はしからはしまで よまなくても
いっしゅんのうち に あらすじ が わかる
わかってしまいたくはない のに
め を はなすことが ....
まだ知らない君は
向こうにいるんだね
いつか君と出会いたいな
その時まで僕の声を忘れないで
朝 魚だったものが
夕方には生花に変わった
明朝には昭和を生き延びた築堤も
すっかり掘り崩されているだろう
燃え落ちる前々日に新線開通
潮で潤すことができなかったいきもの
忘れた積りはなか ....
さやぐ森のいたみを抱きとめ
私たちは目覚める
陽光の届かない場所にも
太陽がのぼることを願い
川へ小さな葉をながす
それは
ゆらゆら
やすらかにたゆたうので
そのうちに
ながれに ....
この浴槽を欲情で満たす牡丹雪
ひとひら、
口づけるたび、悲しみの温度が肌を焼く
ひとひら、
白い手に抱かれるまま、別れの雪を肌に降らす
この雪は溶けるため
この白は忘れるため
あなた ....
来年へ雨の中を歩いている
機械の色々から
気力の音へ雨に聞かされながら
冬のゆがんだ街は進んでいく
その平面の体にああ
イカは噛んだんだ
吸盤だったがニューヨークを感じた
自然を潰し ....
どこかの知らない住宅地で流れている
いびつなサウンド
それはまだ若い男が夢をあきらめず
努力ということをしている
それでも夢という狭き門に
自分は通れない事はし ....
しゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわ
山奥の合掌造りで
祖母は暮らしていた
冬は深い雪に閉ざされ
ひっそりと
何もないところだった
祖母がまだ少女だった頃
屋根裏では
蚕を飼っ ....
一昨日の朝食で
僕の耳に
ピーナツバターを
こびりつかせたまま
サニーレタスと一緒に
皿の隅っこに追いやったのは
誰だ
昨日の朝食で
僕の耳を
ホットミルクに
浸しこんだま ....
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