窓のむこうに
降るのは
あかるい雨
夏の日差し
真っ白な雪
網膜の向こうで
立ちつくし暗転する
背中の音
いつも風景に
変移を求めていた。
わたしが変わっていく事になど
....
誰かに何かを解って貰う権利を放棄します
私のこと理解してよと もう言えません
全ての間違いは私にあり
全ての過ちも私にあり
全ての悪は私であり
全ての浅はかさは私である
人徳と信頼 ....
えーオトナな人たちだけにむけて書きます。この前出張にいったんですけど、楽天ですげー安いホテルをとったんですけど、まあなんつうか、壁も安っちいわけですねそゆとこは。
で、となりのひとの声とかも聞 ....
苦しげな雷鳴に飲み込まれ
灰色に溶けてゆく午後の中
向日葵の黄色の彩度が
浮いてしまっていて
それでも、向日葵は
いつまでたっても泣いたりせず
ああ、どうしてなの
滲んで ....
熱く
青く
南から押し寄せる
夏の、ソ、ラ、シ、の
反復の幾つかは
肌を灼熱させたり
唾液と共に高笑いに混じったり
アイスクリームをベトベト光らせたり、そうして
幾 ....
歯医者さんでレントゲンを撮り
移動台にフィルムを貼って先生が解説する。
目の前にはモノトーンの頭蓋骨の半身。
これが私というもの。
こんにちは!こんにちは!
道行く骸骨どうしが少 ....
母恋し
朝げの仕度する姉は
かまどに火をくべ 涙、乾かす
一欠けの パンを盗んだ妹に
ただ涙出て 拳下ろせず
....
灯りを付けない夕刻の
人のいない部屋の沢山の影が
角からふやけて
海になってゆく、深い、暗い
海になってゆく
肺に溜まる海って
苦しいよね、でも
呼吸と引き換えだ ....
爆弾を我が身に纏って散り果てぬそれを正義と笑わせやがる
見上げればおんなじ色のはずなのに我らの空もイラクの空も
銃口に面と向かったその時に「万歳!」なんてぜったい言えない
....
一点の翳りも見えぬ空の下白さを競う百合とTシャツ
軒下でチリリと唄うびーどろは風に撫でられ恋を煩う
結い上げた髪にかんざし挿してみる すこし淫らなおんなを気取る
誰がため ....
マッサージで気持ちよくなって
つい眠ってしまった
目を覚まして慌てて会計に行けば
どこかで見知った顔が
「ごめんなさいお会計お願いします」
わたしがそう言うと
「まだですよこれからですよ」 ....
ねえ
あなたがこころ
開いたのは だれ?
からだのように
藍の先に広がる紫雲の中に 運び去られた光を探す度に心は溶け
悲しみを剣で返す人の愚かさを知る
読みきることの出来ぬ深い歳月を歩み彼らは、光を捨て
迷わす千や万のささやきを振り払い 闇を御 ....
赤茶色の土の上にあお向けになり 私の視線は、釘付けとなる
向けられる銃口も無く 引かれる国境も無い
傲慢と神の名と正義を後ろ盾に彼らは、真に聖なる魂を蝕み
終わる事の無いスパイラルに 己 ....
お茶の入ったコップを揺らし
言葉をぼろぼろこぼしながら話す私に
「二人とも可哀想」
眉をひそめて答えてくれた
一瞬
途方もなく自分が可哀想になった
あの子も
可哀想だなと悲しくな ....
暑い夏
公園の白いブランコに
佇む老人
こんな日にも
汗ばまない掌眺めて
寂しげな笑みをこぼす
本気で愛したあの人も
今は遠い空
自分を知るものさえ
誰もいなくなって・・・
....
ミラーハウスで求め合わないか
前と
後ろと
右と左と
斜め、っていう曖昧な角度も
加えて
つまりはすべて
求め合う姿は
すべてに映るさ
求め合うふたりに
すべてを魅せる ....
過去が
記憶が
通り過ぎていった人の
時間の
気配が
私の中で息づいている。
私は心と体を動かす。
手の届かないものに
少しでも近付こうと。
足掻く。
時は
....
言葉の裏と表を引っぺがしてそれぞれを感情と混ぜてミキサーにかける
出来上がったものを呑み込んでしまったところで、
言葉の裏から出来上がったもの
表から出来上がったもの
それぞれに裏も表もあって ....
あたりじゅうすべてが蜃気楼と化してしまいそうな
夏の午後
裾の長い木綿の部屋着に包まれ
籐の長椅子で微睡む一個の
流線型の生命体
窓からのゆるい風が
肌にときおり触れて過ぎる
ほの甘くあ ....
20歳は10時
30は真昼
40は午後2時で
50は午後4時か
60は夕方6時
70は夜8時で
80は夜10時
そろそろ寝ようか
いったい私は
何をしているんだろう
毎日毎日
こんなにも一日を
ほったらかして
腐らせてしまっている
執着も
愛情もなく
投げやりに
突き放して
時間をこなす
餌を食らい ....
時 時々 晴れ
ドキドキ 曇り
時たま 雨降り
お庭では樹木の濃い緑のかおり
楓の薄い葉脈を橙色に透かして
ぼんやりとあかりを灯したよう
せみが癇癪を起こしたように煩く
辺一 ....
支配者の心は氷塊
循環する血液は白く
混ざりけない美しさを放つ
民は揃って彼を真似た
鉄火の情熱冷まし
鋼鉄 心に鍛え
血管 オイル注入
血肉 硬質プラスティック
メカニカルな構成 ....
心ない言葉を
ばらまいて歩く男がいます
右にも左にも
心ない言葉を放り投げます
うけとった女が
賢明であることを願います
惑わされ
傷ついたりしないような
心強き人でありま ....
塀に飛び乗った
あの猫は
化粧を施して
媚びを売ったり
暗がりにまぎれて
誰かの頬へすり寄ったり
身体を火照らせながら
事に耽ったりと
場合に応じて
毛色を使い分け
今は
白と黒 ....
蝉時雨 「恋し恋し」と大合唱
一度きりだといのちをこめて
数々の本当が降りそそぎ 立ち尽くす毎日
なんて、なんで。なんで、なんて。
「こんなはずじゃ、なかった。」と、他人のカートを横目で見る。
なんて、なんで。なんで、なんて。
鮮やか過ぎる ....
戦場の瓦礫の隅で屑拾い 父を弔い 母を養う
婚礼用 その日を夢みオアシスで 白い花摘む義足の少女
「止む得ず」と ブッシュの民は、口にする イスラムの ....
言葉が心を離れて
自分から遠ざかっていくようだから
文章は苦手だと
そんな事をいう人や
正しく使わないといけないのなら
もう 何も話せやしない
そんな風に投げやる人や
言葉重ねて ....
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