詩をよむ
襟をただして 向かい合い
掬いとられた言葉に耳を傾ける
駆けても丁寧にしても捕まえられない
のろまな自分をちょっとま棚に上げて
他人の世界に没頭すると
動き出すはずだ
....
奥琵琶湖周遊ドライブ
若き日々たちまちに過ぎ妻ととも湖畔を走る老年の日々
薄き陽の雲広ごりて平年の23℃の秋のドライブ
稲はみな刈入れは済み黄葉となり一年過ぎてまた歌を詠みいる
....
彼女は困ったように笑う
道化の僕は困ってしまう
声をたてて笑えばいいのに
必ず彼女は眉尻を下げて
困ったように笑う
どうしてそんなに
困った顔で笑うのかと問えば
人の心を傷つけるから ....
おやすみから はてははじまり
おやすみから はてなはうまれる
おはよう はてのはてな
黒い羽の眼鏡が
タクトを宇宙に投げる
バトンガールの腕の中
くるくるう
地球が回った
....
{画像=111016151903.jpg}
迷ってばかりではないんだよ
ゆっくり歩いて来たんだ
途中に声を掛けてくる者もいたけど
脇目も振らず歩いて来たよ
....
{引用=祝婚歌}
旅は美しい
金のウンコを過ぎた辺りで助走に入り
爆発的加速でトップスピードに乗れば
船尾のエンジン焼けのひどい匂いも後方へ置き去られ
大川の生ぐさも顔打つ風に堤へ跳ね返され ....
膨らむ想い 奪われた心(ハート)
こんな気持ち初めてさ
恋愛(こい)は遊び 束縛は嫌い
そんなオレを夢中(マジ)にさせた
紅蓮よりも熱い瞳で オレを虜にしたね
覚悟はいいかい? 君を溺れ ....
セルロイドの花が咲いている
背景のない淡い闇のなか
赤い花も緑の茎も葉も
ツルンとしていて
それなのに/だからこそ
異様な存在感を放っている
それを見ている僕にも
背景のない ....
ひとりぼっちの女の子
机に前髪が落ちそうだ
あともう少し
針先ほどで届かないあなたの言葉のように
寂しさが髪の先に
しずくをつくっている
秋の薄日が 山の稜線にも
乗り捨てられた車の ....
宇宙に開かれた水の滴
表面張力によって浮かぶ
塵芥の島嶼の一部の
寄生する細菌細菌
細菌が人生
泥の堆積/火の木端/夢に沈む
雲の破片の沈殿物
屋敷の塀の高さに隠された
思い出 ....
打ちまくれ 打ちまくれ 打ちまくれ
空のない道と
明かりのない部屋
珈琲色の悔やみと
黄金色の砂漠が
赤道とニュートリノの間で消えていく
だから
打ちまく ....
朝起きて お天気がいいと
布団を干そうと 張り切ってしまう
ワイドショーに 好きなタレントが出ていたら
めっちゃ嬉しくて 一日中ハイな気分
クッキーと紅茶で 午後のティータイム
仕事と ....
A
枯れ葉が 裏も表も見せながら落ちて
そのうち葉脈だけになり
葉脈の下では 貴族のようなおももちで
うずくまっている それは わたし
B
独りきりの夜 ちいさく もりの ....
いつか見た歩行のつぼ
皮と肉を感じさせない陶器の心
手出しが無用になる夕暮れを過ぎれば
手出しが不用になる朝焼けを待つだけ
円形に結んだ口の先が
総じて地平線と重なるようにできていた ....
またひとつの魂が消えた
そして別の場所で
またひとつの魂が生まれた
いのちをつないで
絶えないように
あなたのいのちは
わたしのいのちは
どんなおとを奏でる?
いのちの音楽 ....
透き通ったグラスに
白く砕けた貝殻を入れる
カラカラと乾いた音が
私の耳を潤す
グラスに耳を当てれば
澄んだ音色が
脳天から足の爪先まで
私の体を支配する
あなたは恥ず ....
Noniは1回笑った
Noniは2回笑った
いや、実は1回半だったのだ
0・5とは、淋しい内省なのだった
こうして人は気安い笑いの1つ毎にも
小さな頭蓋の中の
千数百グラムの己が脳みその
....
出鱈目で意味も不明でハイファイさ
夢でキスして蹴飛ばすラジオ
意地悪な従姉がくるよ日曜日
すぐに逃げたい宇宙旅行へ
淋しげなコラージュセンス武器にして
カウボーイたち家を出るのさ
....
もう何も 考えられない
指のさきから 実が虚に変わるよう
愛しき思い ああ 言葉が拙い
壊されることを 望んでいた
それに気づいて 途方に暮れて
花壇に並ぶ パンジーの
無垢なそれしか ....
人の足跡や足音が消えて行くのは
目に見えるように分っていた。
あの場所では
自分を疑うより、他人を疑ったほうが
人の居場所として適しているのかもしれなかった。
夢の中で誰かの手が伸びてきて
グルグルグルグル
ねじまわしの音
目が覚めて
鞄を持ちながら
あっちの会社こっちの会社
くるくるくるくる
回って回ってときたま鞄を叩いてチャ ....
両親の法事にも出ず/確定申告
何ができる/何もできない
電車は相変わらず/余震の陰に沈んでいる。
空は青空/心は鈍色
地震は嫌いだ/自信家はもっと嫌いだ
安全が第1/完全が第1
落ち着かな ....
111010
花電車がやってくる日に
チョー簡潔な祝いのお品
チョコレートのパイを焼く
暖かいうちに運ぶんだ
横断歩道の先にある
プラットフォームには人 ....
満月のせいで
胸元に口づけしたい
それから背中に手をまわして
背筋をなぞりたい
たくさん言いたい
たくさん抱きしめられたい
その数年分の星の数だけ
だいだい色の満月
あたたかさ ....
1997年東京都港区
写真の題名はただそれだけだった
あの頃東京に住んでいた
写真に切り取られた街
あの頃の自分の
横顔や肩を幻視していた
清純だったけれど
....
おやすみ、あなたの黒髪にまだ青い葉をからませ
おやすみ、蔦は赤く、赤く血の色のよう
あなたの血のように赤く 私の血のように赤い
蔦を体に這わせ 木の葉の雨の降りしきるなか
そっと夢みる ....
酸素のない入り江
海水で満たされた視界
手足のついたサカナは駆け上がる
また呼吸をする為に
また"にんげん"に為るために
『無駄な事を』と嗤うあいつに向かって ....
あいたい
ゆきあいの空に
あさひのまえに 家を出た
やけに 赤い 朝日だった
ゆきあいの空は
季節が ゆきあう空だという
北に向けて クルマをはしらせれば そのうち ....
外は悲雨だから
いいんだよ、いいんだよ
ぼろぼろ泣いて、いいんだよ
話しかけないでください
静かに
ハサミの音を聞いていたいのです
質問しないでください
今は
答えたくないのです
話しかけないでください
ただ
髪を切りに来ただけ ....
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