電機信号のパレード

飛び交う人たちの間を

蜘蛛の巣をくぐるように通る

光輝くこの街はもう

モノクロの美しさに気が付くはずがない

砂埃舞う神社の階段で

浮き足でゆっく ....
携帯の横で
揺れていた鳥が
わたしのもとから
飛び立ってしまった

わたしの横で
聞こえていた声が
わたしには
聞こえなくなってしまった

黒の中にひとり
透明のわたし
七夕の ....
いつものように
午後をあらいながら
うつむき加減に 軽く
雲行きを確かめる
それもまた いつもの事だけれど
その
始まりの日を憶えていない


寒暖の差を道として 風は渡る
よ ....
あたしは言葉遊びを愛している

創りものの仮面を鎧っていても

48の文字を舌の上で転がして

ギュッと絞ったあたしらしさを

指先から滴らせて紙面に散らす

オブラートにそっ ....
 晴れた日には
 
 心に色を塗ろう

 想うがままに


 青空の色

 何重にも塗り重ねて

 空の色に近付ける


 光を散りばめるように

 君の唇を

  ....
風をつかもうとして
草をちぎってしまった
てのひらが

鳥を呼ぼうとして
こんちくしょうと叫ぶ
声が

心のかたちを確かめたくて
君のからだを抱きしめた
腕が

今夜もずれてい ....
雨にかすんだ街を見ながら
少し寂しくなったので
あなたの言葉を思い出しました。

水溜りの中に
小さな小さな雨色の町があって
その町では
どんな事でも虹色に綺麗なんだ

あなたはどん ....
海鳴りは遥か遠くでさざめいて 
波間に浮かぶ言霊たちは 
いちばん美しい響きを求めて 
たがいに手を伸ばしあう 

砂浜に打ち上げられた巻き貝は 
もはや亡骸となり果てて 
右の耳に ....
子供の頃に住んでいた
甘くてはかない
飴細工のような
御伽噺の世界
あの世界は
今どこに在るの
舗装された過ぎた道路は西に伸びる
隠された向日葵の種は
次はいつ芽吹けばよいのかと
首をかしげ
夏は立ち尽くしている
都会育ちの猫は
酷い体臭を払い除けながら
夜を寝床として
彼の恋人 ....
真っ白な
蛍光灯の黒点
君はどこからやってきたんだい?

天井の壁紙の
錆び付いたバクテリアの
その無数の笑顔の
悲しみの
笑顔の
悲しみ

真っ白は嘘
黄色でもないよ
 ....
貴方が私の前で微笑んで
優しい言葉をかけてくれる
私に似合うと言って
贈ってくれた宝石
私は貴方に何もしてあげられないのに
どうしてこんなにも
優しくしてくれるのか判らない

貴方は誰 ....
いつか鳥取砂丘で奪われた
気怠い熱が返ってくる感じ


デラウエアの雫が
中指からぽたりと落ちて

甘やかな記憶が
砂塵のように崩れていく
それは不思議な爽やかさで


一歩踏 ....
アルフレッドの忙しそうな姿に目を釘付ける。
 胸のノコギリしならせて
  そっとギザギザ指でなぞりながら
疲れても金鎚で打ってしっかり釘付けておく。

アルフレッドはロイドジョージみたい
 ....
 手のひらに乗るように小さな赤ちゃん

 まだまだ立って歩けましぇん
 まだまだオムツをはずせましぇん
 まだまだお口がきけましぇん

 そうです
 あなたは生まれてきたばかり
  ....
世界中の風を収集すると
古い書物から頁が捲られてゆく
幾つもの考えは
風の形になる

ベドウィンのテントに吹く風
サーミのテントに吹く風
敦煌の砂に吹く風

風を折るように
また祈 ....
あぁ いつか
「君の可愛いトコが好き」
そうあなたが言ったから

皺になっても
白髪になっても
可愛いトコだけは失くさないでおこう って
心に決めてたのに

可愛いトコって
なんだ ....
大きなガラス扉
日焼けしたブラインド
貸店舗、の白い貼り紙
コンビニになりきれなかった
角の、たなか屋

殺風景な店先のコンクリートには
ただひとつ
小さな郵便ポストが生えたまま
舌 ....
ある日の放課後
ひとり座席をかえている

みんなのみんなの真ん中で
混じって暮らす
人がいて

ひとりポツンと隅っこで
消えてくような
人がいて

どちらにもなれない自分は

どうだろうね


誰も ....
こわれたミュール 戻らない日々

声を上げても

もう君はここにない
泣いても もう来てくれない
私、おいてけぼり



こわれたミュール も一度はいても

もう鈴の音は聞こえ ....
立ち位置を、探している。
いつまでも見つからない、
足の踏み場を。 

もしくは、
消えてしまった君の幻を
抱きしめる、
世界の中心を。 

人波の川が流れゆく
この街の中で、 
 ....
繋いだ手に力を込めて祈った先に赤いそら。

一生守るよ、なんて言葉の呪力

約束ならば私より先に逝かないで。



黒く塗られた爪から夜が逃げていく。

だから

繋いだ手に力 ....
やさしい ということばを
ほんとうに つかえているひとは
どのくらいいるのだろう

ふるえてる かたを そっと
だきよせる ことの むずかしさ
かすかな おとを たてることさえ
こわれて ....
港の水に映るのは
それは月ではないのです
港の水に映るのは
それはおしりなのでして

おしりは逃げ出したのでして
僕はそれを追ったのでして
漁船に忍び込んだのでして
追い詰められたおし ....
わたしから一番遠い人だった
そんな単純な動機

想いは蓮の葉のように
水の面を漂うように
ゆらゆら揺れて

不確かな言葉と
不誠実なあなたと
忠実なわたし

ほほえみをたたえる写 ....
湾曲している水平線上にて、
しめって酸化しそうな金属の肌が
垂れこめた雲に灰色の腐蝕を放っていて
見あげても星は降る気配
海の月の揺らぎ
飽和した幻影の瞬く電子
この神経を流れ去ることのな ....
三部作長きに渡る戦いの果てに何見た「ヘンリー六世」

一卵性双生児なら別の名をつけて下さい「間違い続き」

王国を馬一頭と引き替える悪の美学は「リチャード三世」

パイを食べ「タイタス・ア ....
おもしろおかしく生きているけど
この頃ゴールと叫ぶ喜びはない

サッカーとは相性が悪いのか
2時間近く応援しながら見ていても
あ〜惜しいという悲鳴ばかりで
ふっとよそ見した瞬間に点が入 ....
読み違えた時刻表と
溶けるような蒼さ

誰にも触れられないまま
街を逃げる
此処は誰にとっても何処でもない



気が付けば
喋らない受話器を静かに置いていた
ミシンで縫い付けた ....
空の水がみな注ぐ
水無月ならばこそ
ガクアジサイのぼんぼりに
青色 むらさき
灯りを点けて
こころの内を絵に描いてみる


哀しみ惑う雨模様は
霧雨に溶いた絵の具で
ぼんやり滲んで ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
モノクロを忘れた街- こめ自由詩306-6-21
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ネイビー・ストーン- 千波 一 ...自由詩16*06-6-21
*果汁100%*- かおる自由詩6*06-6-21
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Projection- 木葉 揺自由詩506-6-21
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黒い深爪- 朽木 裕自由詩3*06-6-19
泣きそうと思うとすでに溢れてる_夕立のヒト_愛するヒト- mina未詩・独白706-6-19
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悲しいほほえみ- 美味自由詩4*06-6-19
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鮭のフルコース!〜シェイクスピア全作品で五七五- AKINONA短歌306-6-19
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_- .自由詩406-6-19
夢紫陽花- 銀猫自由詩13*06-6-19

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