空に想いは寄せる
いつの日もいつの日もみつめた
あの青さだけが私の願いなのだ

{ルビ天鵞絨=ビロード}のような雲の浮かぶ
平和で満ちあふれたあの空へ私の心は向かうけれど
我が蒼穹よ 私は ....
どうやら
あの絵の具たちに
とりあえずでは
あるものの
蓋をすることが
ようやく
できたのか

足りない色
新たな色
質朴に
買い足せばいい
純朴に
もらえばいい
さらなる ....
 難しいことは考えない
 人は考えたくないから本を読む
 僕は本を読まない
 思春期に読んだ本は数知れないが
 相手を攻撃するだけ
 自分を守るためだけに本を読んでた

 言葉だけは覚え ....
親父・母ちゃん婆ちゃんは 
姉・婿・孫娘のいる富山に行き 
一週間は帰らないので
家はがらんと広くなった 

仕事を終えた帰り道 
夜空を見上げ 
雲から顔を出す十五夜お月さんと話し 
 ....
私の痛みが君に沁み込んでいく

涙を一粒 こぼすたび
瞼をつよく こするたび
肩を震わすたび 声に涙が混じるたび

君の車からティッシュをひったくって
泣きじゃくる

涙が出始めると ....
光が流されて行く
風にあおられて
時間が溶けて行く
あなたの瞳の中に

風が太鼓をたたく
よく晴れた青い空
こんな日は何か
素敵なことが起こりそうだわ

坂道を駆け上り
海が見え ....
呼べる距離まできている
足跡
紐で縛って
すべて部品に分ける

部品をうめこんだ耳で
わたしを呼んで

この眠りが深いと教えて


見た事がないと言う顔をする
経験
脚で引き ....
?.


朝風呂が好きだった
その朝もおまえは
俺たちの小さな家の小さな風呂に
窮屈そうに仰向けになって
顔を沈めて
水の中で
目は見開いて
くちびるが
SEE YOU って
 ....
       一

観葉樹が、かぜに揺れて、嬉しそうに笑いかける。
笑いは葉脈のなかに溶けて、
世界は無言劇に浸る。
映像のように流れる無言の織物。
かぜが、喜劇に飽きるまで、永遠を飽きる ....
おひるやすみをすぎて
まんぷくになった おなかをかかえ
デスクにむかう

カタカタ キーボードをうつおと
カチカチ マウスをクリックするおと
フィルムをかかえて パタパタこばしりにはりるお ....
手のひらに虫の息
丸い黒曜石の瞳は虚ろ
彼の本分は
飛ぶ事ではなく
鳴ききる事だからか
若草色の翅脈を透かした羽は
すり切れる事もなく
黒い前胸に刻まれた金糸も鮮やかに
腹の手風琴も今 ....
あなたがいなくなってから
私の書く詩は
あったかくなったと
ひとが言う

あなたに向けられなかった
優しいきもちは
今になって
紙の上に溢れている


滝のように
伝えるべ ....
僕は犬です、わんわん
しがない犬です
一度主人を失いました
僕はもう仔犬ではなかったから

僕は犬です、わんわん
しがない犬です
先日野良の一員になり
金属に怯えるようになりました
 ....
雲ひとつない秋晴れの中
海に向かって歩き始めた
理由はない

心地よい秋風が
海から吹いてきて
正面に向かっていくかのように
歩いていった
理由は必要ない

海は輝いていた
きら ....
コンクリートの塀に

一匹の蝶が来て留る

この目の覚める艶やかさは

一体どこから来たのだ

これがこの世の反映だなんて

私は信じない

むしろこれは世にないものだ
 ....
今日、貴方はこの世界を旅立ちました
それでもこの世界は何も変わらない
万人はこの答えに直面して受け入れてきた

若くして病で旅立つ人もいれば自ら望んで旅立つ人もいる

数十年前に一人になっ ....
いつの間にか
和らいだ青色に
滑るように重ねられた
白色が
ゆっくりと
南へ流れてゆく

ああ やはり

とどまることは
許されずに

見上げても
見下ろしても
吹き抜ける ....
緩やかな曲率で
道は行き止まりまで続いていた
そこより遠い場所を
知らなかったので
墓標はその岬に、と決めていた

漁火の整列する底には
冷たい海流があって
行き止まりの
もっと向こ ....
 秋が咲いた 秋が咲いた
 どの花よりもうつくしい秋が咲いた
 春まいたたねがみのった
 かわいい小粒のちいさなたねが
 みのった みのった
 かなしみの
 さてこの気さえ狂わさん
 く ....
斑に染まる山もみじ、
濃くたちこめた秋の匂いに騒ぐ、
枯れ落ちた葉のざわめき
そして悪戯な、
木蔭を這う{ルビ下=しも}風 )))

そうだ哀しみは、
雲ひとつない秋空へと昇ってゆく
 ....
日を追う毎に
わたしの頭は
軽くなってゆくようです
わすれていくのだろうか
こんなにも容易く

赤信号が青に変わり
裏路地は繁華街になり
たった今あったものが
次々と消えてゆき
 ....
容れ物のように穴のあいた胸に

こっくりと深い紅の薔薇を生けた

晒されて焼けついた

空の心を

かざりたてた



胸にあいた穴が底をうがつ時が

いづれくることを予想 ....
棍棒を
作った
オークの
頭四キロの

素振りを
ずっとしてた
だってお前が
怖がるから

引っ越した家は
夜少し静か過ぎて
お前が怖がるから
まあ実は俺 ....
三角柱の一面が
でしゃばっている

時に強引に
時に嫋やかに
白が踊る

美しい細君が
足りない
ただ大海原に船を浮かべるだけでよいのさ、
しかしおまえ達が乗り込んで来る日にゃ
女どもをカッサラッテ来た日にゃ
そして海のうえで暮らすためにゃ、
覚悟がいるゾ、おまえ達よ。

「ザワークラ ....
街を歩いていると
仔猫が身をすり寄せてきて
〈子供にして下さい〉
と言った。

海岸を歩いていると
オットセイの子供が
海から這い出してきて
〈子供にして下さい〉
と言った。
 ....
{画像=061008035546.jpg}
ふとした隙に これが現実だと崩れ去るのは
トランプの尖塔と 君のいた日
今 君に届かぬ声を出すのは
次々狂う 出会った人間
僕はまた この世界へ目 ....
とめどなく流れる涙

痛む手首

私は混乱していた

何も分からない



いや何処かに冷静な私がいた

こんなことしてなんになるの?

そう想っている自分が


 ....
やわらかな枝を手折る途中で
雨雲をみた

止まり木をなくしてしまえば
よけいなうたを
聴かずに済むから
こころは
しずまる筈だったのに
しのびよる冷たさのなかで
雨雲のたくら ....
僕は
あの木のてっぺんに上りたい、と
あこがれてみただけだよ
幹にふれて
枝をみあげて
ただそれだけで

服を破いたわけでもなく
すり傷を負ったわけでもなく

あこがれてみただ ....
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