今のわたしの生活にはぴんとこないの
あなたの言葉は

考える暇がないの
いそがしくて
目の前にあることで精一杯なの

愉快に私を笑わせて
考えることなんてこれ以上要らないのよ
今の ....
うばすてやまについて考えている
祖母をそこへ連れてゆきたい
訳ではない
昼下がり
冷えた湯呑みが二つ
並んでいる

祖母が歩くと
割烹着のポッケットから
何かがこすれ合う音がする
 ....
風ひとつ
赤い首輪の放浪者
立ち止まって後ろを振り返るのは
淋しさを断ち切るため

お行きよ お行きよ
赤い首輪の旅人よ
風は追い風 君の味方さ
淋しくなんかはないはず

お行きよ ....
小さな女の子が俺に
だじゃもん ちょうだいっていう
だじゃもん ほしいっていう
だじゃもん ねえ だじゃもん
だじゃもん ちょうだい
だじゃもん ほしい

そういわれ ....
風は太陽を紡ぎ
  優しい音で糸を張り
張り詰めた糸は
  暖かな香で弾けて

{ルビ奏=かな}でる曲は優しく
  そして暖かく響く
まるで生命の力を
  {ルビ謳=うた}うように { ....
 

 一 琴引浜

さくら貝は、はかないという言葉がお好き
はかないという枕詞がつくものには
とりあえず歌ってみる
それらはかつては量産されたものだが
貝は、そんな厄介なものは持ち合 ....
淋しさが何処から生まれるのか

そのような話題が上ったとき

それらはすべて
河から生まれ
いずれも河童の仕業なのだ

そう言ったのは
この国の伝承を探究する男で
昔神田の書 ....
遠く聞こえる虫の音は
遥か離れたふるさとを
頭の中の片隅に
思い浮かべる曲となる

遠く聞こえる虫の音は
深い眠りへ{ルビ誘=いざな}うも
頭の中の片隅に
響き続ける曲となる

遠 ....
今日言えなかった言葉をベットの中で消化する
キミの好きなところと嫌いなところ
ひとつずつ挙げてみるよ
今は会う事が出来ないけれど
もう少ししたらきっと
キミの温もりを再びこの身体で触れられる ....
おしまいは
呆気ないね

今しがたまで注いでいた目線を
手元のカップに移して
囁くようにあなたが嘆いた
続けてのため息は
ほんのり紅茶の匂いで
外には
すぐそこに夜がある

北西 ....
空の君
風の向う
夢の中
とおく
背肌をすべる
うわついた言葉
嘘は左から
右へと逃げて行く


空の君
風の彼方
浅い夢
     水に流すは あなたのいたみ

     流して晴れぬは わたしのおもい

     春なら雛に のせましょか

     夏なら精霊に のせましょか

     秋なら紅 ....
抱えた哀しみまでそっくり瓜二つなんて
神様は本当に酷なことをする

心のやわらかい場所で繋がる君と僕の
その温度の共有こそがすべてだったというのに

目を離した隙に君は遠くへいって ....
幸せな日々を送りたい
あなたと
そして 他に何人かいたらいいな
そうだったらいいな
なんてかなわないかな
これはわがままなことですか
ただ幸せな人生を歩みたいだけ
夢をかなえたいだけ
 ....
身分証明書を
と言われて財布を探ったが
パン屋のレシートがぱらりと落ちただけ
カード入れにはブックオフのカードだけ
午後の図書館だった

カウンターのミセスは
住所と名前が記されている  ....
 美しく輝きに満ち満ちた世界
 見上げればユニコーンが駆けている
 その先に何があろうとなんて考えず
 ひたすら先だけを見て駆ける

 突然の警笛に目を覚ます
 この寄せ鍋の世界で
 一 ....
世界を彩るのは 虚偽だけですよ と

午後の悪魔が言った



実際は新聞の色

あぁ、実世界なんてもんはしまうまの色ですよ と

午後の悪魔が言った




言いっぷり ....
始まりの始まり

ゼロから始まり
ゼロに終わる
古びた社に幣を手向ける
立ち去る背に蝗の姿
農夫ということばも無い時代に
立ち去るという観念
喪失という確信
すべては幻想の下に始 ....
夕日の赤は夕日の赤

他のどの色でもなく



一日の終わり

その美しさの中

今日という日にさよならをする


家路につく少年

長い影

夕飯の匂い

燈っ ....
秋の空は何処か澄んでいて
見慣れた街並みさえも今日は違って見える

遠くで野良猫が鳴く声が響いている
それは孤独で鳴いているのかな?
それとも闇が怖くて鳴いているのかな?

僕には解らな ....
コスモスがひっそり旅立つあたしに
手を振るように右に左に揺れている

大丈夫だよ
哀しみはあいよりも深いよるが
すっぽり包み込んでくれるから
ほら、あなたのおもひ出が紅く
あかく、大地ま ....
品詞の群れが
淡青く固まって
規則正しく
埋まっている
あの砂浜の
崩れたお城のあたりに

それらは風化し
擦り切れて
最早
意味など成さないのに
皆が使いたがるのは
如何して ....
この街が寒いから手紙をだすよ
風邪なんてひいてないかい
ここは少しだけ寂しいよ
早く春が来ればいいのにね

そっちはどうだい
上手くやってるかい
僕は何だかこんな感じさ
うまくは無いよ ....
あれは大阪長居の安アパートに転がり込んできた僕みたいに
公園の木の上で啼いているのを 当時、純朴だった妻がみつけ
憐憫の情が働いたのかどうか 
拾ってきた、傷だらけの尻尾のちぎれた子猫だった
 ....
キラキラと星達が回る
月は静かにチェロを奏でながら
ワルツを踊る

ワインを片手に
氷のデザートを眺めて
太陽のカケラを探す

もうすぐ夜が明ける
つかの間の睡眠は体を蝕む
それは ....
朝顔の 露に張りつめた花びらは
美しい
しかし 弄れば弄るほど萎れていく
ダイヤは研けば研くほど
耀きをます


あなたはどちらが真に
美しいと思ふだらう
いや 野暮な問ひは止め ....
辞書を片手に詩を書く
脳に染み付いたワンパターン
発想力をドーピング
適当なページで指を止める
クロレラ
クロロフィル
クロロマイセチン
音読の連続が詩なら
流れに沿って
美しい足 ....
ねえ 窓を開けて
ねえ ちょっと見るだけでいいの
まるでそれは火の海よ
燃え盛る炎の中で
私が立っているのが見えるでしょう

ねえ 目をそらさないで
ねえ まっすぐに私をみつめて
想い ....
あなたを
一時間も 二時間も
天ぷら に
独占 されてしまうのは
とても おもしろくないので
外 に
食べに 行きませんか
天ぷら
 止まることなく
 車輪は回り続けて
 
 今夜銭湯帰りの空の三日月は
 泣いてるように見えたのは何故?

 心の穢れを落とそうと
 湯船に浸かって体を洗い
 それでも落ちないと嘆いて ....
恋月 ぴのさんのおすすめリスト(17883)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「いそがしくて暇がない」- 七尾きよ ...自由詩3*06-10-18
うばすてやま- 吉田ぐん ...自由詩1306-10-18
- 未有花自由詩9*06-10-18
だじゃもん- 水在らあ ...自由詩34*06-10-18
雲は大きな羽を広げる_僕は裸足で目を閉じる- プル式自由詩7*06-10-18
うたまくらの浜- Rin K自由詩28*06-10-18
夕凪河川敷- 藤原有絵自由詩3*06-10-17
遠く聞こえる虫の音は- ぽえむ君自由詩9*06-10-17
Count_one's_blessings- AKiHiCo自由詩306-10-17
木枯し、吹くまえに- LEO自由詩16*06-10-17
空のきみ- 松嶋慶子自由詩506-10-17
創書日和「流」__流して、流れて- 逢坂桜自由詩11*06-10-17
_シャムはダンスを踊れるか- 朽木 裕自由詩2*06-10-17
幸せな日々- きみ自由詩6*06-10-17
図書館に通う- 吉田ぐん ...自由詩3806-10-17
駆ける- 山崎 風 ...自由詩306-10-17
午後_の_悪魔。- もも う ...自由詩8*06-10-17
前世紀- あおば自由詩4*06-10-17
夕暮れ- ささやま ...自由詩2*06-10-16
未完成な一行詩- 海月自由詩1*06-10-16
*たそがれ駅17時05分発*- かおる自由詩12*06-10-16
品詞の活用法- 吉田ぐん ...自由詩606-10-16
時計は今も静かに笑う- プル式携帯写真+ ...9*06-10-16
ポヨンの大往生- atsuchan69自由詩12*06-10-16
グッド__バイ__エンドレス__ムーン- プル式自由詩2*06-10-16
それは_あなたの中に- 杉菜 晃自由詩12*06-10-16
辞書を片手に詩を書く- kw自由詩106-10-16
サルビア- 未有花自由詩9*06-10-16
生平- FUBAR自由詩3*06-10-16
安全第一- 山崎 風 ...自由詩406-10-16

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