微笑み浮かんだら 授業は うわのそら
教室で運命・赤い糸さがしてる
願いが叶うなら 君の泣きじゃくる顔も
見たい 見ていたい 10年後も その先も
君に惹かれるのは なぜ だろう ....
少し前から
気づいてはいたけれど
僕のナイフは錆びている
もうリンゴの皮すら剥けないし
エンピツを尖らすこともできない
誰かの心を抉るどころか
靴の踵にこびりついた昨日を
こそげ ....
高萩の本家の近くの墓場はいつもナビから外れた場所に存在していた
だからかどうかわからないけれど
父親の一周忌も三回忌も墓参りに行くことはなかった
父親の納骨以来の墓参りは
奇しくも母親 ....
{引用=音楽の時間}
誰もが知る有名なこの曲は
(誰も知らない作曲者の名は
オッフェンバッハだが)
運動会の満艦飾の下で行われる徒競争や
赤いビロード張りのコンサートホールで
聞か ....
私の青い記憶は、押入れの中で眠っていた。
何年もの間、私自身がそれを忘れてしまっている間も。
ひとつふたつ手に取って、
撫でてみたり、裏返してみたりするのだけれど、
どうも、まぶされた埃に鼻腔 ....
生け囲い、小さな
妻の花壇
春の花々は
勢いよく
そろいて
青空に、光満ち
そよ風に
テント揺らぐ
茶を呑むひと時
春はたけなわ
卯月、二人して
....
きのう 被災地の蔵人さんの作ったお酒が とどいて 嬉しかった。タイミング 良すぎで届いたので、涙が ちょちょぎれたくらいに嬉しかった。ネット家計簿ソフトを開くと、被災地にできることが何か解らない、 お ....
{画像=110411235352.jpg}
その時は気が付かなかったけれど
写真を見て気が付いた
彼女は右手に一本の花を持っていた
笑いかける視線の先に
彼女の母がいた
慈顔の想い ....
もう
君のいるところは
桜の花が一面に広がって
陽気な君を
さらに陽気にさせているのだろう
はかなさよりも
いまのよろこびを
空いっぱいに舞いあがらせて
まだまだ
遠い桜前線
....
書き捨てた文字をひろう
笑い捨てた結末を夢にみる
衝撃すぎた泣き言をおさえる
嫉妬した誠意にかっこいいという
ブランドばかりの世のはずれに
理解してくれるひとをさらい
わかりあえ ....
東京について朝の電車にのった
なにか貼られたような顔つき
考えている
見つめている
お堀にみどりが映っている
黄いろを嗅いだらなつかしくなる
さくらの白が群れていた ....
碧か、群青か、言いようのない空を背にして
影になった桜の木が現れた
白いはずの満開の花は淡い紫色に霞む
手前の細いガードレールも同様に染まっている
運転手が鼻声のビートルズを披露する
あ ....
青空に大きなマルを書いてみた。
その中心に自分がいて
その周辺に家族がいて
ぽっかりとした雲には願いが乗って
ふわりふわりと流れて行く
野原に寝転び
雲を眺めていたら
悲しいことや
....
蝶の羽根を持つ馬の
たてがみは 毛糸で編まれている
影絵の後ろ 電池の照らす
いななきが 廊下の溝土を蹴る
さなぎに 芽生えてしまった馬は
何もかもが理不尽で
本当の蝶より 大きく美し ....
あれはもう 海などではありません
すべてを喪失させる
漆黒の 巨きな悪魔の使い
瓦礫のやまの影に
行き場をうしない
銀鱗をわずかにみせる潮溜まり
確かにあのとき あたしは泳いでい ....
>夜がわたしに降り注いだ。
それは思念として漂うわたしを取り巻き、大きな渦になったかと思いきや
急速に血肉をつけ、むくむくと膨らんでいった。
くるり、ころがる。ころがれば、すべてが曖昧に都合 ....
関東大震災時のデマゴーグから何を学んだか
今はお墨付き精度の数値で風評被害が拡散する
マイクロシーベルト、ベクレルとゆー単位の定義ではなく
習い初めた言葉の音響に不安を投射し踊る羊群
情報化社 ....
ふるら
ふるり
舞い落ちる
薄紅色の憂鬱に似たもの
らるら
るるり
鼻先で笑う
どちらの岸にも辿りつけないもの
うるら
うるり
降り注ぐ
乳白 ....
娘が誕生日にプレゼントをくれた
そういえば
最近娘とは会話もしていなかった
細長い化粧箱
包装紙をやぶいて中を見ると
ドライバーが一本入っていた
私がそれを手にするのを確認する ....
{引用=
陽の溜まる部屋で
私たちはボタンのとれたシャツのように笑う
まいにち
洗濯をして
汚いってどんな色か確かめる
互いの背中に腕を回して
肩の下から腰の上までぎゅうと絞れば
背骨 ....
むかし、むかし、
世界なんて滅びちまえ
って切に願っていた少年がいたんだ
でも、
いざ、世界が滅びる
その日に
彼は
僕とお母さんとお父さんと
あと、同級生の千絵ちゃんだけは
救って ....
スケッチ越しに美術室を見渡す
わたしは
わたしの目がどれくらい
セカイを正しく把握できているか知りたかった
ので、評価が必要でした
おそらくそれは何百枚目かのセカイ
イマジネーションは ....
{画像=110408010345.jpg}
冬の日の寒い朝の舗道で、鼻水を垂らした少年が待っている。
耳に被る毛糸の帽子。目の輝きは白い朝だ。太く短い白い息を吐
き、彼は両手を擦り ....
朝から酒を飲んでいる
涙をこぼして飲んでいる
都会の空地の駐車場
道行く人は見ない振り
電信柱のゴミの横
フェンスの縁に片手掛け
地べたに座り飲んでいる
通勤客は足早に
見て見ぬふりの ....
すこしぬるい冷たい風
くるまが横をすべってく
電車のおとがつれてゆく
ふつうに夜桜さいている
コンビニ袋ちりちりちりちり
なんでこんなに悲しいのだろう
知らぬま ....
雲もなく太陽はえて春空に八幡掘に妻と来てみた
春の陽の温き陽だまり水流れ妻は心に何思うかな
陽は陰りふと歌詠わんと万葉の歌集をとじてペンを持ちけり
白き根に緑濃き葉の伸びし草水辺に在 ....
津軽の地に生まれし者
幼少を経て、その地を後にした
夢と呼ぶにはお粗末な信念を
青年はひたすらに貫いて
意地という名の包丁片手に
立派な板前となり
同時に半人前な父親にもなった
....
疲れた時に疲れた事を疲れたと
言える場所が欲しい
嬉しい時に嬉しい事を嬉しいと
言える場所が欲しい
悲しい時に悲しい事を悲しいと
言える場所が欲しい
静かにしたい時に静かにしたい事を静かに ....
この風に
のって走るなら
きみの元に辿りつきたい
はかない
きぼうと花びら
めぐるきせつを一緒に
いたいだけ
いたいよ
きみからの電話
何もいえなくて
恋になった
呼び方ひ ....
月のコンセントは
抜いてしまったから
今夜は
星ばかりが天に満ちている
恵みを受けて
生かされて
うずくまるひとよ
すべてを失ったとしても
あのひとの教えてくれた
花の名前を覚え ....
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