拳を握り立つ女の背中の弓が跳躍する
大地のステップをくぐり抜け
夕映え瞳の奥
火燃ゆるその矢が到達すべき心臓へと導かれ
まさに射抜くのを誰もが目撃した

唇は乱れひとつなく
確信が彼女の ....
カチャカチャと、キーボードの上で踊る美しい指先を溢れんばかりの欲望で見つめていた20歳の冬。私は長い茶髪を巻きヴィトンのカバンを持ち、つけ睫毛を武器にしていた。
その型にはまった派手 ....
山奥の針葉樹林で生まれた
朝露のひとしずくは
無数のひとしずくと共に
苔や羊歯の間を縫って
ひたすら傾斜に従う流れになった

渓谷では
無邪気にはしゃいで
いたずらに透き通って
 ....
単両の錆びた電車が往き過ぎると
線路際に生えた花は 砂利の間から
頼りない花弁を揺らす
オオイヌノフグリ
セイヨウタンポポ
ヂシバリ
キジムシロ
ほうっておけば埃にまみれて
しまうだろ ....
伸びきった髪の毛を
掻き混ぜる掌の
温もりの中に
まどろんだ
あなたの瞳を
感じていた

シクラメン揺れる
窓辺に潜む
いびつな死神が
盲目を笑っては
光に溶けている

私は ....
あってもなくても足りなくても

満たされない

それが人の性だから

夢とか希望とかにうつつをぬかす

そうじゃないと苦しくって

そうやって繰り返し繰り返し



未曾有 ....
丸めた背中に抱きついた。

言葉よりも、態度で示すために。

(物を言わぬ行動は、言葉よりも気持ちを伝える・・・・。)


好きで
      
     好きで
     
  ....
                 100602




なにかを感じるような気がする
姉と会ったのは一度だけ
30歳も年が違うのだから
お母さんのお友だちかと思った
それ以来、家族の ....
何もない日が不安なのは
僕の心がゆれているからだ

縛られたい
アンカーが欲しい

ユラユラゆれ続けて
何処までも流れていくから

空の青さにさえゆらいで


昼休みにあてもな ....
知らない言語を聞いている
彼が何を言っているのか、私には分からない
「大好き」かもしれないし
「死んでしまえ」かもしれない
「そこ空いてますか?」かもしれないし
「昨日のテレビがどうした」こ ....
海から浜辺へ
流れ着いた破片
自分の
皮膚を削り
刻まれてゆく波紋

咀嚼するごとに
産まれてくる泡

ここに

辿り着くまでに
何度
射精したことだろう

いつか魚の群 ....
カラフルなラップに包まれたおむすび

ころんとまるく

どこまでも行ってしまいそうなカタチ

「食べないの?」

いぶかしく、心配そうな声音で、顔を覗き込まれる

「もったいな ....
高台から見える街

よく知らないおじさんが死んじゃって
首を吊っちゃって

おじさんは婿養子
マイホーム買って
あっという間に娘は反抗期
奥さんは口もきいてくれなくなって
あげくの果 ....
お前の体が長く伸びる
影が増したのかと思うが
少し違った

のど元から
違う声が漏れる
口から漏れる声と
交互にささやく

お前が伸びて
私の肌を刺すときに
私は内面からもえぐら ....
*一時限目 数学*

美しき微分/麗しき積分/淫らな糖分=知性の所望するもの<睡蓮たちの睡魔 
無限の輪っか((エタニティー=ハニーディップ×2))
を、黒板の隅に小さく描く

カリカリカ ....
どんな時も
君と一緒に
歩いていたい

笑いながら
悩みながら
苦しみながら
お互いに

どんな時も
離れずにいたい

ずっと
これからも
君と一緒に
歩いていきたい
 ....
ヒトは気付いて成長する。
それは自然に起こること。

みんなそうして生きてきた。
意識的にそうすることもあれば、無意識のうちにだって。
今、読んでいるあなたも 今、読まれている私も
すでに ....
電停をおりて橋を渡る
引き潮の時間に
この川を見るのが恐い
川底の石たちが
洗い流されるのを
見るのが恐い

少し濁った
なま暖かいような
満ち潮で
どんよりと凪いでいる
昼 ....
悲しいことを悲しいと
嬉しいことを嬉しいと
優しさを受け止めて返せるように
痛みをきちんと感じたまま立ち上がることを
美しいものを美しいと感じ
この手で包むことを 造ることを
この足で立ち ....
泣きながら走る時は雨の日がいい
首を抑えて注射を打って穴を掘って埋める

昨日は4000頭


叫びながら走る時は雨の日がいい
10km圏内じゃもん判ってる

今日は5000頭

 ....
怖がることも
恐れることもないんだよ
死にたいなんて
悲しいから言わないで

あなたが
この世に
生まれてきただけでも
生きていてくれるだけで
とてもうれしい

人を愛する
人 ....
水たまりを跨いだら、一国の王になっていた。

捨て猫の声が聞こえてくる。何故、捨てられた猫であるとわかるかというと、猫の言葉がわかるわけではなく、捨てられた猫の啼き声は、激しく依頼してくるからであ ....
ピティランドのピティちゃんはヒトが被っているのだと知れば、幼いお友
達は幻滅するだろうか。そして中身が汗みどろの男だとしたら、保護者達
の何人かは警戒するのだろうか。

着ぐるみは苛酷な肉体労 ....
北山通の並木かなしむ夕暮れの色はほんのり青さをもって


少年が息をひそめていたわけは蛍でしょうか哲学のみち


宇治川を背に立つ君の少しだけ歴史を知っていることが ....
私がまだモクセイ科モクセイ属の常緑小高木だった頃
女は窓に立つ鳥でした
私がまだ荊のような神聖さを保っていた頃
女は鳥をやめ風景になりました
そんな女が周期的な区分でグラデーションを繰り返す間 ....
凝縮された思いが風船のように膨張して、弾けた飛沫が言葉になった。
そんな鮮烈なイメージが浮かんだ。それほど思わぬ角度から言葉が繰り出してくる。
凡庸に収まらない突き抜けた斬新さが、この詩集の魅力だ ....
うらぶれた仕事がえり
なんだか日も長く夜7時
微笑んでくれたのは
群青の空と
人工の光だった
否、色に名前をつけ
空をその名で形容したしゅんかん
空は人工そのものだったのだ

家路とはなんであろう
物 ....
{引用=
不完全な過去 不確実な現在 無知な未来



カスタネットの赤と青が嫌だったから
いつも校庭のすみっこで地面に円を描いてた
繋ぎ目がゆるんで共鳴しなかったから
いつも答案用 ....
五月の橋の上で
生まれ変わったら
何になりたいと聞かれた

ねことか
とりとか

雨の日の林の中の
きのこ
なんてどうかなあ
ぷつぷつとうたうたう
春の腐植の土たち
立ち上がろ ....
五月晴れの朝
雪が積もったら自然に落ちるように
高めに作った青い片屋根のてっぺんに
ヒキナギが二羽 歩いている
つがいでしか 見たことがなかったから
すぐ近くの電線にとまっている
カラスを ....
恋月 ぴのさんのおすすめリスト(17875)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
拳を握り立つ女- 瑠王自由詩4*10-6-2
軌跡- ロリータ ...散文(批評 ...410-6-2
- nonya自由詩11*10-6-2
配る人- Giton自由詩2*10-6-2
星の夢のおわりに- ゆるこ自由詩310-6-2
廃棄物- yoyo自由詩110-6-2
staffroom- 梓ゆい自由詩110-6-2
空色の損、ソーダ水_2- あおば自由詩4*10-6-2
ゆれるからアンカーを- kauz ...自由詩4*10-6-1
[あるものねだり]- 東雲 李 ...自由詩6*10-6-1
赤い眼- within自由詩4*10-6-1
創書日和「結」_きみのような- 逢坂桜自由詩410-5-31
家族模型- カチキ自由詩210-5-31
過不足のない憂鬱- 真島正人自由詩6*10-5-31
17歳のエニオン- 夏嶋 真 ...自由詩45+*10-5-31
君と二人- そよ風さ ...自由詩3*10-5-31
気付く- izumi自由詩210-5-31
駅・本川町- たりぽん ...自由詩5*10-5-31
ココロ- 湖月自由詩110-5-30
マラソン- トキハ  ...自由詩5*10-5-29
生きていてくれるだけでいい- そよ風さ ...自由詩3*10-5-29
蘇生- within自由詩9*10-5-29
ピティちゃん- salco散文(批評 ...5+*10-5-29
京都慕歌- Rin.短歌28*10-5-28
柊と鳥- 瑠王自由詩5*10-5-28
ブリングル御田詩集『次_曲がります』- 渡 ひろ ...散文(批評 ...6*10-5-28
群青の回廊- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-5-28
未慣性モーメント- 高梁サト ...自由詩21*10-5-27
五月の流れる水の上で- オイタル自由詩9*10-5-27
二羽と三羽- 砂木自由詩5*10-5-27

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