{引用=
きみのその
そこはかとないさみしさを湛えた眼の奥の
ひとつの清澄な翳に交わろうとして失敗を繰り返すたび
嗚呼そんな、
そんな姿でよくここまで生きて出会ったねと
喉元を締め上げる想 ....
その人には顔がなかった

ゆっくりと動く喉仏
見なくても分かる 嗤っている
高い位置から嗤っている
私の苦手な目をして
私の苦手な言葉を紡いでいる

その人には顔がなかった

 ....
くだんの事を
耳にしたことは
あろうか

人に牛と書いて


凶事の前兆に
生まれ
その集結と共に
死ぬという

件とは
人の身と牛の頭
又はその反対とも
伝えられ
 ....
{引用=
海面からみあげるとこんもりとした森が公園である
ブランコと藤棚のフジ
それからベンチ
蛇行しながら遊歩道の鎌首をもたげる
ぼんやりした外灯がともる
雨ざらしの石段をの ....
高校生活のころ
湿気高い、と書く癖で
わたしの詩だと読みあてた人は
乾というキザなネームが合わなくておかしいと笑う

 貴方には才能があります
 がんばってください

一晩中ふるえてか ....
それでも君は
真正面に瞳を据えて
行く手を遮るものに
立ち向かうのだろう

恨みもせずに
拗ねもせずに
飽きもせずに
前へ進むことだけを
考えるのだろう

降り注ぐ光のままに ....
夏の甲子園。
全国高等学校野球選手権大会 決勝戦。

北大路高校 対 羅生門学園。


エース三千院が好投しております。
9回裏。
羅生門学園の攻撃 二死ランナー無しで
バッターは3 ....
 野に咲いていた
 赤い花を
 むしんにむしっていた娘に
 わたしは言った

 かわいそう
 花さん、いたいいたい
 白い花さん、いたいいたい
 赤い花さんも、いたいいたい
 ....
致命傷

バラバラに散らばった
透明な欠片たち

振り返らないキミの背中が
歪んで見えるよ

臆病な僕は
ただ立ち尽くすばかり

時がキミを過去にしていくこと
今から怖れている ....
ミーちゃん
雨はどうして降るのかな
雲や水蒸気のはなし
じゃなくて
ヒトが泣くからじゃないか
ってわたしは病気だから
そんなことを思ってしまう
ミーちゃん

水は将来 高価なものにな ....
雪がこんこんと降り続いた次の日は
まだ夜が明け切らない早朝から
トラクターのエンジン音が響く
凍てついた大気では
空に昇る煙も、どこか力無い
そんな極寒の中で
現役を引退した男たちが
除 ....
いまさらオーネットコールマン

意味不明の言葉の羅列が
たくさんの誤解を招き
バイト先の立ち食い蕎麦屋のカウンターのように
汁にまみれRu

言葉の羅列に色はないが
汁にまみれていたの ....
漂う時

 曇り空、4月の空
 春がいっぱい
 咲く花々
 一つ一つが
 あでやかに笑う
 乙女たち
 妻と私の庭は
 恋人たちで
 にぎあう

 ミントの束が
 テーブルに ....
言われた方はよく憶えているように
一方的に別れさせられた彼の方がよく憶えているだろう。
きっかけは何だった?
彼に問われるのが怖くて。


関節は滑らかに動いていて、立派になった彼の振る舞 ....
戸籍に書かれている誤字俗字が蒐集されて
法務省から公式文書として通知されている
とは
なんて滑稽で凄まじいことだろう

戸籍に書かれた文字

書き間違った担当官も
その間違いが何十年も ....
 

意識を下方修正する
受け止めきれない諦めを海に投げ捨てて
優しさのような白波を蹴破った


どんなに叫んでも
摘み取られたらお仕舞いね
見苦しいから、見てみぬふり決め込んで
 ....
石粉と鉄屑で青い星を飾り立て
束の間の目撃者が自己存在証明を試みる
中でも稀有な人々は、歴史を彩るアクセサリー
人類という動物の思い出に花を添える

誰もが誰かと邂逅する為に生まれて来
誰 ....
砂浜になぜか
まるのまま打ち上げられたりんご
いつからあるのか
りんごはなかば透き通っている


食べたらひどくだめそうなのに
僕はそれを舌にのせる
のを逐一 想像する ....
{画像=110425205426.jpg}

*

あの日

とおく過ぎ去ったあの日

想い出はいまもあるのかな

あなたの胸に

*

あの日

苦しくなるくらいまで ....
わがままだったな
大切にするという意味を
取り違えてたな
もう一度はないけど
もう一度
わたしの歩き方
治してみる
深呼吸して
開け放たれた 窓を 飛び出せば
どれみふあ空のかなたどちらさまでしょうか
わすれがたみということの
わずかないたみを もつものです

聞きかじりのリアリティに
意義をとなえる あたしと
 ....
絶望からは少し違う此処で
頭を垂れてぽつりと咲いた
誰にも気付かれないような色で
僕にも気付かれないような色で
普通すぎる僕にはあまりにも
それは不気味で心地よい季節だった

夢を見なが ....
二次元の向こうから

ひたひたと
伝わってくるものを
感じる

4月のはじめ

毎月更新される
華やかな写真の中より
客船と共に

モノクロの横顔と
長身のスーツ姿が
一致 ....
君に好きっていった

公園で好きっていった
自転車を押しながら好きっていった
手をつなぎながら好きっていった
キスしながら好きっていった
キスしなくても好きっていった
太陽のしたで好 ....
愛はある

愛は重力のようなものだ

引力と遠心力と慣性の力

愛はある

愛は力だ

引き合う力と離れてゆく力と包み込まれた力

愛はある

重力とおなじくらいある

 ....
生き方に迷うのではなく
生きることに
さ迷ってしまうことが、しばしばあって
花を見ても
散ることばかりを思い浮かべ
悲しんでしまう、そんな自らのおもいを、もてあまして

誰で ....
{引用=
彼方から
彼方へと還ってゆく、おと
されて
なにも知らされず
秘めやかに処理されてゆく 、あ、
、あ、あなた、 を、
忘れられず
浮かび上があがった泡に
触れるたび産まれる ....
寒い時 防寒着をかしてくれた人が居た
都会の職場へ戻る夜行列車の戸口で
切符の予約をとらなかった甘い自分を悔い
朝まで立つ気で汽車に揺られるさなか
途中の まだ雪の見える駅から乗り込み
戸口 ....
あたしが電脳世界に溺れていって
あなたが現実世界に浮いていって
同じ進数を歩めなくても

構わないよ
ないよ

あたしが積み上げたブロックに
あなたは別の意味を見いだして
同じ遊びを ....
待ちぼうけのカフェで
冷めかけた紅茶をもてあそぶ
スプーンのあてどなさ

間延びしたリビングで
戴き物のゼリーをふるわせる
スプーンの退屈

行きつけのファミレスで
カツとカレー ....
恋月 ぴのさんのおすすめリスト(17883)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
分光- 高梁サト ...自由詩511-4-29
顔のないひと- 三奈自由詩20*11-4-29
くだん- 森の猫自由詩10*11-4-28
書き記さなければなにも残らないノートに- 石川敬大自由詩13*11-4-28
乾く- 乾 加津 ...自由詩21*11-4-27
涼風- nonya自由詩13*11-4-27
9回裏_ツーアウト- 北大路京 ...自由詩8*11-4-27
つくりものめいた、花- 石川敬大自由詩15*11-4-26
piece_of...- 涼深自由詩911-4-26
問い- Wasabi 自由詩411-4-26
年寄りの住む村- 見崎 光自由詩8*11-4-26
何を今さらオーネット- ……とあ ...自由詩12*11-4-26
漂う時- 生田 稔自由詩311-4-26
語らい- 電灯虫自由詩3*11-4-26
無意味で有意義なもの- kauz ...自由詩4*11-4-25
素肌に依拠する- 笹子ゆら自由詩3*11-4-25
稀有な人々- salco自由詩7*11-4-25
殺伐にいたる病- フユナ自由詩10*11-4-25
あなたを映す世界_/_木漏れ日に揺れる想い出- beebee自由詩1611-4-25
わがままだったな- はなもと ...携帯写真+ ...3*11-4-25
あまがみ- るるりら自由詩21*11-4-25
幽霊- 智鶴自由詩511-4-25
二次元の向こうから- 森の猫自由詩10*11-4-24
すき- ささやま ...自由詩7*11-4-24
愛はある- 吉岡ペペ ...自由詩1011-4-24
投影- かんな携帯写真+ ...4*11-4-24
春の雨- 高梁サト ...自由詩511-4-24
正月休みの列車で- 砂木自由詩9*11-4-23
[二進法]- 東雲 李 ...自由詩1*11-4-23
スプーン- nonya自由詩15*11-4-23

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