コンクリートの石垣と
区分けされた高台の下
淀んだブルーの海に
白いヨットの群れが
白いダンゴムシの死骸のように
そして、漂っていました。
風は海から吹いていたはずなのですが
魚の干 ....
記憶を
残す
出来るだけ
美しい形のものを
渡す
それが
なんなのか知ったのは
ずっと
後の話
+
いつか
死ぬことを
知らずにうまれ
しばらくは
その ....
ぱぱ
ぱぱ
大好きよ
心の中は、あなただけ
会いたい
いますぐに
あなたの声を聞きたいの
優しい声を聞きたいの
手 ....
やがて季節を失った君
感覚の鈍る 僕は
時間の流れだけを
ただ感じていた
涙は
どこへ向かうのか
この笑顔に
君は気付くだろうか
痛みと引き換えに
何を得 ....
体が鉛のよう 心に少しずつ重い時間がのしかかる
それでも
貴方と一緒に働いて 共に時間を過ごすことが
一番幸せなのです
心の中のちくりとした感覚は
貴方には幸せな家族がいるからでしょう
....
現実世界なのに現実から浮いている
ふわりと白いくせにぴりりとした空気が漂っている
座っている青いシートの椅子さえも虚空に感じる
この世界でもっとも異世界に近い場所に来てしまった
しずかなの ....
押してみました
濡らしてみました
息吹きかけました
触れてみました
カサカサでした
今日からボクのものです
好きにさせていただきます
先ず
シャワーを浴びて
それから
ベッ ....
わたし
蝉の脱け殻を着て雨を凌ぐ
小さな鳥になって、
探す
虫入り琥珀のえいえん。
跳ね上がった水の群れ
地面に海面に雨粒
幾万幾億個もっと、もっとだったから
よろよろと力なく流れ ....
いつの間にか捨てられていた 僕の渡したピアス
何の予告もなく
前触れもなく
いつから途切れたのか 君の送信が
何度 受信を選択しても
新着なし と表 ....
宇宙は溌剌としていた
滴るような蝉の声が宇宙に降っていた
病院ですれちがう人々はどんな人も
それぞれの生や死をしのばせていた
ぼくはそれに無関心を装いながらエレベータを探していた
ぼ ....
人の気持ちを量ろうとした
わたしは許されてはならない存在
持病か仮病かわからない
肉体か精神かわからない
弱気になったわたしはきみにコールする
待ち合わせの三十分前
「やっ ....
お前もおれも
じつのとおころの、なさけなマン
なんだな
小さいボックスの隅で
笑ったり、おこったり
している
じじむさーい、なさけなマン
それいがいのものでは
けっしてない
おれも、 ....
冷たいものを飲んで、それがツーっと体の下へ落ちていくのを感じるとき、口から一直線の道筋を筋書き通りに間違わず当たり前のように辿るとき、生きてるなあって感じる。
私の体、今日も正常に動いてました。ご苦 ....
あたしが
置いていかれることを
どれだけ恐怖に思ってるか
君は知っているくせに
君は
いつも
寂しさから
きえようとするんだね
あいされてるのか
きらわれているのか
もうわ ....
私はもう死んでしまったの
時間なんて必要ないわ
でも魂がきえるまで
どれくらいかかるのかな
生きていたって死んでいたって
関係ないよ 私は私
肉体という容れ物はないけれど
まわり ....
銀色に耀く世界で
今宵月とダンス
幾重にも重なる歌は
足に絡んで
一つの旋律を紡ぎだす
星に指先が触れた時
時間は止まり
永遠に続く鼓動は
リズムを刻む
大地の彼方で空と溶けたなら
....
ラッキーなことに、虫歯が出来た
私には砂糖をおつまみのように手掴みで貪る習慣があるので
虫歯くらい出来て当たり前といえば当たり前だった。
砂糖はどんな食べ物や飲み物にもよく合う。 ....
おまえは自分でかわいらしいなどと思ってはいなかった。
まわりはかわいいという
しかし、おまえは自分が不細工と
信じていておどおどしていた。
幼稚園からの帰り道
手をつなぐ同級生がわずらわ ....
ねぇ、ママ
硝子の靴は
彼女にしか
履けないんだよ
暗闇は
僕らを照らしては
くれないんだよ
そうだろ?ママ
ケータイのメモリは
減らじとも増えもせず
....
3年前に行った 岩手の景色
あたし まだ覚えてるよ
ミヤザワケンジが好きって言ったら
その翌日には予約いれてた
せっかちだったね せっかちだった
暑い日だったね
まぎれもなく あの ....
隣の部屋の老婆が
拾ってきたのであろう西瓜を
妹は器用に食べ進め
その残骸を
彼女は私の枕元に置き去り
遂には
そこから芽が生えてきて
いつしか
私の寝床たる場所は ....
長いものには巻かれるほうだ。
だから君にもグルグル巻かれてる。
あんまりキツク巻かれたりして、イテタタタ…みたいな時もある。
時には撒かれちゃったりして、君の姿が見えなくなっちゃったりして困 ....
僕が夜食のブタメンに湯を注いでいると
君は、子供の携帯からメールをよこす
「きょうのはなびはきれいだったよ。おかあさんとみました。」
ひとり暮らしのマンションから
夜空はつながっている ....
深夜12時に
勉強終えて
詩を投稿する
皆を夜更かしさせる。
最近疲れてきた
禁断の菓子を食べる
空からは星が降ってきた
明日も晴れです。
タンツェンタンツェン
太鼓を叩きま ....
歯が痛くて痛み止めを飲んだ
いつも飲みなれている市販の薬
しかし 全然きかない
夜中にあまりの痛さにとうとう
救急医療に電話をしてみる
ええ もっと強い薬を出すことはできます
ああ でも歯 ....
夏の空が広く見えるのは
余計なものが流されているからだろう
小学生の頃の一番の友だちは
国語の教科書と学級文庫と図書室の空気
頁をめくったときの薄っぺらい音と
綺麗に並ぶ印刷の文字が ....
今日の気分はブルー
海辺で拾った枝を海に向かって投げる
思いっきり投げたので
遠くまでいく筈なのに
自分がこけて近くに落ちた
・・・気分はブルー
今日の気分はグリーン
巨大な岸壁 ....
厚く
熱の積層する
太陽の谷間で
流水を浴びたいと
切望の淵
地虫は揚力を手に入れて
夏の途中、
蒸す草いきれは陰を追い
木々の葉をひるがえす
風もなく
....
その記録に関して
僕の記憶の倉庫には
僅かな記述でくくられた薄っぺらな本が一冊しかありません
でも、その本を開く度に
痛くて堪らないと
僕の中の良心が泣き叫ぶのです
痛くて、痛くて堪らないの ....
冷たさで奥歯のキンとする痛み
あなたのひたいのしわ
氷を吹きだしそうになる
もっといろんなしわを
そばで見ることができたら
あたしはいつもこうして涙目で笑っていられるのに
傾いた陽から ....
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