上手に生きてゆかなくちゃ
そう毎日思いながら生きてきた

弱い振りをして後ろに隠れながら
笑顔でいれば偽物でも幸せになれるって
誰かが教えてくれたっけ

嘘も時には必要らしい
知らない ....
つらい涙認めることすら面倒で漫画喫茶に持ち帰る夜 遠ざかる二段ロケットの軌道
静寂に浮かぶ銀のカプセル
どちらが動いているのか、は
もはや問題ではない
ただ、離れてゆく
    {引用=
(お腹空いたかい、ラナ
(大丈夫、ピザを持ってき ....
ゆらり 細く立ち昇る
{ルビ煤=すす}けた灰色の煙突から
青い空へ溶けていく
風向きは 西から東

よく わからないものへ
もう 手の届かないところへ
貴方のカタチが なくなって
粉だ ....
街灯に照らされると 
夜道に私の影が伸びた 

どこまで歩いても 
影は私についてくる 

( どんな時も、ひとりじゃないよ ) 

立ち止まる 私をみつめ 
黙った姿で影は{ルビ云 ....
鬱陶しい湿度で目を覚ます午後
誰かがしきりに不快な音をたてている

夢の続きを思い出せずに
煙草に火をつけた

君が居なくなってから
一年が過ぎようとしている

布団は臭 ....
猫の子
暢気に
歩いてく
なめすぎた
手足を引っ込めて
片袖を風になびかせて
夕立のように
跳ねてった

イノシシの仔
猫の仔

鬼界ヶ島に
流されたという
俊寛


 ....
いくつかの橋が
思い出せないでいる
名前を覚えなかった川の
こちらとあちらを
思い出せないかたちで
きっといまもつないでいる

完全なものが美しいと
君は言うけれど
不完全なものは
 ....
高速道路の横で

光ネオンに包まれうたた寝している

行き交う車をかすりながら

ゆっくりと歩き出す

飛び立つ鶴の群

湖には立ち止まるほど遠くにじむ

髑髏のパ ....
ある夜のことだった。
僕の家に、闇色のコートを着たあの{ルビ娘=こ}が来たのは。

彼女の歳は、僕とあまり変わらないような気がした。
僕はホットココアを渡すと、彼女の手に握らせた。

「あ ....
 

しとどに雨が降る

大粒の雨が

ブリキ屋根に穴をうがつ勢ひで

降り募る

降つて 降つて

怨みを晴らさうと

降りまくる

中に侘び暮す人のうらみを

 ....
{ルビ石仏=せきぶつ}のこけむした肌が
しゃんわりと日に照らされて
青く反射している真昼すぎ
山山は遠く波打って青白くかすんでいる
地際にひとり
うっすらと真っすぐに立つからだ
ポシェット ....
器に水を湛えたけれど
罅の隙間から零れ落ちてゆく
いくら注いでも満たされないままで
床に指を腕を伝って溜りを作れば
そこに逆さまの僕が映る

明日は雨だと予報が告げていた
傘を持って出掛 ....
言葉を呑み込むのも、言葉を吐き出すのも
なかなかに難しい
この落ち葉を踏む感じがたまんないんだよなぁ

あなたは言った

私は
どちらかというとヒンヤリとした空気を
胸いっぱいに吸い込むのが好きだった


深まる秋の朝

そこここに澄ん ....
このアパートに住み着いている猫の話では
世界はすでに終わってしまったらしい
猫は目を細めて悲しそうにしているが
世界がいつ始まったのかまでは教えてくれなかった

仕方がないさ、と猫は言う
 ....
舌なめずりしている猫
毛繕いをして
なめすぎて唾液が足りない
それだけで
とくになにも
難しいことは
なにも考えていないのかな
一瞬、
野獣の顔を見せてから
ぷいと ....
秋の夜に車を走らせる

いつもよりも何か
エンジンが優しい
まっすぐな道のその上には
星が散りばめられ
宇宙を走ってゆく

いつもりも何か
ハンドルが柔らかい
曲がる道のその上にも ....
電車に揺られて
ちゃんと見えない景色
この電車は
終点に着けば
もう一度
同じ線路を走る
あの駅で
降りるはずだったけど
もう
次の駅を降りる気もしないや

昨日は
もうやって ....
眠りの川面に
櫓を漕ぐ音が響く


木の葉も鳥の影も無い
冬のあとさき


ふりさけ見れば
男ひとりの舟


踏んばれば
ぬめるように揺れ


もうひとりの遺骸を
投 ....
見渡せば、{ルビ紅=あか}のパノラマ
岩肌の背を辿り
風紋の営みに耳を澄ませば
褐色の陰影、陽炎の揺らぎ

彷徨えば、蒼のカルデラ
火照った靴を脱ぎ
静寂の層流に{ルビ踝=くるぶし}を垂 ....
来る日も来る日も
欲しいだけの陽は降り注ぎ
水の恵みも充分受けてはゐたが
代はり映えのしない日々に
嫌気がさして
葉叢のなかの一枚が
ある日 ひらりと裏返つた

―決して気紛れでは ....
     Ⅰ

小さな日だまり きらきらと
光のカーテン揺れている
小さな日だまり ゆらゆらと
そこだけ光の輪ができた
誰にも内緒教えない
あれは妖精の輪なんだよ
妖精たちが踊っている ....
{引用=


一、ヘヴンズ・ヒル

枯れることなく
花の咲きみだれても
それは
開くことをしない
閉じられたままの
かなしみの
すそ

風が
つねに優しいならば
怯えるこ ....
あらしの余波だろうか
はたまた 世間のしがらみだろうか
木枯らしが 落ち葉といっしょに
チリと涙 芥とおもいまで まきあげて
足早に歩いていくコートをくすぐっていった
そして 今 スコー ....
月が沈む
呼吸を止めて惰性で滑り降りる
しんとした
虚空の直中
廃墟の階段で
草が揺れる

 ....
湖面に幽かな波紋をのこして沈む
かたちなき夜の杖が
 ことばもなく

彷徨う声の虚しさに散らばる
 沈黙の
  ただ拡がるばかりの濡羽色の森は、
   音もなくざわめき
    漂う、 ....
美しき祈りを閉じ込めた
真っ赤なラズベリイケーキ
香り高きダージリンと
華麗なマリアージュでおもてなし

閉じられた心の隙間から
届けましょう
甘酸っぱい愛と鮮やかな赤、
そして祝福に満ちたカノンの調 ....
    1 追憶の街

(そこを曲がると目的地だ。
(たくさんのヒヤシンスの花が僕たちを見ている。
(そう、あの青い塔のある丘まで競争だ。
(君の長い髪がそよかぜにのって
(春を歌っている ....
暗闇に 紛れて

このまま飲まれてしまうのも  悪くないと思った



理屈なんか通用しないのに
全てを理屈で
固めてたんだ



わかってる


あたしの負けだ

 ....
恋月 ぴのさんのおすすめリスト(17884)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いつかきっと- AKiHiCo自由詩406-10-27
深夜- さち短歌5*06-10-27
衛星クーピー- 佐野権太自由詩19*06-10-27
50、煙_【けむり】- 雨宮 之 ...自由詩4*06-10-27
影_- 服部 剛自由詩7*06-10-27
夢の続き- れるむ自由詩206-10-27
イノシシが知事公邸の裏庭を駆け回る- あおば自由詩3*06-10-27
沈下橋- たりぽん ...自由詩17*06-10-27
幻想夢の奥底に- こめ自由詩1406-10-26
Vampire・Kiss- 愛心未詩・独白3*06-10-26
- 杉菜 晃自由詩6*06-10-26
幾年(いくとせ)- こしごえ自由詩12*06-10-26
予報- AKiHiCo自由詩306-10-26
つぶやき- FUBAR未詩・独白5*06-10-26
恋道- ささやま ...自由詩6*06-10-25
ブルードロップ- 青山スイ自由詩3006-10-25
イノシシが知事公邸の裏庭を駆け回る- あおば自由詩4*06-10-25
宇宙をドライブする- ぽえむ君自由詩7*06-10-25
創書日和「流」- イズミナ ...自由詩4*06-10-25
創書日和「流」_Lost_Motion- 大村 浩 ...自由詩8*06-10-25
心象探訪- 佐野権太自由詩19*06-10-25
気紛れではなしに- 杉菜 晃自由詩15*06-10-25
金色の庭- 未有花自由詩15*06-10-25
小詩集【招かれざる客をあばく夕べの招待状】- 千波 一 ...自由詩15*06-10-25
*あしおと*- かおる自由詩13*06-10-25
明日の廃墟- 遊羽自由詩406-10-25
水底の杖- atsuchan69自由詩6*06-10-25
深呼吸の時間- 士狼(銀)携帯写真+ ...8*06-10-24
三つの街—浮遊する断片- 前田ふむ ...自由詩18*06-10-24
言葉を忘れた- ウデラコ ...自由詩2*06-10-24

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597