春の種をまいたら
水をあげよう
すきまなく潤してゆく
ぎんいろの雨が
わたしの窓にも
あなたの窓にも
芽吹いた想いも
大きく育ちますように
冷え性だからか
この頃、心も凍ってしまったかのようで
溶解温度は何度位だろう
変温動物に変身完了していたのかな
冬の厳しさと一緒に空虚に陥っている
花は咲くのだろうか
....
どこの家にも 電灯とともに家族という明かりがついている。
家族にしか分からない 苦悩や 煩わしさも少なからずともあるだろう。
でも 今ここに自分が存在しているのも ここから始まったものであ ....
例えば人が硝子だとする。
だから人がレンズだとする。
屈折するひとりが見る世界は、
どんなだろうか?。
では、
もうひとりがいるとする。
だから、
....
体中に{ルビ蔓延=はびこ}った
静脈血の中を
冷ややかな血液が
巡り巡りてぐるりと一周
血管の中を落ちていく
冷ややかな血液と
きぃんと響く耳鳴りに
少しばかり眉間に皺を寄せ
....
あなたをおもうとき
僕は
思う ではなく
想う を使いたい
「相」と「心」で「想」の字
相は「あい」であり「合い」
そして「あい」はまた「愛」である
互いの心でおもうことが
「想う ....
今日はシモキタで独りになりたい
誰も見つけないで
私の事を見つけないで
ただのあの景色の孤独の中に
ひとりぽっちにさせて
やさしい雨のなかで
いつくしみにいだか ....
そろそろと気配が生まれてくる
(春の音 春の音)
さらさあさ
今日は曇りのち雨でした
しっとり雨水 雨水
夢でも見ているのでしょ?
ええはい
鈍色の季節にたつ 青く震える幽か ....
猫が買い物をしている
カラカラと買い物籠を押して
猫が踊りを踊っている
シルクハットをかぶり、軽快なタップを踏んでいる
猫が宙返りをしている
フニャフニャと空中で形を変えながら
....
じじとばばとぽぽと言うウーパールーパ型山姥が
漆黒のマントを翻し
鈍色の深鍋を掻き回している
薔薇色の身だしなみをひとつ
二枚舌のごまみそ髄をふた掴み
四角四面のしゃちこ蝗の規律 ....
冷たい雨の暗がりが
ぼんやりと寂しく誘う
私を溶かし込むには
ちょうどいいおおきさで
ほほにつたう
みぞれの砕けた{ルビ飛沫=しぶき}
雲からはぐれた
それも孤独
いいわけ ....
もしも許されないなら
この瞳を抉り出して捧げますから
貴方の薬指を飾る石にしてください
蝕まれてゆくのはいつも正常な意識ばかりで
何かを伝えようとするたびに奥歯が軋んで
上手く ....
もう気付いてるよ
君はもうぼくの手の届く所に
居ないってことは
自分が一番知ってる
今日も部屋で誰も座っていない
イスに目を向けて
途中なでキャンパスに ....
さぁ出かけよう
冒険の旅へ
地図なんていらないさ
行きたいところへゆけばいい
風に吹かれて
ぼくらはいつも感じてる
空の青
太陽の光
春の息吹を
感じてゆこう
たくさんの光 ....
作品にならない 苦しみがあります
これを
きれいに削りこみ 磨き上げ
ニスで仕上げるのには
あまりに苦痛が大きくて
とても、
やりおおせない
苦しみという名の 作品があります
....
吊っていた管に
私の血が流れ
立っても
座ってもいない
赤い液に
ほんとに支配しているものは
いつもは みえなくて
体から離れた時だけ
錆びる 舌先
うわずる 耳
いないね
どこさがしてもみつけられない
かくれんぼ
近所の小さな神社にて
裏は空き地と崖
廃材の置き場小屋の屋根に登り
社の床下にもぐりこむ
蜘蛛の糸がかかるのも気にせずに
手 ....
初めての
煙草の味を
知ったのは
初めてキスした
あの娘の口から
人生を
長い坂に喩える人がいる
きっと僕もその長い坂にいるのだろう
どのくらいの地点かはわからないけど
どうして登るの?
と聞いてみたくて見渡した
登山家みたいな人が近くにいた ....
私はくろーばー
そう
くろーばー
大抵は参枚羽根で
空をほんとに綺麗にとぶの
偶に四枚羽根で
綺麗な空にほんとをとばすの
私はくろーばー
そう
くろーばー
目は青い ....
川沿いに歩いて ようやく
国道まで出た
ぼくたちは、しばしば
夜を迷う
ぼくたちには靴がなかったけれど
それはたいした問題じゃなかった
歩くべき道を
さがすだけの、夜を
迷っていた
....
どんな音楽を聴いているの
なんだって良いんだ、ほんとに
その時に心地よければ
歌詞に耳を傾けるタイプじゃなくて
音とリズムに乗っているんだろうな
カラオケ好きでも ....
【運転室】
ミステリーツアーの
ほんとうの行先は
汽車の運転手さえ
知らない
行先はレール任せなので
運転手は楽譜を前に
指揮を振っている
振りをしているに過 ....
周りの状況や 風景は いつもとかわりはないのに自分だけが取り残されている
感覚が心臓の奥底で脳の中で染み付いて言いようの無い孤独感に圧迫されている。
呼吸さえ出来なくなるような不安感。
....
この世界では
赤い文字が心を捉える
ページが開かれるとき
赤い文字が灯っていれば
こころに涼しげな風が吹き通る
未熟ゆえ
犯した罪
時計の針の音が
ぼくを責め ....
落日
蜃気楼のよう
だけど蜃気楼じゃない
焼かれるのは
空じゃなく
今日という日の末路
果てるような
限界線
焼かれるのは空
じゃなく
俺の恋人は
俺を置いて行っちまった
どこに行ったかはわかっているけど
追いかけてゆくのは大変だ
道はわかりやすい
迷うほどの道はありゃしない
あいつが行くのは
いつも決 ....
僕とキミはこの複雑なコンピゥーターの
中で知り合った
この何億人のなかで僕とキミが会う確率は
ほとんど奇跡なんだ
そして二人が結ばれるのも
ほとんど奇跡だ
だからぼ ....
「決まったよ。」
静かな一言を受け
静かに頷き返した
音もなく
広がる波紋を見つめ合う
乾いていく唇を
そっと潤して
言葉には出来ない想いを
目尻に光らせた ....
おんなのこにうまれたら・・・
きっと、誰も、夢にみる・・・
たった一人の特別な人に・・・
「だいすき」のチョコを・・・
震える手で差し出す日を・・・
....
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