かたく閉じた両耳が震えた
ぐらつくほど景色は紅く燃え
わたし舟、かすかに揺れた気がして
しばらくこのままでありたいと
きえゆく視界に願った

なまえには最初から意味なんてないんだろう
つ ....
夜は世界の焼け野原
焦げついた空の
薄靄を漂う光
巨人の左目は瞬き
夜は断続的に失われゆく時

浮かび上がる真夜中の刻印
世界の黄昏を導き
枯れ草の下でくすぶる業火と
責めたてる波の ....
月は
硝子に描かれた設計図なのです
半透明に、透明に
あるいは暦のように

時は
暦の影絵
季節を待ちこがれた獣が
手に入れた花占い

君は
峠ではためく{ルビ経文布=タルチョ} ....
 4年と言う間待ちに待った夢の舞台に
 我等が代表が望んだ

 数年前まで弱小の国との対戦
 我等が誇りにしていたジーコの采配
 経験を豊富に積んだ選手たち
 
 日本の威信をかけて挑ん ....
矢継ぎ早に
新月は降り注ぎ
縫い針がまたひとつ
遠雷に濡れている


吟醸の名を濁さぬ盆は
薬指だけの浸りに あかるい焔を映し
無言の岸辺を満たすのは
衣擦れの波
鈴なりの
 ....
私は事故の翌々日で頭も痛ければ吐き気も酷い
首は軽く鞭打ちで背中の打撲も痛い痛い痛い。

君はといえば、酷く腰を痛めているところ。

どう考えたって、
デートなんかしている場合ではないけれ ....
しずくのことは
一輪、
二輪、と数えあげたく
青空ならば頷いてくれるだろうか と
躍らせた髪


真昼の月の通い路と
銀色乗せた浅瀬の流れは
中空で いま
十字を結ぶ

か ....
僕は今日も生きている

明日もいつもどうり

世界はまわりつずける

虹の色は常に七色じゃなくて

無限の色で作られる

手のひらから落ちる

富、栄光、そんなものどうでもいい ....
「君はNT(ニュータイプ)かもしれんぞなもし」

誰が言っていたかも忘れた
この怪しげな言葉を信じて、はや十年
僕は、自分がNTだと確信した
NT、はつまり、新人類
人類の中でもさらに進化 ....
青い 朝爪
くとん と
葉の 胸

黄緑 透ける脈

まだ
まぶしいの

月に
あずけてた 
から
 子供の頃から
 一人だと感じていた

 見栄を張り合う親の中で育ち
 親の顔色をうががって過ごした幼少時代
 
 心を通わす友達もいなくて
 弟 妹を虐めて
 心の憂さを晴らして ....
あなたに会うために
歩いてく道すがら
蹴飛ばした石ころは
転がって
側溝に落ちた
二羽のカラスが飛びだして
山際に沈んだ
見上げると
雨雲が送電線に接触して
発光している
あなたは ....
足音も聞こえないはりつめた夜は
何が はりつめていたのか

鳩の声が恐ろしかった 朝の
シャッターから漏れる光

記憶に毛布を掛けておやすみという
あなたは だれ
明かりのない部屋で
画面の光に群がる私
また生まれるの
そしてまた 日の出前に私は死ぬの

太陽に喰われるの
私 瞼の裏 なんだか妙にスカスカするの
だから仕返しに
喰ってやるの 奴の ....
無力な言葉で
もう愛の唄は歌えない
粛然として初夏は重なり
カーテンを引く
夏の重さは水面を広げる
わたしたちは口止めをされている
沖の方では服を脱ぐようにして
海の肌が見える
わたしはあなたが好きだっていうことを
莫迦み ....
頭から血を流した鳩が
白くつめたいコンクリィトに横たわる。

いつか見た死の形

それは何故かリアリティがなくて
置物みたいに思えた。

どうして飛ばないの、
お前は鳩でしょう?
 ....
「日本(にっぽん)で
戦争なんて
あったんだ」
小学生の
弟おどろく

 聞いて驚け 相手はアメリカ

アメリカに
パールハーバー
あるならば
日本にあるのは
広島・長崎

 ....
ファミレスのおもちゃ売り場は、小さい頃から特別なもので
欲しかったおもちゃがあっても
「ここはご飯を食べるところなの」って
一度も買ってもらえなかった
帰りに寄ったデパートのおもちゃ売り場には ....
順繰りに咲き誇る花々は
緑に浮かぶ星の煌めき

晴れ晴れとジューンブライドになるはずが
ほんのちょっぴり なみだ顔

夜の帳の降りる時間も
知らぬ間に間延びして
雲がたれ込めている ....
本当はセリカがよかった
が、人気車には、やはり手が届かなくて
中古車屋のおやじに勧められるまま
同じエンジンだというコロナにした
家に帰ってよく見ると
左のドアが少しへこんでいた

―― ....
雨が降る
雲がほつれるように
空がほどけるように
滑り落ちる雨が

弾ける
割れる
砕け散る

ほら、あっという間に水たまり
さっきまでの青空を
吸い込んだかのような
真っ ....
思い出だけで終わらないために
日々は刻まれて
小さく、はらりと落ちていきそうなものが
私の中で対流している

一番最後の麦藁帽子が
夏の見える丘の、少し西の辺りを
沈んでいった日のことを ....
街灯に葉が透ける
見るでもなく 見ないでもなく
浮かぶ 黒猫の瞳

水たまりに漂う
おびただしい黄色の残骸
昼 彼らは風に揺られて
あたらしいいのちを探していたんだ

春は今 ....
コントラバスは 宇宙からできている


共鳴胴は スプルースやメイプルなど森の木々から、
弓は 草原を走る馬の尾の毛から
成り立っていて、
弓に琥珀色の松脂を塗り 弦に滑らせることによって ....
夕やけこやけ
身を焦がし染まっているのは
女子高生

夕やけこやけ
鍵っ子寂しくつく家路

夕やけこやけ
セクハラオヤジ
今度やったら訴えてやる

夕やけこやけ
また明日
悲 ....
行基さんでの
待ち合わせは飽きたので
采女神社でって
君がいうから
僕は池をぐるりと歩いて
時計回りで君を待って

興福寺の夕暮れに
見上げると
和紙に漉かれた
六分の月

君 ....
花の名前を覚えた あの日
愛しい人が指差した
ライラック
陰りゆく歩道
いまにも 雨

コンビニの駐車場
一匹の子犬
しきりにしっぽを振りながら
通り過ぎる人を見上げる

その先 ....
窓の縦線だけが
くっきりと濃く
あわあわと振れる内部の宙

遠くて近い
雑踏のざわめきは
緊迫する耳の内圧につれ
次第に弛緩し浮遊する

易しい無理を
口びるにのせて
縦線だけが ....
溝のないタイヤ
水溜りでくるり滑って
私は今、空を見ている。

頭から着地
或る意味とても器用
ぼんやり口をあけて雨を受ける。

どくどくと心臓
ごぽごぽと水音

側溝にはまると ....
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_- ラプンツ ...携帯写真+ ...706-6-11
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