{ルビ劔箭=つるぎや}神社からの
細い参道の坂道が好きだった
不思議な人体図がかけられた漢方薬局
古ぼけた占いの館
必ず救われる新興宗教の教会
日本で3番目に大きいという大仏
確かめようの ....
少女のころに作った 綺麗なビーズの首飾り
無垢だったあの日の記憶をたどり
ひとつひとつ 大事に
糸に通すように 言葉をつなげる

どの色のビーズにしようか
迷いながらも 真摯に選んで
こ ....
重い体をずるずる引きずる
生ぬるい風がどろりと吹き抜けて
自分の中の何かがさらわれた気がした

もう疲れたよ
寂しいんだ
どこかに寄りかかりたい
もう埋もれてしまいたいよ

山積みに ....
嘘は夜につくといいよ

あの人がそう言った

特に夜が深ければ深いほど

真実が闇の中に入り

人間も影に身を潜めて

やがて「嘘」が「本当」になるんだって


今夜はまぶし ....
貴方は優しくささやく
貴方の思いは岩をも砕く
傍にいて欲しくて
泣いた。

かわら煎餅を食べた
元気が出た。
貴方のお母さんの作ってくれた
おにぎりの味は忘れられない

重き荷を背 ....
無理をするなと
無茶をするなと
あれほど言ったというのに
見えるんだ
お前の中
ペンギンが
後頭部をさすってる
{引用=ルール
・それぞれのお題の文字を1首に2つ以上入れる}





{引用=春}





腹巻で播磨の晴れ間春巻をパリパリ{ルビ食=は}める春の間に間に



 ....
野良猫が硝子扉の前で爪をとぐ
透明に遮られて佇む、
僕が手にしているのは猫の解剖写真

あぁ

ヘリコプターが{ルビ番=つがい}のように並んで行くね

鴉を追い払う小鳥の夫婦は
電線 ....
春がじかん切れとなり
贅沢な地下鉄のゆれにまかせて
それぞれ 肩から鳥を逃してゆく
そらにまいあがれ、ちぎれないままで 
そらを

みじゅくな鳥が
春の隅っこを
ゆっくりと ....
          2007/05/09

彼処に
白い雲が一つ見えます
窓の外を指さして
所感を述べる
君は表現が正確だねと
ニコニコしながら
先生は相づちを打つが
求人に来た社長 ....
取り違えられた

色の壁
名前を聞かれて
「青」
と答えてしまう

投げた
配水管の中に
あいまいな
猫が
右目がつぶれてしまって
横たわっている
弧を描いたらしい
血が ....
いずれにせよ桜は散っていく

まるで、まわりくどい恋文のように
あなたと僕の間を、{ルビ廻=めぐ}っていた感情は
不意に来たあなたの訃報でかたちとなって
ただ、ひたすらに他人でありつづけた奇 ....
蒼穹はさらに深く
眩い雲はほのかに流れ行く
若木の緑をそよがす風は
初夏の薫りを匂わせながら
見晴るかす彼方へ消えて行く
雲のまにまにのぞく{ルビ天色=あまいろ}に
いつか見た白い炎が燃え ....
嫌なことを沢山経験して
大人になっていくんだよ
って、あの人が言った。

自分の弱いとことか
ダメなとことか
そういうのって悪くない
って、あの人が言った。

そうか、そうか
と私 ....
過去に戻れることが出来るのならば
五秒で良いから戻りたい
そして、一言を交わして
元の世界に帰りたい

其処に変化がなくても
心の奥底は変化しているはず

誰かが手を差し伸 ....
赤い夕日が広がって
誰かの背中が燃えている

ゆっくりとオレンジ
急ぎ人が赤々と

今日の日よ さようなら
夕食の炎と共に
醜い私達 燃えてしまえ

赤い夕日が広がって
誰か ....
街角でポストが見張っている
僕は急いで携帯を隠す
桜の葉が、ぬるい風にざわめく
雨!

雨の予感だ

宛名のインクが溶けぬよう
ビニールのファイルに挟み込む
ビルディングに巻かれ ....
     1

逆光の眼に飛んでくる鳥を、
白い壁のなかに閉じ込めて、
朝食は、きょうも新しい家族を創造した。

晴れた日は、穏やかな口元をしているので、
なみなみと注がれた貯水池を、
 ....
 
 
若葉燃ゆ
君の熱意に
照らされて
日毎世界も
情熱的に
 
桜散り
蒼き空には
つばくらめ
今日も世界は
光に満ちて
 
 
誰とも話したくない時は

きっと誰かに
愚痴を聞いてもらいたい時

誰とも話したくないけど
誰かと話したいから


こんな時ばっかり
電話してごめんね
月見て一杯 花見て一杯
六甲卸を耳にし 乾杯

寝起きに一杯 寝る前に一杯
浮世を笑って 一杯二杯

酒代 かさんで 家賃滞納
これが お酒と 生きる道



冬は熱燗 行き見て ....
君が声をあげて駈けてゆく
たくさんの声のなかから、私はたった一つの声だけに引き寄せられる
どこへいくのか、
だれとなにをしているのか
気になるのは君が楽しいかどうかだ
いやな気持ちを味わって ....
猫たちが
しっぽを揺らす街道に
昨日の音がゆるりと転がり
厚いお揚げが
二階の子どもたちを誘いだす
握りしめたガラス瓶を放り出し
世界を開く勝手口まで競争した
あの砂利道を覚えている ....
からからに渇いてしまった
言葉の欠片に
涙を落として潤いを
忘れかけていた何かが
滲み出てくる

わずかに残ってしまった
言葉の欠片に
手を触れて温もりを
失いかけていた何かが
思 ....
確かめるように差し出した
金魚引換券は
手のひらの熱で
もう、よれよれだ

  (ううん
  (いちばん小さいのがいいの
  (だって
  (いちばん大きくなるでしょう?

わがま ....
目覚めの 朝に

草木を愛で
背を丸め
水やりを始める

一息
空を仰ぎ見ると

気配がする
透けて見える
巨木が 視線の行く先々

それは 圧倒的な存在感を示し
それは  ....
厳しい冬の間、世界はモノトーンに塗り込められる

やせ細っていた山々が
一雨事にむくむくと緑色に膨張を始めると
徐々に華やかに色を咲かせる、こちらテラ

cherry & berry、 ....
「シエスタ」





ふたりでシエスタ
手をつないで眠る
肩が重なるくらい
寝息が前髪を揺らす、くらい


ぼくら同位置に同時存在できない
だからせめて、出来るだけ近くで
 ....
桜散りすでに秋の風たちぬ

にせもののあなたと過ごした月見草

朝顔のつるに巻かれし夏の園

脱皮した蝉のぬけがら捨てられず

キセルしてまでも行きたい終着駅

靴底に見つけた春の ....
地球が死んだときいて
さみしくて
空のかなた
ふわり

元気出そうと
冷え切った夕焼け食べたら
{ルビ愛=かな}しかった

{引用=
だけどふわりした

胸が熱くなって

 ....
恋月 ぴのさんのおすすめリスト(17882)
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駅・石切- たりぽん ...自由詩13*07-5-10
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- 森下 流 ...自由詩4*07-5-10
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追目- FUBAR自由詩3*07-5-10
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砂の城- はな 自由詩29*07-5-9
広角- あおば自由詩13*07-5-9
真夏日- 水町綜助自由詩30*07-5-9
訃報- たにがわ ...自由詩1307-5-9
白昼夢- 未有花自由詩14*07-5-9
step_by_step- そらいろ ...自由詩5*07-5-9
視線、嘘吐き。- 海月自由詩4*07-5-9
背中- 千月 話 ...自由詩16*07-5-8
ポストのない街まで- たりぽん ...自由詩8*07-5-8
静かな氾濫をこえて—四つの断章___デッサン- 前田ふむ ...自由詩29*07-5-8
5月- 秋桜短歌507-5-8
親友- 優飛自由詩6*07-5-8
お酒の歌- 北大路京 ...自由詩9*07-5-8
息子の声- 美砂自由詩4*07-5-8
蹴飛ばす夕暮れ- iloha自由詩4*07-5-8
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春金魚- 佐野権太自由詩29*07-5-8
霊樹が見える- アハウ自由詩407-5-8
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「シエスタ」- ソティロ自由詩10*07-5-8
押し花- 小川 葉俳句10*07-5-7
僕が世界を見捨てた日- ゆうさく自由詩2*07-5-7

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