四次元ハーモニクスは
夜の公園に不気味に響く
欠片を拾うことを
罪へのお返しだと思い
喜んで組み立てていた
見えない所では
僕が思う人は今日も
ネオン街へ知ら ....
振り向かない
振り向かないで去ってく背中
見るのが嫌だから
泣いたりしない
追いかけてくれること
期待してるみたいだから
ただただ前を向くんでしょ?
どう ....
歌うこと
歩くこと
泣くこと
オレンジになって消えた
寂しい時は
僕のところへ
戻っておいで・・・。
いつも
君のことを
思い出すんだ
ひとりで
いる時
君の
素直な
横顔が
恋しくなるんだよ
愛しくなるんだよ
かわいい ....
空に月が滲む
おぼろ月夜
淡い黄色は霞んで
今日はコップに
浮かんでくれない
まじないのつもりでやってみる
特に願いなんてないけれど
夜空を照らす月のように
私も綺麗になれますよう ....
妖言の使者顕われて
戯れる闇夜のひととき
濡れる息使いを殺し
桃源の森を散策する
(ここには
あなたとわたし
しかいない
わたしとあなた
....
君の瞳をみつめると
僕の中の何かに火がつくのを感じる
口づけも交さずに
君が恋人の街へ行くのをただ見送るだけで
見上げたアトリエの壁の絵には
紫の炎が燃え上がるから
なにが描いてあるのかわ ....
宇宙の中心に
じぶんを置いてしまうから
厄介がうまれてしまうのだ
宇宙の中心に
じぶんを置かなくたって
どうせ置いてしまっているのが
じぶんというものだ
....
剥き出しになった電線に
切り刻まれた夕日から
滲み出すオレンジ色の血潮
一夜にして枝葉を落とされ
無念の拳を空へ突き上げる
街路樹の黒い影
夢見るように
朽ち果てていくことさ ....
その響きと
余韻しか知らない街で
親しく投げ交わされ
胸にぶつかっては
つぶれて香るトマト
ことこと煮詰めたソースは
ちょっとどころか
すごく甘くて
ふわふわした湯気のなかで
舌がト ....
ふと君と出会ったので
なにを思ったのか
結婚する気になってしまい
程なくして言葉に出してしまい
ふと言葉に出してしまったため
なにを思ったのか
結婚することが現実的に思え
程なくして ....
自分のキモチに素直になる
あなたのことがすき
すきに理由はない
あのとき
ふってきたキモチ
もう忘れかけていた
すき
素直にすきといえる
あたしもすき
どうか
....
ささやかな嘘。
私は考える。嘘がウソであり続ける為に髪を伸ばし
私を縛り、私は私を騙し続ける。
象牙の塔は築かれる
築くべくして
築かれるので
そこに現実は無いんだ
....
あんな 最近気づいてんけどな
あたしの胸んとこにな
ちっちゃいお姫さんが住みついてるねん
こないだ
心臓がぴーってやぶけた夜があってんけど
そんときにな
破れ目のむこう ....
きみから放たれた愛しい種子は
酸素に混じり肺に吸い込まれ
潤んだ空間にじわじわと溶ける
熱いため息が吐き出されたとき
そのあまりの重さに
飽和状態であったことを知る
きみの ....
今さら
夏に
呼びかけたって
返事なんてしない
ねえ
そうなのかなって
太陽と相談をする、正午
三時になったら
ティータイム
のーんびりとお茶をしようよ
そう
相談する
....
コン コン と叩けば
コン コン と骨の音がする
君は何処? と問えば
私は此処 と返ってくる
部屋はまるで君の肺のように
さりげなく わざとらしく
君の空気に満ちている ....
青い瑠璃色の地球は
ほんとうは赤いリンゴで
カミソリでつけた傷からは
傷口をうめるように
黒い血がにじみでていた
血の味は甘くて金色のハチミツのよう
果肉をかじると
青い欲望が汁 ....
笑ってごらん
海が見えるから
泣いてごらん
人が見えるから
皆が助けて
くれる
皆が好いて
くれる
愛していると
言いたいのだけれども
言えない
大切だから
雨の中 ....
ニュートラルな空気
僕の頬に触れているけれど
そこにあることすら忘れていた
ペダルを踏み込む
ふらつきながら動き出す自転車
そこにあった空気を押しのける
次々と 次々と
....
この鞄には仕事の道具1(商品見本)が入っています
この鞄には仕事の道具2(料金表)が入っています
この鞄には古い電池が入っています
この鞄には子供の写真が入っています
この鞄には貰った御守りが ....
筆を持つ腕の無い僕は
口で絵筆をくわえ
カンバスに向かって
朱色を引いた
引いた朱色は次第に濃くなり
カンバスの中央で丸くなった
カンバスの下には申し訳無さそうな
地平線があり
空 ....
料理は嫌いではない
むしろ好きなほうだ
ゆっくりと作った品々を
家族がおいしそうに
食べている様は小気味いい
だが
作るのが苦しいときもある
そんなときは
台所に座り込む
....
そこに左手を添えるために
アスファルトの途切れる場所を探している
私のからだを投げ出す場所は
小さなムシたちのわずかに湿った住処の
その上でありたい、そして
右腕が支えきれなくなった
....
小さな掌に握り締めた片道切符
縁日の人込みに紛れた赤い鼻緒
引き千切れなかったモラトリアムの鎖
終わってしまおうと噛み砕いた白い錠剤
でくのぼうの首に巻きついたネクタイ
裏切りと同じ色に ....
拾いに行こう
真紅の言葉が落ちている
公園のベンチの下へ
優しさ枯れないうちに
拾いに行こう
蒼色の言葉が押し寄せる
人影のない海辺へ
想い出浚っていかれる前に
拾いに行こう
....
砂鉄が花咲く、しゅんかんを
見たいがために何度も
磁石を近づけるわたしを
あの人は苦笑いしながら
たしなめたり、するのでした
*
身震い、だったのかもしれない
投影図を描くた ....
うっすらと
冷えた微風にほんのりと
さやかな湿度とキンモクセイ
夜道をスーツは落ちてゆく
まよこを電車が落ちてゆく
ほんのりと
さやかな湿度と焚火のなごり
胸 ....
母の姉が倒れたとかで
今日は父と二人だけだった
いつもと変わらず
朝に放浪の為に家を出る
私にとってこの家は
苦しいだけの場所なのだ
だからと言って
外に安らげる所もなく
時間だけ ....
いままでありがとう
と
おとうさんに言った真昼に
わたしの咽を埋めていた錠剤の苦さは
冬の海のように痛かった
泣かないで、いこうって
そう決めて勝手に決めて自分で決めて
眼を閉じて大 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597