嬉しいトキも 泣きそうなトキも
どんな瞬間も、
なんでもない ココロも
君と分かち合うことが幸せ なのかなぁ
わからなくなって
前も見れなくて 暗くてもう
でも 君が持ってる光 ....
クラフトワークに銀河鉄道を乗せ 飛び越えてゆく箒星
デスバレーの石が動くまで土が渇き切ったら
プーさんのマグカップはディズニーを裏切らないかしら
たけくらべ 古語じゃ読めない 現代子役
哀しい ....
市営住宅を取り囲む塀のなかで
ぼくはひとり能の練習をしていた
隣接の公園でこどもたちの遊ぶ声が
やわらかなガラスみたいになって空を引っ掻いている
能を教えてくれたのはお母さんの ....
遮光レンズ越しの
淡い背景が
拡散する持ち時間を
しばし彩る
グラデュエーション
緑色のかみ人形の林立に
研ぎ澄まされた
ペーパーナイフの
握り締めた刃先の赤
指の間の憂鬱な黒い ....
かつて、私の泣き声の
代わりに歌ってくれた小さな川
その横を闊歩する
今の私の泣き声は
私の子宮にうずまいているから
軽やかに
川縁を散歩することが
できる
水の流れる音
さらさ ....
忙しい作家みたいに
見えない締め切りに追われてさ
渋谷の人ごみ追い越して
ひとりぼっちのおいかけっこ
横断歩道を
渡る
手を挙げた老人の
律儀な背中にしょった
いくつもの
ストーリー ....
終わりの果てだと 葉っぱのふち
緑の雲を浮かべた陽気
体を掠めて靴の先で紐をとく
小さな精密が一生懸命
育てた木は また残る
根元に散らばる慈しみと親愛が
腐りはて かさかさに乾い ....
青空が恐い
とても綺麗で
大きな青空が
見てると
胸の中で
何か割れそうな気がして
怖い
....
才能のない手合に限って方法論をぶつ
その持論は概して誰の役にも立たない
自分の役にすら立っていないものを
頭の悪い女はウザい
確かに、見方によってはご愛嬌でもあるのだろう
頭の悪い男 ....
焦る必要はないと誰かが言った
疲れたら休め
立ち止まらず歩けばいいと
空を見上げ
吐息をこぼし
泣く前にまず
自身の存在と
置かれている場所の尊さを見つめ直せと
せっかくぼくらがいるのに ....
あの子の
頭脳はノーベル賞級の学者も認めるほどだ
そのくせ
恋に落ちたら
頭脳も体も
全部溶けちゃう
あの子の
恋はいつも正面衝突
背の高い男が好みで
体当たり ....
夢を見た久しぶりに
夢だから
起きてすぐ霧散してしまって
途切れ途切れにしか覚えていない
けれど
目覚める瞬間の光景だけは
辛うじて覚えている
四国だかどこかの地方都市
何処か ....
イエローサブマリン
を聞いていた
煙の向こう
私が生まれる前の出来ごとは
当然知るはずもなく
知らないことだけが
美しいのだと
信じていた
あの頃
私たちは若かったのか
知ったかぶ ....
貴方があたしのサンタクロース
ずっと ずっとあの日から
北の国からやってきた
背の高すぎるサンタクロース
家の玄関から
入れるかしら
寒い寒いイヴの夜
貴方はあたしに
プロポー ....
詩は 言葉のグラデーション
そこに 恩やメロディーはない
もっともらしい 言い訳や教訓も
自分で少し考えてみたら?
親にも言われなかったこと
言われているような気がするの
すでに
....
魚の小骨のように胸腔にナイフが引っかかっております。
子どもの時分からずっと引っかかっているのです。
(おかしいですか?
たいして悩みでもないのですが、
やみつきだなんてとんでもない。 ....
一日に一度は玄関を開けているだろう
仕事に向かうためだが
僕は薄汚れた透明な抜け殻を羽おり
「僕」の言葉を放り投げる
外に出れば
そこは樹木の生い茂る密林だ
昨日通ったはずの道は
....
{引用=
変わらずにやってくる
やわらかな朝に手をふれるのが嫌になった
億千の人の一人でいたかったのに、自分に
うそをつくのに疲れた
少女の箱はもうなにもなくなって
そこから ....
色づいた葉が
風に流され
舞い落ちるのを
ただただ見ていた
十九の秋
{ルビ翻=ひるがえ}るばかりの心に
よく似ていた
遠いちいさな丘のうえで
初夏の梢が水草みたいに揺れていた
命あるもので揺れていないものは無かった
揺れながら皆まっすぐ天を指していた
ひとつとして同じ形の枝は無かった
ところどころ折れて歪ん ....
死んだら二十八グラム体重が少なくなるって
それがひとのタマシイの重さらしいよ
と、どこから聞いてきたのか
娘が言う
父はおもう
タマシイに重さがあるなら
物質 ....
何もかもが過ぎて行く
そして何もかもが帰って来る
落とし、奪われ、失くした何もかもが
心の中では連綿と紡ぎ直されてつながって行く
これをウィーヴィングと呼んでいる
トリックとまでは行かない修 ....
101031
風の夜に
眠りこける
九官鳥を起こす
眠い眼で顔を上げ
朝が来たかと呟いた
風が無い日に
のんびりと
そよ風探して飛ぶのだと
....
たびたびおとずれる
手をのばさずにはいられない衝動と
どこかで燃えつきるはずの悠久の紳士が
消えずに残るわたしの瞼をゆきすぎていく
それはまるで
ひびきを吸いとる
木綿をまとった異国の旅人 ....
このあふれる
愛しさを配りたい
3人の子を産み
必死で守り育てた
その愛しさで
君に
あなたに
さみしさを知っている
みんなに
不思議と
あたしのまわり ....
あいしてる なんて言葉は
飾りだと思っていた
言葉の意味さえ分からずに
恋愛ごっこを繰り返してきた過去
どの あいしてる も嘘だった
薄っぺらい中身のない言葉
君に愛され ....
沈む太陽は真っ赤に染まり
朝に真っ白になって蘇る
雲はこのドラマチックな再生を
反射させて演出する
空はこの死と再生の間を
透き通る蒼で見守っている
鳥はそれを知っているから
....
「こうなって あういてう」 指差す君
「こうなって あういてうぅ」 何回も
「へんな ロボットぉ」 僕に訴える
こうなって・・・
25年前の君の声が
僕がうなずくまでずっと
小 ....
栗をむきました
それだけで
私の友達のもみじの木が
さらさらと笑いました
私は今、手に抱えきれない程の
難題を抱えているというのに
栗をむくのに必死だったのです
ねえ、君と私
....
この雄大な大地に拮抗しうる音楽は
中島みゆきでもモーツァルトでもなく
チャイコフスキーの交響曲第五番だけだった
そんなかっこいいコピーがあった
今朝これをガンガンにかけた車か ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597