ふと

背中は正中から割れて
わたしはゆるゆると
中から這い出した

新しい皮膚は
まだ少しだけ熱い

背中には
哀しい羽が生えている
わたしは約束の空へ

短さを張り合うよ ....
僕は世界の広さに悩み
君は夏の陽射しに笑った
アスファルトの熱と 急な坂道
駆けていったのは 子供の頃の僕たちで


坂の上では君が待っている
麦わら帽子はいつだって風に飛ばされて
 ....
明けて、色彩が始まり
かつて刻んだ果実の朝の瞬間に
黄緑色の芳香と共にかつてたちこめた笑い声が
初々しい果実として、生まれ変わっているのを感じるから
わたしは齧る



ずっ ....
こころはいつも ゆれていて

いつのまにか ゆれていて

いつ とまるとも わからぬまま

ゆらゆら ゆらゆらゆれつづけて


あすになれば きっと

あさになれば き ....
失う事が怖いのではなく
失う故が解らぬのが怖い

流れがときと別れても
滞らなければまた続いていく

自分の場をしっかり保てば
何かを見つける事も
何かに見つけられる事も
容易くなる ....
何年かぶりに
虫歯がひどく痛む夜

でも
この感覚っていい感じって
生まれて初めて考える

ズキズキ歯痛に
全神経が集中するから

今夜は
久しぶりに
心の芯が痛まない
僕の家は
山を切り崩して立てられた新興住宅地
昔はベッドタウンとして高値で売られていたけれど
今は値崩れして
半値以下だ

僕の家の
となりでは
鬼が数匹、共同生活している
ルームシ ....
彼は泣いた
わたしが書き上げた詩を読んで泣いた
ことばに泣いたのではない
すばらしさなど彼にはわからないから
詩の気持ちがわかるから泣いたのでもない

むしろわたしの気持ちがなかったと気 ....
  君のいた夏が終わる


  故郷を知らないという君が
  旅先で描きためた風景画、
  古びたスケッチブック


  迫る山並み
  水田に映る空
  夕暮れの稜線
  風に ....
買い物袋から
オレンジが転がったのは単なる偶然で

私の爪の端っこに
香りが甘くなついたのも単なる偶然で


果実が転がり出さぬよう
そろりと立ち上がった頭上に
飛行機雲を見つけ ....
捨てても
突き放しても
打ち寄せる時が
押し戻す





もう逃げるな
母は時折話して聞かせてくれた
その 夏の日のことを
まるで 昔話を物語るように
淡々と淡々と
話して聞かせてくれた



どこへ行った帰りだったかしら
小さな弟を連れて
畑の中の一 ....
なくしてしまった卒業アルバムみたいに
開かなくなった記憶は美しく消える
 熱帯夜
 海の底を泳ぐ魚の夢を見る
 深い蒼をさ迷い泳ぐ
 色とりどりの魚と
 変な足取りで海底を歩いてゆく軟体動物
 煌く水面は遠く
 まるで海の夜に迷い込んだみたいだ
 光さえ ....
夢でなら会えると信じてる
見なくてもいい物ばかり見えて
寂れた部屋で一人で
涙を流すばかりで救いは見当たらない
止まったままの時計の螺子

いくら言葉を連ねても伝わらない思い
貴方の耳に ....
あの人の
あの口の名前は「嫌味マシーン」

そうわたしが名づけた

なんてセンスのない名前笑

単純だがこれがなかなかやっかいだ笑


なんでかって?

あの口からは嫌味なこと ....
少し湿った空気のせいにして
ずっと見つめていられない

まばたきするのと同じ一瞬で
咲いては散る火の花は
たくさんの星を集めたように
火薬の匂いをひいて流れてゆく

ほら
星が夜空に ....
今日という日が来るまでに
いったい人はどれだけの涙を流したのだろう

ふと、考えたある日のバスの中

団体さま四十数名を乗せたのりもの
その中でたくさんたくさん泣いた

きっと、この団 ....
薄闇に隠し持つ情熱は
菫の花のように 葉の陰に隠れて
誰にも気付かれない

君だけが 静かな影をかきわけて
見つけ出してくれる
甘い熱を放って咲く私を

ひいやりと冷たい君の唇を
堅 ....
右頬を乗せ
鼓動を呼び起こしてみる
左のこめかみを辿る指先が
優しく髪を絡めながら
微笑みと共に止まる
重ねた月日の長さ分だけ
白いものが増えた
それでも変わらず
伝わる鼓動も
辿ら ....
皆が頑張った先に
それぞれの未来があって
そこが光り輝く楽園か
それとも闇に染まった地獄か

それは誰にもわからない
でも それでいいんだ
わかりきった未来なんてご免さ

だから 僕 ....
星の照らす薄明かりをたよりに
君の存在を曲線でみつめる

ぬくもりは確かにそこにあって
通い合うものもあると信じられるのに
息遣いも、髪のほどける微風も
すぐ隣にあると、心が証明しているの ....
朝 目覚めたら
とっておきの 笑顔で
   おはよう

 クヨクヨでメソメソのきのうも
 ギシギシでこころ塞ぐあしたも
 ヘトヘトで疲れきってるいまも
   ちょっと おやすみ

戦 ....
永遠の意味なんて知ることは無い
この先ずっと続く道を永遠と呼んでいたとしても
その道だっていつかは終わる
だから意味なんて、無い
言ってしまえば
終わらないものも
始まらないものも
 ....
やじろべぇ 
ユラユラ  
こころ揺れて
右へ左へ 

やじろべぇ
ユラユラ 
こころ揺れて
光へ闇へ
 
大丈夫
手は出さずとも 
揺れながら 
バランスは取られている
 ....
とてもきれいなかけら
落ちていた
わたしは拾って
手のひらに乗せた
良く見るとそれは
パズルのピース

きらきら輝くそれはたぶん曼荼羅
曼荼羅のピース

「さあ!これから他のピース ....
赤と黄と
ラムネの包み紙色をした
オシロイバナ
濁り月夜に照らされ
隘路の脇に華やいで
鼻腔くすぐる慎ましい芳香
帰宅の人を誘惑するよ

水煙りの朝に
頭の膨れた花弁は重たくなって
 ....
あたらしい神様が来るまでは
原価計算や伝票処理をするふりして
午前中の時間をつぶして
昼休みに会社の近所のコンビニに行ったら
あたらしい神様が
少年ジャンプを立ち読みしてた

午後になっ ....
深夜二人で食べるさくらんぼ
みずみずしく甘い木の実は情熱の赤
とろりとした思いを胸に
黙ったまま次々口へ運ぶ

一箱分のさくらんぼ全部

積み上げられた種と茎は 明日庭へ埋める

膝 ....
柔らかく黒く夏で濡れている子供達の髪の毛の
美しい経緯を追い過ぎた眼の私は
くら、くら、
平衡感覚がたわみ
色彩感覚があればいいと思った
色彩感覚があればいいと思った
身体の、 ....
恋月 ぴのさんのおすすめリスト(17882)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蝉の記憶- umineko自由詩13*05-7-28
夏色寓話- 紫乃自由詩11*05-7-28
転生浴- A道化自由詩1005-7-28
こころ- Ree.自由詩305-7-28
光と影- ノクター ...自由詩3*05-7-28
歯痛- フォマル ...未詩・独白8*05-7-27
となりの鬼が島- 初代ドリ ...自由詩5*05-7-27
なにか言って- 鳴々門 ...自由詩205-7-27
水彩の夏- 嘉野千尋自由詩14*05-7-27
家路- 千波 一 ...自由詩53*05-7-27
- たりぽん ...携帯写真+ ...8*05-7-27
母の物語- さち未詩・独白12*05-7-27
消える- スプート ...自由詩3*05-7-27
海底の夜- りぃ自由詩505-7-27
言葉は届かない- AKiHiCo自由詩205-7-27
嫌味マシーン- 淀君自由詩1*05-7-27
花火の花びら- ベンジャ ...自由詩11*05-7-26
ナミダ- 兎乃 し ...自由詩305-7-26
スミレ- スプート ...自由詩6*05-7-26
鼓動- ノクター ...自由詩5*05-7-26
掴む_未来- eris自由詩3*05-7-26
夜想原- たりぽん ...自由詩6*05-7-26
*魔法の言葉*- かおる自由詩8*05-7-26
スタートラインの風- りぃ自由詩405-7-26
危なげでも- ノクター ...自由詩3*05-7-26
とてもきれいなかけら- チアーヌ自由詩905-7-26
オシロイバナ- kw自由詩405-7-26
あたらしい神様- 大覚アキ ...自由詩505-7-26
さくらんぼ- スプート ...自由詩9*05-7-26
- A道化自由詩805-7-26

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