折れた枯れ枝に添ったまま
消えていく水時計を持つ土色の葉
陽射しを後にした地の床への風くぐり
通りの方から聴こえる小声
渓谷は乾き こぼれた石
切れた羽に 埋め込まれ
飛ぶ ....
ああ、泣かないでください
ごめんなさい
ありがとう
さようならは言わないで
涙が出てしまうよ
強さを持っていないわけじゃないから
弱いところばかり見せたくはない
泣きそう ....
きこえるよ きこえるよ
君の声 君の鼓動 君の体温
どんなに遠くの場所にいても
目を閉じれば すぐそこに
君を感じる
日常はあくまでも 日常で
スクリーンの中のようにロマンシチ ....
喉が渇いたので
駅のホームのキオスクで買った
「苺ミルク」の蓋にストローを差し
口に{ルビ銜=くわ}えて吸っていると
隣に座る
野球帽にジャージ姿のおじさんが
じぃ〜っとこ ....
月がね
切った爪みたいでね
汚れた爪
置かれてた
夜空に貼り付いた枝の隙間に
どこまで歩いても
消えなかった
もうどこにいけばいいのか
わからないはるが白すぎて
どこから ....
大胆不敵な夏に
まっかでアモーレな大輪の花を咲かす為に
春は薄紅色の風を巻き起こすのだろうか
季節はちょっとばかり懺悔の告白をする
春のそよ風にそそのかされて
一足早く終日のたり ....
買ってもらった白い傘
とってもとっても大きな傘
いろんな雨が降り落ちる
青い涙のしょっぱい雨
赤い雨は水玉を作り
鉄の香りを漂わせる
傘とおそろいのワンピースにも ....
{引用=まず、始めにこれを読んでくれるあなたが自分のこころに、またこれらの言葉に素直であることを願う。}
「冷静にじっくり考えれば解ることなのだけど全ての現象、原因は自分が作 ....
怒りに身を震わせ
悲しみに打ちひしがれ
恐怖におののき
絶望は抱え込んで
助走は限りなく速く
視線はまっすぐに
到達点はしっかり見据え
飛ぶ瞬間は頭をカラに
その先の希望へ
....
合わせ鏡の無限につづく
午後の部屋に宝石ごと散らばる
湿った夜の匂いは 勢い、
女の前髪を固めるスプレー
そして酷くリアルな口紅の
仄かに苦い蝋の味。
――さて、早々と店にゆく
カウ ....
春風に 舞う
たんぽぽの 綿帽子
大空に向かう
綿帽子の旅
太陽に 銀色にみゆる
綿帽子
風にゆられ ふわふわと
海の みゆる あの
公園に 休もうか
芽が出て 蕾になり
黄色い 夢の花
....
夢見て追い掛けた
君の背中
夏雲
鮮やかに
生きた日々を照らすよ
僕等それぞれ
描いた未来を
確かめ合いながら
風を追い越そう
幻が永遠というなら
重ねた日々の
虚しさもきっと
空へ還るだろう
....
どんよりとした午後
気だるくジャズを聴きながら
ふと コーヒー・ミル引く手を休めると
ポツポツと出窓を鳴らして合図する
気まぐれな訪問者がやってくる
いつのまにか
部屋にながれるジャム ....
花は桜にて
新鮮に咲き誇る
桜花など
枝から折り取り
その ソメイヨシノなど
食っちまえ
日本語で 『シメイヨシノ』など
もぐもぐ 咀嚼して
酒の肴にして
明日の排便で出しち ....
真っすぐな目
真っすぐな思い
君の手
記憶
僕らは自由だ
限りなく
果てしなく
一人でご飯を食べていたんだよ
それは仕方のないことだった
わたしの家は特殊で複雑なので
他人からは簡単で残酷に思えることが
仕方の無いという言葉で片付いてしまう
祖母は一人でご飯を食 ....
前略、わたしは元気です
{引用=
苦しい時に、苦しいと
つらい時に、つらいと
言えるあなたであったなら
わたしはあなたを愛しいと思っただろ ....
妖精の振りまく鱗粉が
鍵盤の上に優しく振り落ちる
それは聞いたこともない和音
はらはらと
ポロン、ポロンと
和音に合わせて妖精は歌う
声は和音をかするすれすれの高さで
....
父さんライオンは
たらいみたいなあくびをして
目をつぶります
母さんライオンも
洗面器みたいなあくびをして
目をつぶります
チビちゃんライオンもやっぱり
コップみたいなあくびで
....
咲き初めし頃より花を想ひ
春のゆくへを知りつつ
時を愛づる心はまさに無常の心なり
花は目にて見るにあらず
心にて見るものなり
花のみに限らず
人とてまた同じ
花の咲く時を知り
とも ....
わたしがメキシコへ行くのなら
まずメキシコを思います
わたしが右へ行くのなら
まず右を向いてみます
行きたいところがあるのなら
行きたいところを思います
....
或る街のある家の中からの風景
僕は泣きそうになる
この広い街には競馬場は無い
歪んで見える風景
競馬場があったはずなのに無い
君を思い出す
「君」という言葉だけが僕の中に残っ ....
女の子にだってね ロマンはあるのよ
とっても恥ずかしいから 口にしないだけで
絶対に教えてなんかあげないわ
探せるものなら 探してみなさいな
見事 みつけられたら ご褒美あげる
貴方はい ....
2007/03/23
起死回生の4回転
唸りを立てて
水音を立てて
スクリューが猛烈に空回りして
釣り人達の
悔しそうな顔を
あざ笑う
今年生まれの
オボコと ....
黒スグリ
雑木林の妖精
えもいわれぬ
腋の下
短い短い
夏の夜
こんな時間に
やって来て
いったいぜんたい
どういうお積もり?
そんな問い掛けに
お構いなしの妖精 ....
あれから
いくつ春を
数えたかしら
わたしの中に眠るあなたは
春ごとに目覚める
黒と白の斑尾模様の猫が
出迎えてくれた細い路地
人の気配が消え
静まり返った石畳
入り組んだ奥 ....
人に喜ばれ
自分を犠牲にしても
他人に物を上げたい気持ち
ありがたい
その腕に抱かれて
いたいの
その心に触れて
いたいの
人は皆笑顔になる
人が皆幸せになる
人が頼って寄 ....
決まりきった道を進んでいたけど
僕は気がついてしまった
こんなどこにでも落ちてあるようなクソ物語なんて
誰も見るはずなくこのノンフィクションストーリー
をぶち壊してオリジナルフ ....
すぐに
ブルーな気分に
まみれちゃう愛は
恋に恋した
ベビーブルー
愛は
いつだって
藍よりも深く
あなたの瞳に映る
空の色
珍しい種があったから 買って帰ろうと思ったけど
やっぱり珍しいだけあって ちょっと今は 手が出ない
それに飽き性の僕だから きっとすぐに 枯らしてしまうだろう
感情のドミノ倒し 嫌々ながらも ....
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