暑い日だった
目覚めのベッドは僕のにおいで湿ってた
喉がカラカラだった
コップの水をかるく舐めたら
少し、ぬるい
鏡に映るはだかのおとこ
汗 ....
通り雨がきらきら光り
僕の目に髪に肩に降りかかる
誰もいない薔薇園にひとり
堅く閉ざされた空を見つめていた
傘もささずに僕は
風に心をさらされたまま
果たされなかった約束は
いま ....
誘惑の小波が揺れる
今日も行く孤独な魂抱えながら
時の鐘が鳴り
天使の歌声が天空を揺るがす
見たこともない
逢った事も無い
蜃気楼の先に浮かぶのは
僕のもう ....
彼方からの気流にのって 届いたそれを
あのひとは
夏だと言った
わたしにとって
わたしの知らない、どこか
遠い場所で あのひとが
笑ったり、泣いたり、しているということは
あ ....
ひとり立ってた。
ひとり待ってた。
誰も居なかった。
誰も来なかった。
ひとり
待ってた。
空は晴れてた。
雨が降ってた。
ひとり
頬にぽつり ....
鳥は空に向かい飛んでいるのだろうか
もしかすると本当は
空などでは無いのではないだろうか
では何処に
魚は海の中で生きていけるのだろうか
もしかすると本当は
海の中では生きられない ....
あれ? おかしいな
さっきまで一緒に笑っていたよね?
急にどうしてそんな事を言うの?
どうして態度をいきなり変えるの?
僕が何か悪い事でもしたかな?
ねぇ? どこへ行くの?
そんな冷た ....
車両の硝子越しに夜の街を眺めてぼんやりと揺られていた
車両が地下にもぐると街が写っていたところに不意に自分の顔が重なって見えた
疲れた顔だ 夏なので汗ばんでいたし
眠そうな目は滲んだ青い ....
砕けた石英の剃刀を
突然の風が巻き上げて
私の頬をかすめる
誰に届くわけでもないから
名前まじりのため息は
手のひらで温かい
癖毛のように渦巻く黒雲か ....
今夜またネットにつないでも
私の独白を
だれも聞くことはできない
禁止され、去勢された独白
「コミュニティ」の内側で
旧友同士のようにふるまいながら
もうだれも 独白することはでき ....
それは
降りしきる雨の
隙間をぬって
遅れて届けられた
一通の手紙のように
雨と雨が
触れあう音に紛れて
見慣れた景色の
匂いの片隅
未送信のまま
閉じられ ....
注がれて激しくうねる麦茶
そこに波打つ氷の熱
呼吸と麦茶が混ざり合い
感覚は針のように鋭く喉を刺す
祖母が死んだときの
飼っている犬が死んだときの
苦味が
体の内側から
徐々に頭へと回 ....
愛なんていらねぇからさ、温泉で混浴チョメチョメしてぇのよ、夏。
君が持つ花火の描く曲線が僕らの絆の擦過傷です
都合よく凸(でこ)と凹(ぼこ)とがあるのに僕ら蚊帳を隔てて交わりもせず
....
なにもかも失う日のはぢまりのような日
いつもきまってベーグルを買いに来る
おじいさんがいた
今日はその人に会って
たった31日目
きっとまだぜんぜん
赤信号分の黄信号にも満たないような小さ ....
仕事が楽しくって
忙しさも勲章だと思っているうちに
携帯のメールもおざなりになっていく毎日
すれ違いばかりのあたし達
待ちぼうけを喰っている奴が
新しい局面を模索するのは世の常で
....
苔が吐きだす一千年の時
崩れてゆく胞子嚢が
クラッシックなビールの泡を
吹いて
ぼくの肺を満たしていく
遠い
ひかり
さえぎる
巨人た
ち
あなたが得た
この深刻な自由
じ ....
私がもし此の世から居なくなったら
君はどうするんだろう
どれくらい泣いて
どれくらい取り乱して
どれくらい…
どれくらい死にたくなるんだろう
怖い
私のせいで君がそんな辛い想いを ....
大きなサボテン
小さな鉢で
よけいおおきみえる
小さなサボテン
大きな鉢で
よけいちっこみえる
だからよけい両方かわいいねけど
大きいサボテン
「なんか家まちごうてへん ....
仕事帰りに電車にのる
少しビールを飲んで
少し酔っ払いながら
不意に哀しくなって
電車のなかで鳴咽をもらしそうになる
別に泣きたい訳じゃない
ただ情緒不安定なだけ
それだけ それ ....
アイスキャンディーで
当たりが出て欲しいけれど
恥ずかしくって
お店で交換なんてできないな
携帯電話で写真を撮って
思い出にしてしまおう
ああ
夢のない
大人になってし ....
悲しみが滲む蒼穹の果てが
ゆっくりゆっくり{ルビ紅=べに}に染まってゆく
そんな{ルビ表情=かお}をしないでと宥めるように
隅から紅が侵食されて悲しみが消えて
心に翳が射すのを必死で誤魔化 ....
指し示す指が
ぶるぶる震える
なんでもない
ただ指をさしておしえるだけのことで
からだはこわばり
震動は腕を通って
指先へと伝っていく
なまのきみに近づいたら
ぼくの妄想の中に生き ....
かきわけ かきわけ
ここまでこれた
絶望に乗りうつられて
生きることをリタイヤしようとも
思った事もあった
しかも
一人の旅の綱渡りで
溺れても助けを得られ ....
パキシル30mg
の、見せる現実のプラスレート
空想の透明度
限界線を見せない
夏雲の上に抜ける青に似た
昨晩打ち明けられた
銀粘度の約束は
いつか憧れた遠い未来にリンク ....
ふたり来た道
ひとり戻る道
降り出した雨に
そこから一歩も
動けなくなる
泣かないと決めたから
唇噛んで
きみの姿を巻き戻し
雨のスクリーンに何度も映す
いくつもの
色の移 ....
いつまでも あなたに 笑っていて欲しい
いつまでも あなたに 明日を夢見て 生きて欲しい
あなたは かけがえのない 地球の 「輝き」なのだから
大きな夢ほど実現するのは難しい でもあ ....
僕の部屋から見える窓の景色は
一回も同じ景色になったことはない
いつも変わり続ける
そう僕の心のように
ある時は朝日がさんさんと照りつける
爽やかな景色が拡がる
ま ....
砂漠がたったひとつの井戸を隠していたころから
私の瞳は たったひとりの姫を隠していた
床は真四角の部屋 天井が一点で結ばれている部屋で
彼女は いつも たったひとりで 永遠を歌った
....
めろんの翠が涼しい頃
強引な若さだけを連れて
新しい部屋を探したわたしが
照れながら甦る
必ずしあわせになるのだと
啖呵を切って
飛び出した古い家
裏付けるものなど何も無く
ただ
....
カマキリを殺した
あんまり威張つてゐるから
縄張りでもないのに
アスフアルト道のまんなかに出て
仁王立ちになり
人を通すまいとするから
私はその夏 傷心を抱へて
祖父母の郷へ帰つ ....
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