1.
重力に逆らっていった言葉の
行く先はどこで
わたしの視線の廃棄場所が
どこにあるのか
なんて誰も教えてくれない
どうしてあの時、
という無意味な問いをできるほど
わたしは強く ....
俺はストーカーよろしく
君にまとわりついているけど
全く振り向いてくれないんだな
言葉のメッキを塗りたくった
俺の虚像の裏側を
君はとっくに見抜いているんだろう
頭がいいからな
....
七枠外して懺悔夜叉。
奇怪な口元を自作する際には
案外、見本はいらなく
割と自発的なものであった。
猫になりかけたコピーキャット。
猫に小判に招き猫
大抵は幸福事項。
気の利いた ....
過ぎ去りし日々
過ぎ去りし日々のそのなんと不思議なるか何時何故この書き込み
過ぎ去りし日々に読みし数々の書物くりひろげ見て懐旧のおもい
過ぎ去りし日々は帰りこず不可逆なるその価値を ....
{画像=120309084837.jpg}
こちらの作品は「詩誌AVENUE」様に向けて創作した短詩です。
写真は写真素材 FREE PHOTO 1.0 earlycj5 様よりお借りして ....
暖かくなったなあと
ごろりと
ねころぶと
ひんやりつめたい
でもなんだか新しい布団にくるまるようで
このままでいい
桃色の風が
そのうち温めてくれるから
....
今日も昨日と同じく
十万年前とも明日とも同じように生まれ出る
われわれ人類の至宝たち
と俗に言われる人類の落し物たち
あるいはユニセフのお荷物たち
我々がそうであったように
成年に達するま ....
テレビも映画も誰かを傷つけるなら
僕は何も観ない
ラジオもレコードも誰かを罵るのなら
僕は何も聴かない
電気もガソリンも誰かから奪うのなら
僕はどこへも行かない
名誉も財産も誰 ....
春の日差しに桜の蕾
ぼんやりうたた寝
思惑
SF
いつからだろう?
結構長い
異次元のマイガール
シン ....
闇夜の風景の中
自分が生まれて初めて見た月光は
生家の隣の空き地に聳える
土手の上の屋敷の樹々
梢の葉の茂る隙間から
サーチライトのように照らされた
幼い自分の心臓を鷲掴みにす ....
うららかな日でございました
春まだ浅い
やわらかな陽光が
鏡のような海の面を
無数にきらめいていく
穏やかな日和に
お嬢様は嫁がれていかれました
でも
その胸中はいかばかりか
真 ....
むかしあるところに不思議な植物があった
あるひとの ゆびのおとが ぱちんとなったとき
その植物は ビールになった
その不思議に人々は笑い 手をとりあって 酔いしれた
むかしあるとこ ....
ゴムを買って薬局を出た
冷えたぬるい大気が
工事現場のような明るさだった
さっきより空が黒くなっている
ああ、ぼくは、自由で不自由だ
アパートにひとに会いに行く
階段の音
暮らしの匂う ....
おんなじ言葉でも 微妙にちゃう
うちとあんたの「好き」
わかってん、唇がふれたとき
いきあたりばったりに
集まった記憶のおもちゃ箱
きょうも両手で漁ってみるが
失せものばかりが鮮やかに
輝き失せぬ幻である
誰がもちこんだのか、モダンなデザイン 花札の
母の少女時代 ....
息子と向き合って生きていくこと
誰にも頼らずずっとやってきた
知らないうちに様々な人の思いやりを受けているとも
気がつかずに
ただひとりきりで育てていると思っていた
息子は私がひとりで育 ....
(朝の森)
トンネルを抜けると森に熱気球
十月の地に繋がれた熱気球
熱気球巨大坊主が起き上がる
熱気球深海クラゲの傘の色
熱気球プカリと浮かぶ朝 ....
三月八日日々の聖句(23)あらゆる人のための福音
「また,悪魔は彼をとりわけ高い山に連れて行き,世のすべ
ての王国とその栄光とを見せた。」―マタイによる書四章八節―
高い地位莫大な富これらみ ....
{画像=120307070503.jpg}
こちらの作品は「詩誌AVENUE」様に向けて創作した短詩です。
写真は写真素材 FREE PHOTO 1.0 emrank 様よりお借りしてます ....
美だと ひけらかす者は
美の何者でもなくて
美が うぬぼれない存在だと
言わしめてくれる
{ルビ他人=ひと}を美だと
アッケラカンに言い切る度量が
美なのか
それとも
たわ ....
軽くなった背中は
じぶんの骨格をおぼえているかい
あいつを鷹を
しばらく見ていないんだ
形づくっていた骨
いっぽんいっぽんの組み合わせ
こうやって生きていたのに
眠ったら ....
次の瞬間、
目の前にはグレーの斜め縞の歩道があり
潰された蛙のように両手を上げて
突っ伏していた
冷たい衝撃は
転がっている前歯のもの
遠巻きのギャラリーが安否確認をし ....
赤い
擦り傷
涙
嘘
想い
漂う
桜
夢
乱痴気騒ぎのマセガキと
晩春気取りのマドムァゼルが
虎視眈眈と狙いまするは
サイケデリッククライシス
恋と呼ぶには ....
誰かの影を追い求めて
それはいつしか自分であったりする
ことばの端数を持て余して
拙い告白を露呈する
わたしなど
と吐いてしまえば楽になる
(それは逃げることに等価して
涙を引いて生 ....
雨かと思ったら
雪どけの 水音でした
、、、、、、、、、、、、
陽ざしのはし
いつもは気づかずにいた 木々の陰影が
光をすって ゆれている
森は確かに今も
雪絹の繭のな ....
ないものねだり
というのは
なんと ありきたりな
ずいぶん そのままな
お言葉ですね
ないから ねだるのに
ないから ほしいのよ
風船を手にする子の
....
ぼくは君を体験する=君を直感する
君と一緒にいる間は少なくとも僕の5感は
柔らかな声やよい匂いやあるいはちょとひび割れた唇なんかを
間近に観察することができる
君と別れたあ ....
乾いた砂が流れていく
ここは砂漠
ではなくて背景のない場所
光があふれているわけではない
のに白く抜けた背景
足元の黄味がかった砂の感触
だけがすべて
風に乗って運ばれてくる
....
雨上がりの夜道に
コロッケの香りがする
青黒く湿った夜道に
外灯ほどの幸せが停まっている
津波や原発に
ぼくらはいまだに傷ついている
自然をコントロールするため ....
愛は海のよう
深く深く
潜っていくほど
嫉妬という水圧に押し潰されそうになる
愛に溺れて
苦しくなって
水面へ上がれば
不安という高波が襲いかかる
想えば想 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597