お前はしたい
腹を見せ
くたばっている蝉よ
日中に繰り広げた
小鳥とのマッチレースの果てがこれか
二度三度啄ばまれ
それでも振り切った翅が
今は夜露を積もらせる
た ....
ここ二、三日
左手が肩口から固まって
Qの形で落ち着かない
机で眠る
危うく落ちて
急激に浮かび上がると
肩の周囲が一メートルほど病んでいる
そこの辺りがやっかいに絡んでいて
虫の ....
海岸線の弧が抉る
砂浜に埋まっている
息を
ひきとったはずの感傷が濃度を上げて
臭う潮風を
追放したい
繋がった手の
甲の皮膚から
繋がった肩に
鎮座するわたしの
頭 ....
活断層の裂傷を隠し暮れてゆく列島の国道はしずか
ひび割れてゆく日々の記憶行く手には空色のすべての皮膜
人一人ひとりひとりとひたひたと足音のする干潟はひえて
法 ....
ペアで連詩
「花鳥風月」
愛心&ペポパンプ合作
散りゆこう 散りゆこう
貴方のために 美しく
花びらが 舞うように
貴方のために 生 ....
溺れる姿に溺れているだけ
両の手足をへし折って
ひざ下の失望に溺れる
ぷかぷか浮き始めるその前に
そっと抱き上げ
かわりに暗く深い本音を沈めた
やさしい眼
やさしい耳
やさしい ....
恐る恐る結んだ声が
誰の目にも止まらなくてよかった
途切れそうなほど小さく続ける
名前のない歌
明日になったら忘れられる歌
身体の内側を洗うように
想いを言葉にぶちまけても
....
町田はタマネギだ
幼稚園の年少組だった私は
引っ越す前日になって
狭い庭の片隅に
茎を伸ばしはじめて食べ損ねた
タマネギを埋めたから
改札を抜けると
思い出の場所など
思い出せもし ....
姉さんの
制服の胸のあたりが
丸いかたちをして濡れていた
その日は
雨が降ったわけでもなく
ただ姉さんは
少しだけ遅く帰った
姉さんの
こどもの口に
はじめておっぱいを挿入す ....
冷え切った肌寒い朝に
わたしは毛布にくるまっては
冷え切った足先を
ぬくめる
例えば死というような
ことばの冷たさは
毛布にくるめても
いつまでも温まらない
エアコンやヒーター ....
シャッターが切り取るわけではない
それは露光時間を決めているだけで
まぶたのように拒否するのだ
ファインダーが見つめるのではない
いくつかの屈折率を経て
まなざしの限界を教えてくれるのだ ....
娘とふたり
バスに揺られている
おまえが置き去りにした
ウサギの手さげ袋は
そのままバスに乗って
湖近くの営業所まで
運ばれたらしい
忘れ物はぜんぶ
そこへ運ばれてしまうのだ
....
掌は舟
温かくて何も運べない
体液を体中に満たして
今日も生きているみたいだ
塞ぎようのない穴から
時々漏らしながら
階段に座って
ラブソングを歌ったり
駅前の露店で
プラ ....
ねぇきいて
今日の風は黄色だったの
あなたの瞳にはどう映った?
今日の風がささやいた
足元気をつけて
黄色い落ち葉が落ちている
きっと今日の風が塗ったのだろう
足元に佇む ....
元気になる権利があるので
いちいち弱くなる話は
しないでおくれ
朝からまた人の悪口言っている
どこから集めてくるの
そんなに悪いだけの人なのだろうか
どうせ にこにこと私と話していても ....
これが泣いている、
という行為
大粒の雨が
ぼたり、ぼたり、と
音を立てる
わかってあげられない
ティッシュを差し出すこと
背中をさすること
それしかできない
それで ....
あなたがあなたであるために
あなたがあなたであることを
あなたの限り、
生きぬいてください
リューヌ 思い出して私との約束
おまえはどこに行ってしまったの
ある日突然いなくなった私の猫
リューヌ 何度もおまえの名を呼ぶけれど
私に答える声はもうないの
ただおまえに似た夜がそこに ....
ふたりは、
まだまだ遠い
互いの肌をすべるとき
温度がちがう、と
わかるから
のぼりつめて、
のぼりつめて、
この
からだをつつむ
きみにもたれる
....
{画像=081028104443.jpg}
種の起源を遡る
鯨にあるという地上の記憶のよう
身体の記憶に繋がる原初の記憶
納屋の藁束の上に横たわり
こころを拡げて探り当てる
目を瞑り腰 ....
僕と妻にとてもよく似ていて
そのどちらにも
似てはいない
それが彼なのだ
君はいったい
誰なの
と息子の目を見てそう問うと
不思議な顔をしてる
ふと思い出す
僕と妻は
....
海の底のような
薄墨色の空を従えて
ヒンヤリと佇む
片側3車線のバイパスを
時速80キロで流す
クシャッと自分の心を
にぎり潰した今の僕には
生理的に合う速度で
ハンドルも ....
夜気に退屈をさらけ出すプラタナスが
細い小枝で編んだ投網で上弦の月を引っかけている
葉陰から木漏れ日のように明かりを点滅させて
モールス信号を送る橙色
きっと月の頬には痕が残るほど
....
皇帝夫人の指輪は 不思議な宝石みたい
疲れを癒やしてくれる 光を放ち続ける
夏は赤く輝いて 冬は青く輝くんだ
是非とも手に入れたいな オイラのモノにしちゃいたい
あの怪盗ルパンも ....
日曜日の広場で
バザーをやっていた
たくさんの子供等が
小さい手に{ルビ紐=ひも}を握り
宙に揺れる
色とりどりの風船達
あっ
立ち止まる若い母と ....
お弁当忘れてるわよ
という声が
10km先のパパの会社まで聞こえて
あ、まだ作ってないんだった
という声が
10cmしか深さのないママの口からこぼれた
私はひとり
ピラフを解凍し ....
ねぇ いつもより少し冷たい風が吹く夜
あなたは 言ったよね?
「もっと強くなりたいんだ。」
私ならあなたに魔法がかけれるの
知ってた??
いつでも あなたの栄養剤になれ ....
呼吸を確かめるように
胸の一番奥から
茶柱を吹くように
耳元にささやくように
わたしの呼気は
シャボン玉のように
きらきらふわふわと舞って
パチンと消えてしまう
不慣れなかたち ....
なんていうこともなく秋が来て。
分厚くなった手帳をめくっていたら
仕事かライブか恋かしてなくて
秋が来ていた。
あたしの今年はなんだったんだろう。
こうやって生きてるのが危 ....
おそらく
だれもなんら関係のない所に
夜のキリンは住んでいる。
林の隙間から
青い光がぽっともれるのをみて
月が恋しいとなく
センチで風変わりなキリン。
恋しいと鳴いているうちに ....
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