川の終わる場所で
雨が止むときの風が吹く
旅が終わろうとしている
ちょっと長めの草を引き抜いて
ひらひらと振り回しながら
流れの方向に土手を歩いて
遠い雷鳴にも耳を澄ませる
波は流れ出よ ....
おとなはみんなこまった
あるいは
憐れむ目をしている

幼さは無垢である
無垢は無罪ではない
うつくしいことばを
どれだけならべても
乾燥しきった
血色のない唇から
つたう おとの ....
パラパラ漫画の
途中のひとこまが足りなくて
ぎこちない様子は
まるでぼくの人生のようだ
足りない日記の一ページのことは
思い出せないけれども
思い出せないふりをしているだけで
ほんとうは ....
悲しいくらいに青い青に泣きそうになった
忘れられた様な鉄道の線路
遠くまで見えるその先に浮かぶ海
空とと混ざり合った青は
果てし無い奥行き
永遠に届かない青
深くつくため息
心をえぐるような予感
君からの言葉が出る瞬間に耐えられなくて
煙草に火をつける

尽くした恋だったかもしれない
全くの他人がこんなにも親しくなるなんて
そんな奇跡に酔って ....
秋の空は澄んでいる
そう思ったら
澄んでいたのは
わたしの方だった

あのひとは今
春なんだな

そう思っても
わたしの気持ちまで
春になるとは限らない

ふとポケットに手を入 ....
雨の日にモーツァルトの{ルビ弾=ひ}く 
ピアノの単音を背後に聞きながら 
今頃声をかけあい 
ひとりの老人を介護する 
同僚達を思い出す 

{ルビ忙=せわ}しい職場を離れ 
こうして ....
月曜日
わたしには仕事などない
だけど、うちにばかりいると叱られるから
とりあえず、仕事に行くふりをして
たんぼの畦道をよろよろと歩いた

畦道は細くなったり
太くなったりして
歩きや ....
往生際にしゃがみこみ
手鏡に覗く ためらいが
すうーっと横を 過ぎる気配      /よぎる

「いいのです」と 言いたいけれど

知らぬ存ぜぬ通せば
あきらめて 腰をあげるかとも
想 ....
この雨が
濁りきったこの瞳を
くすみきったこの心を
汚れきったこの体を
洗い流してくれないかな

飛行機の窓から見える
あの澄み切った
とんでもなく綺麗な青空みたいに
してくれないか ....
靄が立ち込めて
息を止めるほど
鈍く 濁った 沼

曇りの空を
正確に映し出す
水の留まり 
大地の無意識は 静止していた

息継ぎが罪悪のような 静寂に
時として 陽射しは落ちて ....
つなぎ忘れた何かを探そうとして
それすら不意に
忘れてしまう

星空は
いつでもその名を受け取りながら
毎夜を必ず終えさせる地図

瞳がうつす一瞬を
嘘かと惑い
ときには真逆に ....
あのひとを探して

森の中を歩いた

暗い枝から見下ろす鳥たち

夜陰のなかで
ひそひそ囁く
動物たち

時々
ざわめく木々

あの家の中に
あのひとがいる?

月はな ....
  砂糖は山盛り三杯
  白くなるぐらいミルクを入れて
  少しぬるいぐらいの温度で
  こんなコーヒー僕はまさか飲めないよ
  甘党で猫舌な君のためさ



     あたし ....
 どこかの国で悲しみが生まれた
 どこかの国で喜びも生まれた

 長い時間の旅の果てに僕達の国にも運ばれてきた

 僕達の親もお爺さん、お婆さん
 そしてもっと前のご先祖もその果実をか ....
思いっきり見捨ててほしい

着信拒否にしてほしい
電話番号変えてくれてもいい

気づかないうちにマイミク切っちゃってほしい
日記にアクセス制限かけてくれたらもっといい

あたしがどんな ....
サイレンがゆく
都会ではあたりまえの
田舎ではとてもめずらしい
いのちに象があるならこの音だろうか
いのちが鐘の音であった昔のもっと前から
一羽がはばたいてあとはただ盛り上がるだけの鳩の ....
明るい照葉樹の森で
点滴を打ちながら
二酸化炭素には気をつかっている
ロハスな昼下がり

生き方にまで
流行があるのだから
死に方にも流行があるのだろう
思いのままに生きられない
狭 ....
冷たい井戸の水を汲んだら
とたんに雨が降ってきた
開け放した口に次々と
重たい雨粒が入ったり砕けたりした

久しぶりに自由に飲める水だけど
濡れて帰ればまたぶたれる
痣は青い花のように
 ....
呼びかける名を一瞬ためらって
声は父の枕元に落ちた

あの日
医師から告げられた、
難解な病名は
カルテの上に冷ややかに記されて
希望の欠片も無く
黒い横文字となって嘲い
無情に ....
サーチライト君のまなざし射抜かれて
    私の愛も浮かび来る海


夜海の波うち際に刻まれる
    星のなまえを覚えてねむる


永遠の星を探してしずむ船
    嵐の海に記憶も ....
何もない空一面の爽やかさ


月ひとつ私を見てる夜の窓


夕暮れになくした道を思い出し


きらきらと空は大漁鱗雲


天の川銀河鉄道夜を往き


曇り空ひとり淋しく留 ....
今日はじめて部屋番号を知った

4階だってことはおぼろげに覚えてはいたけど

緊張しすぎて番号は見落としていたんだ

これで私は迷わずにあの部屋に行かれる

行くかどうかは別として
 ....
 くるるるるるる・・・ 


羽ばたいて 
空へ吸いこむ
黒影の 
鳩の言葉は訳せない 


 one は one 


   一 は 一 


 「愛」 は 「Lo ....
☆ ∴..☆ ∴.☆ ∴..☆ ∴...☆ ∴..☆

扉を開くと

優雅な薔薇の
花びらが
ひとひら ひとひら
いとおしく

カトレアの花が
ふわりと風に揺らぎ
紫の香りを
 ....
得てすらいないのだから
失った わけでもない
それでも周回数は
二回り以上
べた凪の水面がさざなみ立つのは
街で見かけるラクダ ではなくて
贈ってもいないのだから
とうぜん指輪を探すこと ....
午前0時になる前に
ケータイをあれこれいじって
バースデーカードを作る

23時59分30秒
君のアドレスへ 送信


返事が来ないと寂しい
来ると信じて待っている

健康志 ....
月の、満ちる夜の、
世界から、少しずつ音を消していく、
地球の反対から初めて、少しずつ、
コーヒー農園で歌われる歌、
山羊のため息、道草する羊飼いの口笛、
サンバ、ボッサ、レゲエ、ロック、
 ....
午後の陽射しを受けている
窓が開いて
レースのカーテンが揺れて
ガラスは 遠い空を 白い雲を
水平にたたえ 映した

時おり 
子供達の歓声は
静寂を乱し
小石は投げられて
うすい ....
ねえ
こうしてね
そうか
こうしてか

今日もふたりは指に巻きつけた赤い毛糸に
愛を掬う

啜りあい貪りあい鬩ぎあい /すすりあい/むさぼりあい/せめぎあい


赤い ....
恋月 ぴのさんのおすすめリスト(17882)
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あやとり- 九鬼ゑ女自由詩407-10-22

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