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罰をおそれ 島を出る
黒く深まる空間のさらに奥へと向かい
非力な腕で櫂をくりだし
ボートは枝先のようにじわじわ進む
シャツの汗の総量が
罪の重さを告白する
あの人は私のために
くるい ....
死が芽生える時刻は
まよなかだけではない
少年の空想の内でも
子を産むこともまだ知らない
子宮の中に 細胞
は もう芽ぶいていた
医者が論文を書いている間に、
家族が茶漬けを食ってい ....
今夜またネットにつないでも
私の独白を
だれも聞くことはできない
禁止され、去勢された独白
「コミュニティ」の内側で
旧友同士のようにふるまいながら
もうだれも 独白することはでき ....