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とうめい/だった
―.
透明だった、でも紛れなかった
やわらかさを感じて、温度がある事を知った
それぞれが違う形をしていて
それでも丸みを保っていた
誰か、が
誰か ....
プラスチックで出来た心臓はいつだって鏡に映らない
スニーカーの底に穴が開いていて、覗くときみが見ている
怖くて水溜りを踏めなくなった
プラスチックで出来た心臓が唸っている
引っ掻き ....
道端に 血溜りがある
猫の仔でも轢かれたのか
血溜りがある
街灯が ぽつぽつと灯る
さびしい通りに 風が吹く
ふと 生臭く感じて
しばらく息を止めていると
虚しいよう ....
やさしさが雨になって/降り注いだ真夜中
渇くばかりの僕達は/いつだって孤独が恐ろしいということを/宇宙に吐き出している
うちゅうは こどくの かたまりだ
真夜中の雨/さびしいと哭 ....
万珠沙華に埋もれた肌の白さ
眩んだので栗の木肌に齧り付きました
露が濡らした唇から爪先の艶かしさ
喘ぐまいと墓を掘りました
落陽に照らされて香るしなやかな黒髪
乾いたので口に含み ....
液体で生まれる
混ざりながら/ゆっくりと凝固する
凝固したら溶ける
液体になる
蒸発する
液体で生まれる
あいということ
いきること/しぬこと
熱がある時に観る
テレビのような現実が
頭の端っこで丸くなって
きれいに瘡蓋になる前に
剥がして/痛がって/泣いている