すべてのおすすめ
青色の幻覚に
溶け込んでいくよ
白い機体が
溶け込んでいくよ

ふわ、ふわ、ふわ、ふわ

飛行機型のラムネみたいに
少しずつ粉を溶かしているみたいだ
機体の証を記すよう ....
鯨が大きなあくびをしていたから
試しに中に入ってみたんだ

そこはピンク色で
もごもごした物がたくさんいて
うん、なかなか悪くなかった

僕はせっかくのことだから
しばらくここに住んで ....
女は雨の中を、願いを胸に抱き走り続ける。女の残す素足の跡が、雨の路に流れる。長い黒髪が雨に濡れる。滴り落ちる水音が誰もいない神社に響き渡る。
 雨は止むことがない。低気圧が男にすがる愛人の様に停滞す ....
かもめ
そっちは寒いよ
南風が心地良くて
羽を使うのを忘れたかい

かもめ
寒いところは嫌いかい
行ったことないだけだろう
それなりにいいところさ

かもめ
お ....
それは奇跡の季節
花や草が一斉に芽吹く
あちらこちらで聞こえる音は
寝起きの悪い生き物の声

毎年やってくるただの循環の季節なのに
何かが始まりそうな気がするよ
君を見つめる ....
買ってもらった白い傘
とってもとっても大きな傘

いろんな雨が降り落ちる

青い涙のしょっぱい雨
赤い雨は水玉を作り
鉄の香りを漂わせる

傘とおそろいのワンピースにも  ....
妖精の振りまく鱗粉が
鍵盤の上に優しく振り落ちる
それは聞いたこともない和音
はらはらと
ポロン、ポロンと

和音に合わせて妖精は歌う
声は和音をかするすれすれの高さで
 ....
虹色のガラスの破片が
眼に突き刺さる
痛いよ
痛い

満開の花に
宇宙が包み込まれる
花は形を変えながら
宇宙を挑発する

眼を突き刺すガラスの破片は
きれいだよ  ....
女は天使を生み
女は悪魔を生み
神はただそれに
種を与えただけ

天使を生む女は
優しい微笑を称えて
絵画に収まる
悪魔を生む女は
火祭りにあげられるその姿を
キ ....
雨が降るよ
こんな深い夜に
追い討ちをかける様に
雨が降るよ

雨音は単調な二音の伴奏
群がる音符は
飛び散る水しぶきと
破裂する

真っ暗闇の薄明かり
電灯は雨 ....
一人の女
残す素足の跡が
雨路に流れる

長い黒髪
滴る水音に
そっと耳を澄ますのは
女がまだ止まぬ証か

一人の男
年老いた男
女の後姿に
己を重ねる
 ....
絶望感から私は解き放たれました
私は軽やかに
腐りかけていた薄い羽を大きく広げ
飛び出します
大空高く飛び出します

体の中に沈殿した
重い枷たちが枯れても
私はきっと大 ....
橋の上で絵を描く男
道行く人を描く

美しい人が立ち止まる
私の絵を描いて御覧なさい
きっと売れる絵が描けるでしょう
美しい顔をした女は
絵描きの前で最良の笑みを浮かべる
 ....
なあ、雪、降ってるよ

なんぼ今年は暖かい言うても
冬は冬やから
ちゃんとあんたの見たかった
雪、降ってるよ

ベッドに横になる
あなたの瞼は死神の重しで
開かなくなり ....
殺人現場のレポーターの後ろ
カメラに向かって必死にピースマークを送る

嗚呼少年よ
この国の平和をそんなにも伝えたいかい
嗚呼少女よ
化粧はちゃんと塗れているさ

なあ笑う ....
私は毎日目に触れる、到る処へ
花を飾ります

あなたには赤い花を
あの子には青い花を
生まれることのなかった者には
黄色い花を送ります

私は世界に一人になりました

 ....
始まる
始まるよ
パレードが

人を愛し
言葉を生み
血を
絶えることない血を伝い
パレードが始まるよ
笑ってる
笑ってる
いじめられっ子のあの子も
 ....
一人の罪人とすれ違う
一つでいいから
俺の罪を背負ってくれ
心清き青年は
一つくらいならと受け取った

二人目の罪人と出会う
もう一つくらい背負っても大して変わりはないよ
 ....
夢静か
脳に映る
私の分身
清らな血は
証を問い正すように
湯船に小さな
波を起こす
かすかな吐息が反響する
この小部屋に
赤い水蒸気が
天上に達し
滴とな ....
パパはなんでもできる人だった
天使を悪魔に変えるなんて
朝飯前だったし
時には神様がパパに
アドバイスを求めに来たりもしていた

パパは最期の夜を迎えたときに
僕に優しくこう ....
瞳閉じて
ゆっくりとおやすみ
瞼の上に
天使を乗せて

あなたのぬくもり
あなたの愛しさ
あなたを抱きしめる
手の中に命を

瞳閉じて
ゆっくりとおやすみ
 ....
村の子どもは笑ってる
世界が進んでいることも知らずに
村の子どもは笑ってる

飯を食らい
惰眠をほおばり
野を駆け回り
そうして大人になるだけの
そんな日々を疑わない
 ....
黒が透き通る世界に
いろんな音が混ざりこむ
犬の寝息
もれる電子音
そして、一瞬しんと静まる
夜の音

星の瞬き音に呼び止められ
黒と混ざり合った空を見上げる
逆さに ....
君と初めて会うまでの間
君について一つの仮説を立ててみる
君は今日
僕と会ってから
死のうと思っているだろうと

君は急に僕に会おうと言って
けれど僕はなぜか以前から
君 ....
あの太陽を挑発するように
空に向かって主張する
大きな大きなくらげ雲
這い上がる排煙は
この世の隅々にまである希望を巻き込んで
絶望色に空を染める

その触手に刺された先に  ....
ほらご覧坊や、あれが人間よ
はしたない行為に身を委ね
年がら年中鳴き声がうるさい
勝手な快楽で
勝手な繁殖を
やつらを喰う物が現れたら
食べる物には困らないわね

ねえマ ....
他にも女はたくさんいるが
女房は愛想を尽かして
子を連れて出ていったが
やはりおまえが一番で
おまえが他の男と口をきくだけで
やきもちを焼く姿を見て

情けない人ねと
お ....
春の花を見つける
忘れないように匂いを嗅ぐ
きっとこの花が
私を飾る
だから忘れないように
匂いを嗅ぐ

夏の果実をかじる
熟す時期を覚えておく
きっと私が最期に食す ....
坊や、雪が降っているよ
桜はまだ、咲かないの
ご覧もう咲いているよ
真っ白な雪桜が

坊や、雪が降り続いているよ
椿はまだ、咲かないの
ご覧もう咲いているよ
みどりいろの ....
朝の日常議論の花
そこに正義は生まれ
悪にくだを巻く

薄い紙に
描かれた人間模様
何処か遠い場所で起こっていることだろう
大きな声で騒いでみても
どうせ聞こえはしないの ....
恋月 ぴのさんのなかがわひろかさんおすすめリスト(90)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
飛行機雲- なかがわ ...自由詩2*07-4-20
鯨のあくび- なかがわ ...自由詩4*07-4-16
【小説】お百度参り- なかがわ ...散文(批評 ...1*07-4-11
北国カモメ- なかがわ ...自由詩2*07-4-8
- なかがわ ...自由詩2*07-3-31
白い傘- なかがわ ...自由詩3*07-3-25
妖精の声- なかがわ ...自由詩5*07-3-24
万華鏡- なかがわ ...自由詩5*07-3-21
母となる女- なかがわ ...自由詩4*07-3-13
雨降り夜- なかがわ ...自由詩4*07-3-11
お百度参り- なかがわ ...自由詩2*07-3-10
Flying- なかがわ ...自由詩2*07-3-9
売れない絵描き- なかがわ ...自由詩6*07-3-4
雪桜(ユキザクラ)- なかがわ ...自由詩3*07-3-2
ピースマーク- なかがわ ...自由詩4*07-2-28
弔いの言の花- なかがわ ...自由詩2*07-2-26
Parade〜パレード〜- なかがわ ...自由詩3*07-2-23
罪人- なかがわ ...自由詩2*07-2-22
夢静- なかがわ ...自由詩2*07-2-21
きぐるみ〜パパの呪文〜- なかがわ ...自由詩4*07-2-19
子守唄- なかがわ ...自由詩3*07-2-17
村の子ども- なかがわ ...自由詩3*07-2-14
黒に滲む、音と空- なかがわ ...自由詩5*07-2-13
一つの仮説と、オレンジのコート- なかがわ ...自由詩3+*07-2-10
くらげ雲- なかがわ ...自由詩7*07-2-8
人間園- なかがわ ...自由詩6*07-2-7
モーゼの女- なかがわ ...自由詩1*07-2-7
四季の森- なかがわ ...自由詩12*07-2-4
雪花(ユキバナ)- なかがわ ...自由詩6*07-2-2
朝の食卓にて- なかがわ ...自由詩2*07-2-1

Home 次へ
1 2 3 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する