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信じられない と
叫ぶ女にはなりたくないな と
携帯電話を耳にあてながら 上の空

500kmあちらで暮らす 君の言葉は
演技派俳優みたいに キメキメで
どんなに情熱的な言葉も
セリフみ ....
「寄生虫」だと言われてしまった

ひっそりと唇からしのび込み
大事なものを少しずつ吸いとってゆく
あなたの内臓に絡みつき肉を食む

そのうち
あなたの骨も脂肪もすかすかになる
心は風船 ....
割れた爪は
治ってしまった

雨を待つことも
やめてしまった

この想いは
忘れてしまおう

思い出すことを
やめてしまおう

美しい夢だと
思うことに決めた
また自分で決められなかった
自分で決めたふりをして
抹消した
抹消したつもりが
消えていなかった

失敗ばかりが目立つ現実を
なんでもない事なんだと
笑って誤魔化す

いったい
 ....
嵐の夜を
一人で過ごすのは心細いので
傘を持って出かけた

何度持ち直しても
背中に張り付いてしまう
風が強すぎるみたい

服も髪も
私にぴったり張り付いてくる
雨も強すぎるみたい ....
夢うつつつつ

うつつを抜かして生きてきたから
何もかもおぼろげ

記憶は淡い膜のむこう

そういえばあの日
私すごく泣いたっけ


夢うつつつつ

夢を泳いで流れてきたから ....
眠る君を描いていた

ひいやりと冷たくなった指先を
ガスストーブで暖めて
背骨をなぞる

腰から辿り
肩から首へ
すべらかな皮膚は
美しき筋肉を
骨を
透かす

薫製肉のよう ....
最後の夜を過ごしました
一人で

蛇口も
机も
ピカピカです

床も磨きました

思い出を一つずつ
丁寧にふき取っていきました

涙が染みこんだソファや
怒りと罵声が舞い上が ....
ある日を境に
名前も住所も失った

私はただのコンマでしかなく
コンマでいるのは
たいそう居心地が悪い

誰か一人でも
私の名前を思い出してくれないものかと

お茶ばかり飲んでいる ....
花火の音は別れの合図
カラッポの腹に響いてから
空しさと 情けなさを
さらに カラッポな空へ
打ち上げて ばらまいて

「忘れることは簡単だ」

空が皮肉に笑って
散らばって落ちる色 ....
言わせてはいけないと
思い続けていた言葉を
言わせてしまった

苦しそうに飛び出したその言葉を
もう一度押しこんであげられなくて
ごめんね
誰かに何かを解って貰う権利を放棄します
私のこと理解してよと もう言えません

全ての間違いは私にあり
全ての過ちも私にあり
全ての悪は私であり
全ての浅はかさは私である

人徳と信頼 ....
お茶の入ったコップを揺らし
言葉をぼろぼろこぼしながら話す私に

「二人とも可哀想」
眉をひそめて答えてくれた

一瞬
途方もなく自分が可哀想になった
あの子も
可哀想だなと悲しくな ....
いったい私は
何をしているんだろう
毎日毎日
こんなにも一日を
ほったらかして
腐らせてしまっている

執着も
愛情もなく
投げやりに
突き放して
時間をこなす

餌を食らい ....
心ない言葉を
ばらまいて歩く男がいます

右にも左にも
心ない言葉を放り投げます

うけとった女が
賢明であることを願います

惑わされ
傷ついたりしないような
心強き人でありま ....
なんの為に帰るの?
「意味のない場所へまた帰るんだって」
背中にコツコツと小石が当たるようで
私は苦い表情で振り返る

子犬を連れた少年がバスステップの下から見上げている
仕方なさそうに片 ....
あなたにどうして欲しいのか
私はどうしても言えません

こんなふうにして と
言ってしまえたら気持ちがいいのに

そうゆうのは嫌 と
そのまま言えたら楽しいのに

本当はそんな服
 ....

こんなことできるんだ

腹の底から
あんな絶叫

後の痛みを考えず
打ち付けた拳

流れたマスカラ
振り乱した髪

ペンを投げ
グラスを割り
イスを振り下ろした

 ....
両手で首を絞め
殺してやりたいと泣きそうな顔で言う男を
創ったのは私

殴るように仕向けたのも
壁を扉を破壊させたのも
汚れた暴言を吐かせたのも



身から出た錆
3m先のマンホールが回転している。
びくっとして立ち止まる。
振り返っても夜道には人気がない。

すぽんっと、穴から神様が現れた。
マンホールの蓋はくるくる回転しながら、寿司屋の屋根に落ちた ....
なくしてしまった卒業アルバムみたいに
開かなくなった記憶は美しく消える
薄闇に隠し持つ情熱は
菫の花のように 葉の陰に隠れて
誰にも気付かれない

君だけが 静かな影をかきわけて
見つけ出してくれる
甘い熱を放って咲く私を

ひいやりと冷たい君の唇を
堅 ....
深夜二人で食べるさくらんぼ
みずみずしく甘い木の実は情熱の赤
とろりとした思いを胸に
黙ったまま次々口へ運ぶ

一箱分のさくらんぼ全部

積み上げられた種と茎は 明日庭へ埋める

膝 ....
きれい
すごくきれい

君に言われると泣きたくなります

バス停を忘れさせてね
ステップを上がるとき
見上げる視線がとても悲しい

きれい
すごくきれい

繰り返し信じさせてく ....
強い子でしょ
君はもっと強い子だったはずだよ

そう言えばあなたの前では私
強い子だったかも知れない

本当は小心者で感情的なだけの女だけど

強い子

なるなら今しかないね
「もう落ち着きたいのに」
と君が話す
落ちて着くなんて
そんなにいいもんじゃないよ

君が居るその場所から
どこへ落ちて行きたいの?

まだまだ昇って行けるのに
そこより下で辿り着く ....
世の中意地悪くできている
心の隙間を狙ってくるなんて
ずるいね

諦めた頃に落ちてくる
目をそらしたら見えてきた
引き返しかけてぶつかった

目を凝らし耳を澄まし
ひたすら執着し進ん ....
彼がまた
子育てを再開するという

一度は手離したのに

赤ん坊の
おじいちゃんとおばあちゃんの元から
今夜連れ帰って来たのだという

仕事を増やしたのだそうだ

「大変だよ」と ....
君が言わせたがる言葉を
どうしても言えず
唇をかむ

うながされ
催促されて
思わず口からこぼれそうになる言葉を

唇の裏側で
なんとか押し留める感触
口腔器官が発熱している

 ....
脳みそが
君にとっぷりと浸かってしまって
手がつけられない

引きずり上げても 引きずり上げても
ひたひた滴る君の残像が
後を絶たず 伝って落ちる

もはや私は 君で形成されている
 ....
恋月 ぴのさんのスプートニクさんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
500kmあちら- スプート ...自由詩6*07-3-20
冬虫夏草- スプート ...自由詩10+05-9-11
美しい夢- スプート ...自由詩605-8-27
シナリオ- スプート ...自由詩505-8-27
嵐の夜- スプート ...自由詩2*05-8-26
夢うつつ- スプート ...自由詩305-8-12
薫製肉スケッチ- スプート ...自由詩405-8-11
アパートメント- スプート ...自由詩2*05-8-11
コンマ- スプート ...自由詩5*05-8-11
花火の日- スプート ...自由詩5*05-8-9
いけない言葉- スプート ...自由詩15*05-8-8
全ての悪は私であり- スプート ...自由詩2*05-8-7
よかった- スプート ...自由詩2*05-8-6
365日- スプート ...自由詩6*05-8-5
心ある言葉- スプート ...自由詩5*05-8-5
帰る- スプート ...自由詩4*05-8-3
本当は- スプート ...自由詩3*05-7-31
爆発- スプート ...自由詩7*05-7-29
身から出た錆- スプート ...自由詩3*05-7-28
マンホールの神様- スプート ...散文(批評 ...4*05-7-28
消える- スプート ...自由詩3*05-7-27
スミレ- スプート ...自由詩6*05-7-26
さくらんぼ- スプート ...自由詩9*05-7-26
きれい- スプート ...自由詩7*05-7-25
強い子- スプート ...自由詩4*05-7-23
酷なのかな- スプート ...自由詩7*05-7-22
幸運- スプート ...自由詩3*05-7-21
子育て- スプート ...自由詩5*05-7-20
言わせたがる- スプート ...自由詩5*05-7-20
同じ味- スプート ...自由詩4*05-7-15

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