すべてのおすすめ
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リンパのようにはりめぐらされた
首都の地下の冷えたレール
そのところどころが表皮をかすめ
夜になると光る花を咲かせる
昇ってしまえばあとは降りるだけ
観覧車は僕らをどこにも
....
すべてを知りたいと
思うところから
なにかが終わりながら
なにかが始まる
夕陽が沈む
半袖にも
長袖にも
橙色を映して
前を歩く人の
トートバッグも
紙袋も
橙色に染めて
....
歩きつづけていればいつも風のなかにいられるのに
立ち止まればいつも後悔ばかりあふれ出す
そんな思いを振りはらいながら地下鉄の駅まで
強い日差しに照らされて歩く
明け方に見た夢のなかで傷つけ ....
夏草に息をつまらせながら
とぎれとぎれのたよりない光跡を追いかける
光跡は小さな流れに出会う
同じ場所で僕たちも出会った
滝のしぶきがかかる地下道を通り抜ける時
すれちがう幸せな記憶をた ....
*
国際宇宙ステーションが
きぼうを乗せて
日没の名残を反射しながら
海峡の上空を通過していく
その光を楕円のプールで
滑らかな背中をひねり
口元に笑みを浮かべて
スナメリが見上げ ....
風は光にあこがれる
道が光る
海が光る
光が光る
風は光を持たない
風は色を持たない
わたしたちが見ているのは
風ではなく
風の通った跡
風の通り道
風の過去の姿
そ ....
はじまりがあって終わりがある
風が生まれる場所
猫がくしゃみをする
風が生まれる
かもめが羽ばたく
風が生まれる
君がためいきをつく
風が生まれる
彼女がまばたきする
....
湖底から水面を見上げて
湖の周囲には深い森が広がっている
白いシーツを乱すように
水面に陽光が跳ねる
森の上にだけ天気雨が降っている
それは恋人の涙のようにすこし塩辛い
恋人の涙は小鼻の脇 ....
地球は今、塵の多いエリアを通過中
その真空地帯に
宇宙塵を食べて生きる
小さな虫がすんでいる
毎年この時期、近づいてくる
惑星の大気と衝突した宇宙塵は
摩擦熱で炎になる
そのあかりを ....
そして真白な夜が明けて
霜、サフランの開く音は
夜中積もった雪に吸い込まれて
窓の中まで届かない
光は反射しながら落ちてくる
雲、菫色の雲をわって
シナモンを焚くけむりが部屋に満ちて
....
ただのみきやさんのカワグチタケシさんおすすめリスト
(10)
タイトル
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カテゴリ
Point
日付
観覧車
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カワグチ ...
自由詩
6
17-2-2
すべて
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カワグチ ...
自由詩
3*
14-12-20
新しい感情
-
カワグチ ...
自由詩
6
13-11-30
蛍
-
カワグチ ...
自由詩
6
13-6-29
声
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カワグチ ...
自由詩
4
13-4-20
風の通り道
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カワグチ ...
自由詩
3
13-2-3
風の生まれる場所
-
カワグチ ...
自由詩
5
13-1-30
虹のプラットフォーム
-
カワグチ ...
自由詩
6
12-9-22
答え
-
カワグチ ...
自由詩
2
12-6-7
朝
-
カワグチ ...
自由詩
10*
12-2-18
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