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ソファの上に置き去りにされた
ぼたんの取れてしまった上着や
引っ掛けて裾の綻びたスカート

そうだよね
いつの間にか繕われて
綺麗に洗って畳んであるなんて
そんなこと
あるわけない
 ....
群れを成し
一点を見定め
乱れぬ様は
予め組み込まれた
仕掛けのように

波紋がやがて
飲み込まれ
波間の一部となり
消えゆくように

石瀬に映る影が
揺れながら
あとを追う ....
風に流されて
落ちた日が
山の端に滲む
飛来した鳥の羽根に
しがみつき
僅かなぬくもりは
山へと堕ちる

眩しすぎる季節が
駆け足で追い立てるから
花たちは散り急ぎ
やがて
萌 ....
きみが
卵をたべたいと
いうから

だから
ぼくは

三匹ならんだ
かえるのひみつを
はなしたんだ

なのに
きみときたら

ながいはなしの
あとに

ひとこと

 ....
めだまやきよりも
おおきいの


あなたは
首を傾げながら
尋ねるから

うさぎは
卵からは
産まれないのよ


わたしは
手に取った雪を
固めながら
呟いた

 ....
届けられた手紙には
何と記されていたのだろう
やわらかく細い筆で
控えめに書かれた宛名が
真っ白い封筒に浮き立つ

切られた封の中から
かさかさと
枯れ葉を取り出すような
仕草で広げ ....
開けた扉から洩れた
明るい光と暖かな風
重なり合う笑い声に縋ろうと
手を伸ばしてはみたけれど
扉は再び閉ざされた

戻らなくてはならない
約束の時間だ
あてがわれた場所は
ここではな ....
そこには廂のない
木々を見下ろすような
建物ばかりが並ぶから
欠けない月は
皮膚の下
脈打つ鼓動までも
見通す

懐で熱を吸い上げる
母から貰った
裁ち鋏は
銀色の筋をつけながら ....
袋小路を引き返しては
つまらぬ後悔ばかりを
噛み締める

たぶん
思い描くように
聡明でもなく
敏感でもなく
宛われたまま
哀れむほどに
愚かな存在なのだ

饒舌なほど
青さ ....
頑張らないでいいよって、
自分らしく、
無理をしないで出来ることをしたらいいって、
何時しか耳障りの良い、
都合の良い言葉だけが周りに溢れかえった。

でもそれは、
私の想いを、
私の ....
紅葉の気配が深くなった
山の端も入れず
ただ 高くなる青の中に
馴染めないこの身の
煩わしさを
どのようにして
拭えばいいのだろうか

右端から赤とんぼ
群れをなし
やがて青に融け ....
たぶん
あの時も天上に輝く月は
満月だったんじゃないかな

右目だけで見上げる月は
どうにも薄ぼんやりしていて
焦点が定まらなくて
酩酊感で気持ちが悪くなる

背中にまわした腕が
 ....
ちょっとだけなんて
そんな大それた嘘は言わないから
このままずっと寝かせておいて

気休めや脅かしの言葉なんて
幾つも通り過ぎていったから
今更 届くなんてことはないでしょう

掴まれ ....
いつの間にか
和らいだ青色に
滑るように重ねられた
白色が
ゆっくりと
南へ流れてゆく

ああ やはり

とどまることは
許されずに

見上げても
見下ろしても
吹き抜ける ....
読みかけの本が
テーブルの上で
風を受ける

ぱら ぱらぱら

微睡みの中から
引っ張りあげるには
物足りなかったようで

ポットとティーカップを
そっと置いて
鼻をつまもうか ....
たまご
ようちゅう
さなぎ
うか

烏揚羽

とまった
ゆびさき
あけた
まど

ゆらっと
かしぎ
ひらっと
はためき

さっと
こうか

ぱくっと
たべた
 ....
僕は
間違っていたよ

両手を掴んだからといって
それが君だったという根拠を
説明することなんて
できやしないんだ

どこから自惚れていたんだろう

向き合っていた時には
見えな ....
共に過ごした時間を
一人で抱えながら
可能性に縋っていても
現実は
色褪せていくだけだから

晴れの日に
風に晒して
綿毛のように
落下傘をふくらませて
地平線の向こう側まで
飛 ....
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