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石で打たれるような
犬に追い立てられるような悲しさに
居ても立ってもいられなく
ただただ早く帰りたかった
日没に向ってひたすら走り続けた
貝のように固く握りしめている
決して手放し ....
夢から覚めると
午後は陽炎の中 寡黙に佇んでいた
翻る あなたの影だけが冷たい魚
見も知らぬ者同士 これが
いつかの夢ではないと言えるでしょうか
ひび割れた心象が決壊する時
....
北国に桜が咲いて幾日も経たず
昨日突風が吹いて花びらを散らして行った
今朝 桜は冷たい雨に濡れそぼち
うつむき滴る 運命を受け入れつつも
儚げな美しさを愛でる者が
その色香に誘われて ....
休日には光の姿態に花を挿し
寝そべる背中に猫でも乗せて
二三冊の本にマスタードをたっぷり塗って
後ろ向きに釣り糸でも垂らしてみようか
古い音楽ばかりが飛行船となる場所で
とりとめのな ....
雨の匂いがする
川沿いを下る道すがら
梅も桜も木蓮もまだ閉店中
一度に咲こうとしめし合わせているのだ
雨の匂いがする
....
朝日はね
特に良く晴れた日の朝日はね
そりゃあもう別嬪さんで
たったひとりで見ていると
もったいないような
独り占めできてうれしいような
不思議だね おれは
新しい朝と結婚したくなっちま ....
ひねくれて咲いた花は
つまらない冗談を浴び
触れない風潮にそよぎ
良く肥えた嘘に根を張った
罌粟より見開いて
月よりもあぶなくて
桃よりも貪欲で
嘘のようにやわらかい
....
インターホンの向こう
奥さんの返答が聞き取れなくなる
営業妨害の嫌なサイレンだ
気がつけば風にのって煙の臭いが満ちてくる
ますますサイレンが近づいて来た
火事だ!
道路向か ....
冷たい雨が降ってきた
おれは黒々と木のようで
心臓だけがガス灯
何を照らすでもなく ぼんやりと立っていた
小さな春は震えていた
おれの心臓に寄り添い 冷え切ったからだを温めた
....
時折 背負った荷物をすべて下ろしたくなる
そしてまぼろしの中の風のように
異邦人たちの衣を揺らしながら
何も持たずに消滅したい
時折 鳥となって旅路の終わりへと飛び去りたくなる
....
いつも表情を崩さない
お利口な君のこと
そりゃあ嫌いじゃないけれど
中身をちょっと覗いてみたくて
一刀両断!
スパッとやらせていただきました
中ら出たのは意外や意外
小粋なドレ ....
心の中では土足で暮らし
裸足で世界を歩き回る
ぼくは人間
月のように出たり隠れたり
雨になりまた雲になる
そんな人間
あなたもまた一個の太陽
少しずつ周りを温めながら
....
誰か止めればよかったのに
投石器に自分の箱庭みたいな心を乗っけて
あいつは遠くへに飛んで行ってしまった
ほらそこのベンチ 降り積もった火山灰
虚ろなカタパルトがじっとしている
誰か止めれ ....
両の窓から見えるものはみな不確かで
ぼんやりと光に融け出しているようだ
心は焦げ付いた鍋のように
そのまま冷たく放置されていた
杖をついて
時が行き来する
昭和 ....
この日は特別なのだ
人々は痛みと悲しみを共有し
信じる神を持たない人々も
祈りを捧げずにはいられなかった
この一年
多くのボランティアが汗を流し
沢山の これから が話し合われ
かつ ....
眠りがフクロウのようにさらって行った
わたしの寝顔を照らすのは
月や星ではなく
まるで深海魚のよう
自らのいのちの灯にほかならない
闇の毛布に包まれた
記憶の中の光彩は
彗星のよ ....
学園都市線の高架下
灰色の橋脚に二羽の鳩が仲睦まじく
寄り添ってはキスをして
激しく身をよじってはまたキスをして
やがては重なり 羽ばたきながら
気の早い春が固い雪を緩め
茶色く水っぽ ....
太陽を食べながら
冬晴れの冷気を泳いで行く
空に笑いかけて
わたしは噴水のように歌っている
土地っ子のヒヨドリも
旅行者のツグミも
わたしとともに歌っている
白樺も我を失うほどだ
....
人生は手紙
読み進むごとに
春夏秋冬喜怒哀楽
答えは最後のお楽しみ
人生はビリヤード
当たり当たられ飛んで行く
誰が誰を動かして
こいつがどいつに影響されたか
白玉だって分かりはし ....
こんな朝に
カラスのカの字もありゃしない
太陽はふやけた面の木偶の坊だ
白い国道の上
黒いおまえは完全に死んでいる
暗がりのおまえは
いつも何かを舐めていた
おまえが前を横切る時には ....
ない
時間がない
眠りがない
ことばがない
つく 嘘もない
打ち明ける 真実もない
積み上げる 思想もない
吐き出す 幽霊もない
絶叫する 空白もない
....
あなたが仮に
桃色が好きだとして
桃色の服や靴
桃色の家具と桃色の壁
すべてを桃色に塗りつくしたとして
それでも気がおさまらず
全人類を
全世界を
空も海も
存在するものの全てを桃色 ....
あなたは
黒いショールの隙間から
少しだけ
見せてくれた
嘘も真もなく
構えもせず
力を抜いて
雲間の月のように
鉄筆で深く
刻まれた詩
人生の一片一片
散りゆく時を知り ....
どうもはじめまして
わたし「くまちゃん」と申します
とあるアパートの集合ポストの上に置かれ
かれこれ一年くらいでしょうか
わたしが「何か」と申しますと
まあ一言で分かりやすく申しますなら ....
吹き荒ぶ二月の夕刻
山裾の疎らな住宅を
訪問営業でまわるのは
実に 切ない
長靴ギリギリの雪をこぎ
通りから玄関までの細道を通りぬけ
もはや顔面がかじかみ
鼻水が垂れている感覚すらない ....
わたしは愚者を代表して 今日
自由と愚者と風についての箴言をここに記す
自由とは
どんな法則よりも 尊く
厳粛な 掟である
死を予感させる風が吹き
枯木たちは一斉にガサガサと喋りだ ....
耳をふさいでも
世界中から聞こえてくる
叫び声
無視しても
聞こえないふりをしても
脳の中で蛇口をひねったように
これ見よがしに行進する
灰色悲色めいた
叫び声
払い落としても
....
寒さが緩むと
凍りついていた月光が溶け出して
暗い穴の中にも
虫たちの道を通って
滴り
滴って
ヒグマは
浅い眠りの中で
霞がかった
春の野山を
夢に見る
....
世の中に
いくら偽物が溢れているからと言って
悲嘆に暮れる必要はない
イミテーションや贋作があるってことは
ちゃんと本物が存在しているってことだ
「 わたしは必死に探し続け
祈 ....
降り続いた大雪は止み
白く埋もれた住宅地が
青く澄んだ空に覆われている
朝は
つめたくて
まぶしくて
目が八の字だ
ビルのない地域にただ一つ
すっくと立っている
ごみ焼却場の煙突 ....
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(34)
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カテゴリ
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日付
空っぽの手のひら
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ただのみ ...
自由詩
21*
12-7-5
心の向こうで絵を描いているあなたへ
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ただのみ ...
自由詩
36*
12-5-28
悲恋
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ただのみ ...
自由詩
11*
12-5-4
HOLIDAY
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ただのみ ...
自由詩
25*
12-4-29
_いつかは虹を見るだろう
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ただのみ ...
自由詩
12*
12-4-26
黄金の花嫁
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ただのみ ...
自由詩
28*
12-4-22
時代の日陰の奇妙な花
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ただのみ ...
自由詩
14*
12-4-18
その笑顔が忘れられなくて
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ただのみ ...
自由詩
14*
12-4-16
つぐない
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ただのみ ...
自由詩
22*
12-4-13
乖離したものが_いま_月のように弧を描き
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ただのみ ...
自由詩
26*
12-4-9
マトリョーシカ
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ただのみ ...
自由詩
18*
12-4-3
尊厳は人を手放しはしない
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ただのみ ...
自由詩
9*
12-3-25
誰か止めればよかったのに
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ただのみ ...
自由詩
8*
12-3-21
春の悲哀
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ただのみ ...
自由詩
13*
12-3-14
石膏像は見せかけの黙祷をする
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ただのみ ...
自由詩
11*
12-3-11
深海魚は固いベッドで横になる
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ただのみ ...
自由詩
12*
12-3-5
鳩は人より情熱的だ
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ただのみ ...
自由詩
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12-3-1
輝く日に
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ただのみ ...
自由詩
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12-2-29
人の数だけいろいろあるけど
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ただのみ ...
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20+*
12-2-23
ジンクスが死んだ朝
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自由詩
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12-2-19
ない
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ただのみ ...
自由詩
20*
12-2-16
それほど悩むことではない
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ただのみ ...
自由詩
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12-2-11
尊敬をこめて
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ただのみ ...
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完成品
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12-2-7
かまぼこ型_どんぶり型
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自由と愚者と風と
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愛
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白いけむりの風景
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9*
12-1-14
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