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河口まで入道雲を追いかけた「イエ ....
◇機関士:

パリ発、コンスタンティノープル行き6両編成。
ほぼ定刻でウィーン発。
乗客の体調不良等、異常の報告は無し。
これより政情不安定な地域を通過。
よって盗賊団の襲撃に警戒セヨ。
 ....
どこにもいなかった。

どこにでもいた。


錆び爛れた仮面を
踏切りは見透かすのだろう

無邪気に


夕闇の美醜


生まれて消えてまた生まれ、





 ....
小さな毛糸の手袋が片一方、
橋の袂に落ちていた

どんな子が落としていったのか

いやそれとも

こんなに小さな手を守ろうと
優しさが形を成して包み込んだのは

私の手ではなかった ....
遠くで踏切りの音が聞こえる
どこに向かう列車だろう
真夜中すこし前、
僕にはもう
行く先なんてない
ここが僕の終点だもの

音量を絞ったラジオからニュースが聞こえる
君の
眼を細めて ....
{引用=こんばんは
こんな関東平野の真ん中でも
毎年必ず雪は降るんだよ
見渡す限りの田んぼは
一面真っ白になりました
まずはそのことから書きましょう}

 *
彼女からの返事が来ない
 ....
低気圧は急速に発達しながら
日本海を進んでいるんだという

静岡県では
注意報ではなく警報が出ているんだと
アナウンサーはいう

こんなに激しい雨
全部洗い流せばいい
泥、花、
眉 ....
闇の底からあふれ出た泉が
幾千万もの星々になったのなら
夜の奥底からも
わき出でる無数の声が聞こえるだろう


僕らの血と肉で記す物語が
永遠の織りなす円環の一部なら
君の瞳を愛する
 ....
薄情な黄色信号が回れ右して
今夜は空に麒麟が泳ぐ

街の宝石の輝きの中、
エルヴィンのビートが
麒麟の鋼の鱗を叩くと
コルトレーンのブローは
燃える上空に赤銅色の汗を射精する


 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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