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なぜ東電やNHKや公務員改革がすぐにできないのかと言えば、そこにぶら下がってる人たちが、右肩上がりを前提にした、高額な不動産の購入はじめとした資産を、すでに借金として購入してしまってるから .... わたしは男のくせに、何も出来ないのである。これでも妻と息子を食わせているつもりであるのだが、殊、家のことになると別問題である。

先日用事があって、妻が息子を連れて仙台の実家に帰った。 ....
 
 
ひえいざんで
やかれたこどもも
いたのだろう

ゆうふくすぎるということは
まずしすぎると
おなじくらいつみなのだ

おかねはひとが
いきるためのどうぐ

そのちから ....
おしえられてると
おしえられてる
きがしてる

でもほんとうは
なにもりかいしてない
おしえることと
おしえられてることだけが
たいせつなきがして

そうして
なにも ....
 
 
(な)

なにもない
なもない
なのはなさいていた

ほかのなにかに
なりたくて
なりたくても
なれなくて

ならなくて
よかったと
なまえもないのに
さいてい ....
 
 
「通学」

しょうがっこうまで
あるいてかよった

ちゅうがっこうにも
あるいてかよった

こうこうまでは
じてんしゃでかよった

それからはもう
かえってこなかっ ....
 
 
この人生を
すでに一度経験したような
気持ちになることがある

高校を出て
失われた十年が
やがて二十年となり
ある日突然
大切なものを失う

そして私は
実家の庭の ....
ある真夏の日
万障繰り合わせの上
故郷の川で
友釣りを始めた

はじめに私を鼻に掛けて
流心に泳がせていく
すると懐かしい
あの顔とあの顔が
あの顔のまま針に掛かって
 ....
 
 
ある晩
遠い親戚夫婦が家を訪れた
このあたりでは
数百万円で家を買うことが出来ると聞いて
驚きました
旦那が言うと
奥さんは口に手を当てて笑った
私はまだ子供だったので
よ ....
 
 
休日の午後
自転車を走らせたら
荷台に乗せた息子が
妹って何、と
わたしに問うのだった

わたしは答えた
おかあさんが
まゆみちゃんの妹で
おとうさんの妹が
かおりちゃ ....
 
 
きらきらと
光が降りている
あれは神さまが
写真を撮っているのだ
という話を
君としたかもしれない
木漏れ日の下で
あの日僕らは
どんな生き物の姿で
 ....
 
 
イマ カエル

妻に電話する
自分の声がおかしい

イマ カイモノ シテル

妻の声も
カタカナになっている
おかしい

近くで息子の声がする
オツキサン ミエナイ ....
 
 
ある日曜日
友達の家に遊びに行った
団地と呼ばれていた
うっかりお昼過ぎまで
友達と部屋で遊んだ
お昼ごはんをご馳走になった
コロッケとパン一枚だった

家に帰ると
塩鮭 ....
 
 
どうぶつは
おとなになってもなく

うれしいときも
かなしいときも

ここにいるよと
いってるみたいに

にんげんはどうだろう

ためしにないてみると
どうしても
 ....
 
 
こどくであることが
きんじられているのだから
むれている

たけばやしで
たけはかぜにゆれている
みずからのかっとうに
かぜはとてもよくにている

あるばん
たけばやし ....
 
 
わたしたちはいつか死ぬ
ということは
死にゆくわたしが見てるのは
夢なのではないか
 
+
 
わたしは空を飛ぶ
鳥だったような気がする

わたしはアスファルトに咲いて ....
 
 
モナリザは
あらゆる角度から
私たちを見ていた

美術の時間
絵の上手下手に関わらず
私たちが絵を書いてるその時も
わけへだてなく
等しい目で

廃校になった校舎の
 ....
 
 
かつて人だったものたちの
声に耳を澄ましている

繰り返される
波の音は
そのようにも聞こえ

バスは子供たちを乗せ
茜色に染まりながら
海岸線を通り過ぎていく
 
 ....
一晩中
瞬き続けた星たちが
あんまり淋しいものだから
朝になると
雪になって降るんだよ

一日中
降り続けた雪たちが
母さん恋しいものだから
夜になると
星になって瞬くんだよ ....
 
父さんが
なれなかった父さんに
なろうと思う

父さんは
自動車が好きで
僕は
自転車が好き

自転車に乗る
父さんを
僕は見たことがないし
自動車を運転する
僕を父さ ....
 
あちらのお客様からです
とウエイトレスが運んできた
飲み物には
温度があった

冷たいものも
温かいものも
ひとたび口にすれば
喉を通っていく

あちらのお客様からです
と ....
 
 
今を指差すと
今ではない
指先がやって来る
するとこの指は
たちまちおばけになる

今を指差す
ことしかない
少しでも
過去や未来ではならない
今だけを
指差すしかな ....
 
  
愛という字を
上手に書けないまま
この年齢になってしまった

心が大きくはみ出したり
小さく遠慮して
収まってしまったり

愛という字は難しい

昨日久しぶりに電話し ....
 
 
水に触れると
懐かしくて
飛び込みたくなるけれど
息が出来ないから
死んでしまったあの人や
まだ生まれていないその人は
水の向こうにいるのだろう

何度も水に触れると
く ....
 
 
見つめてると
雲が流れてきて
君の背中は
いつしか空になっていた

飛べない空が
どこまでも続き
続かないところで
君は思い巡らせている

地上から叫んでも
届かない ....
 
観覧車の回る速度と
自転する地球の速度が等しい
わたしは丸い窓から
母を見ている

南中する
太陽と同じくらいの
かつての父の高さから

父はひとつ先の
観覧車に乗ってる
 ....
 
鰈を煮る
味を染みこませるため
クッキングペーパーを被せると
白い肌や
薄黒い鰭や
卵の赤い色が透けて見える

顔に布を被せられた
祖父の顔にも
同じ色が透けて見えていた

 ....
 
夜行列車に乗って
行こうよ知らないどこかへ
そんなふうに
飛び乗ったのかもしれない
行き先も知らずに

何本も
列車を乗り継いで
生まれて死ぬよりも
ずっと長い
永遠のような ....
 
雪のひとたちが
亡くなってしまった
雪のひとの魂を
雪の中に埋めました

雪のこどもは
なぜそうするのか
雪のお母さんに聞きました

雪の中に埋めたのは
またいつか
雪に魂 ....
 
雪々が
列車の屋根に降り積もると
定刻どおりに発車する

人々が乗る
列車の屋根で
雪々は
いつものあの街まで

会えただろうか
その街で
伝えるべきことは
伝えられただ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
美しい経済のために、私たちが考えるべきこと。- 小川 葉散文(批評 ...312-3-28
プライド- 小川 葉散文(批評 ...9*12-2-23
比叡山焼き討ち- 小川 葉自由詩311-5-22
さみしいお昼- 小川 葉自由詩211-4-4
なにぬねの- 小川 葉自由詩410-12-5
旅路- 小川 葉自由詩210-11-25
予定通りに行くと- 小川 葉自由詩2*10-8-25
友釣り- 小川 葉自由詩8+10-7-20
遠い親戚- 小川 葉自由詩110-7-16
きょうだい- 小川 葉自由詩510-6-14
木漏れ日カメラ- 小川 葉自由詩14*10-5-26
帰還- 小川 葉自由詩4+10-5-20
団地(再投稿)- 小川 葉自由詩4+10-5-10
越境- 小川 葉自由詩710-5-2
竹のはな- 小川 葉自由詩710-4-24
- 小川 葉自由詩610-3-6
モナリザたちの休日- 小川 葉自由詩210-1-20
記憶の海から- 小川 葉自由詩809-12-30
初雪- 小川 葉自由詩709-12-15
父さんがなれなかった父さんに- 小川 葉自由詩1409-11-17
あちらのお客様からです- 小川 葉自由詩6*09-11-6
指先- 小川 葉自由詩309-7-7
愛という字- 小川 葉自由詩809-5-6
水に触れる- 小川 葉自由詩9*09-4-22
背中の空- 小川 葉自由詩309-4-12
観覧車- 小川 葉自由詩609-3-11
- 小川 葉自由詩409-3-7
夜光列車- 小川 葉自由詩1*09-1-24
雪の中に埋めたのは- 小川 葉自由詩4*09-1-19
雪々- 小川 葉自由詩3*09-1-13

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