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ひっそりと沼地のほとりにしっとりと
薄青色の忘れ物

Vergiss−mein−nicht!

人知れず咲く一輪に
ふっつり切れた魂一つ

Vergiss−mein−nicht!

 ....
東京タワーに陽が刺さる時分に煌々と輝く
窓から漏れる明かり 色とりどりの街灯 魅惑のネオン
徹底的に破壊的に光の砲撃は闇に報復する
茜色の夕雲はつかの間の闇の扉であった
それは遠い遠い昔話
 ....
発せよ記せよ ことば ことば ことば
口唇のぬめりを 指先のしなりを 以って

意識の解体が世界を懐胎し 生れ落ちた ことば

語れよ残せよ ことば ことば ことば
眼球の視矢を 土踏まず ....
空が裂けた日 しょうがないので仮縫いをしておいた
そのままでは不恰好なので しょうがないので眼帯を被せてみた
パッチワークの空は化膿していた
ちょっとだけ 芯があった

ところで

空が ....
曇り翳り 月隠れ
両の手を高く掲げ仰ぎ見る
しんとした静けさの虚ろに
刻みゆく水時計
鳩羽色に染まりし夢現は
深く 深く 沈みゆき
刻まれるリズムが ピヤノの黒鍵へと重ねられ  ....
秋雨というのはひどく冷たく
(ほんのりと金木犀の匂いがして)
ちょっと生っぽい
(フレッシュではなく、賞味期限切れの刺身のアレ)
トイレ、みたい
(芳香剤の匂いは金木犀らしいですよ ....
午前零時のもやもや月明かりの先に
お猿のシンバル リズムを刻む

 シャンシャン

  シャンシャン

少しずつ大きく
風にそよぐ待宵草も
霞んで遠く消え隠れ

 ジャンジャン
 ....
夏の蒼が秋の青へ

パステル絵の具を撒いたような
明るく ちょっとポップな


広げたフトンで
大きく深呼吸
秋の匂いはちょっと土くさい

まだ緑だか茶色だかわからない
隣の家 ....
どうやらここがとてもとても明日で
透明なはずのここは鈍く曇っていて
上を見上げればちょっと青みがかっていて
(水槽だよな)
なんて
ぼんやりしてみたりもする
息苦しいのはきっと酸欠だから
 ....
世界でもっとも無力でもっとも鋭利な武器
言葉をもって 詩をもって
何をする

綺麗事を書き連ねるつもりもなく
シャンデリアは宮殿の奥へと封印し
救済したいとか共感してもらいたいと ....
消費のエスカレーションが混沌とする夜
言葉もまた例外ではなく
鋳型で生産され無闇に消費され
資本主義万歳 であるような夜
漁火を灯し 沖合いへ
地図もなくあても無く探す
群れ集まる言葉を捜 ....
色づく
  赤に
   茶に
    橙に
  モ
 ザ
      イ
    ク
 のように

やがて散りゆくことを知らず
絶える直前が美しいのだと
旅人は言ったとか言わな ....
寄せて返す
大きくも緩やかな

原初小さきモノを抱きつつ
命を生み出す揺り籠

寄せて返す
  ゆ〜
    ら
     ゆ
    ら

青く豊穣にして  ....
私は誰でしょう
こう問いかけて、応えてくれる人がいるだろうか
自問自答は風邪薬に似てあまり効き目がないのだが
半分は優しさで出来ているのでしょうがない(自分への)

どうにも居場所が無いよう ....
雨も夜明けも飽きてしまった
漫然と死にゆくために
生きているわけではないはずなのに
すっかり感覚も磨り減って
のびきったゴムのように
慣性さえも失くしてしまった
あたり前の情景が
八ミリ ....
誰もいない路地裏の街灯の下
空を見上げて呟く
少女 一人
星も月もない夜に
膝を抱えてうずくまり
火照った脈を測りながら

忘れ去られた夢を食べながら
獏は大きくなった
誰も望みもし ....
日めくりカレンダーを
まとめて捲るように過ぎる
感傷さえ許されぬ日々
疲れた旅人の
マッチ棒のような細い足
先を急ぐ大きな目
アリのように小さく
ゾウのように大きく
い ....
五年前
路面が煮え立つほど暑い夏
プールの栓を抜いたような夕立

中でぼくは
キミの嘘を受け止めた

小さな嘘
あまりに小さいから
雨上がりの水溜りに
そっ

浮かべてみた ....
テレビのスイッチを入れる
あまり偉そうにも見えない小役人な校長が
あまり反省もなく頭を下げる

気付きませんでした


とりあえずの場の空気をつくり
権力という名のワイドショ ....
流れゆく車窓の向こう
闇に点在する灯火

喪失が生の証だとすれば
死がもたらすのは何

死が清掃されゆくこの世界で
隠されるが故に
それは横溢してゆく

死の希薄化は ....
〜である
〜がある

本質と事実

境界線上のイデア


遊離と乖離の連関の中で
問いは意味を持ち
意味は実存を失う

問われることと問われざること


 ....
大きく手を広げて
虚空に円を描く
円の真ん中に
吐息を吹きかける
意味の無い行為

足の指を広げて
靴底を踏みしめる
指と指の間に
力を込めてみる
意味の無い行為

無意味に満 ....
足下に流れるほの暗い思念の残滓
忘却の河に沈む意志の荒野
時の行方を筆先に乗せて形にならない言葉を返す
語られる物語の終章にあるのは虚無の後先
詩の痕跡を辿り行き着いた光の陰影を浴びて
歌わ ....
言葉の裏と表を引っぺがしてそれぞれを感情と混ぜてミキサーにかける
出来上がったものを呑み込んでしまったところで、
言葉の裏から出来上がったもの
表から出来上がったもの
それぞれに裏も表もあって ....
ノイズが木霊する吹き抜けの真ん中で煙草から白い筋をくゆらせながら見上げるガラス越しのエレベーターが脳にエロチック
システマチックな上下運動に引きずられるように動くケーブルに繋がれた密室

機械仕 ....
飛散する朱珠の滴がセピア色の世界を染めていく
刺激過剰で神経麻痺になった鳥の黒い羽が
白く眩い光の矢に貫かれて散っていく

辱められた脳髄の片隅が
ちりちりと焼けるように甘く生臭く香り
視 ....
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