すべてのおすすめ
心臓の音が聞こえる
満員の観客席が静まりかえり
演技を見守る

終了十秒前を知らせるブザーが鳴り
最後のタンブリングを駆ける

響き渡る着地の音
フィニッシュを決めた両手は
拳を握り ....
名前を呼んでほしいんだ
君が呼んでくれたら
僕はこの世界に 存在していられるから
たとえ 呼ばれたそのときに
存在していなかったとしても

覚えておいてほしいんだ
一人でも多く 覚えてい ....
体に穴が空いてしまったんだ
胸のここんとこに
大きな穴が空いてしまったんだ

この穴にぴったりと合う部品を探して
取っかえ引っかえ試してみるけど
なぜだかどれも しっくり来ないんだ

 ....
日は落ちても、
積み荷は減らず、

思考は
水底の虫のように
降り積もる澱のなかに
埋もれてゆく

明日はまた違う明日だとしても
私はいつまでも
変わることができずにいる

そ ....
何かと引き換えにしてでも
救いたいから
守りたいから
大切なものを 差し出す人がいる

一方で、
そんな大切なものを
奪い取り
騙し取り
踏みにじる 者もいる

弱き者から奪い、 ....
半年が経った。

半年後のちょうどその日は
目が回るほど忙しくて
半年が経ったことに気づいたのは
その翌日のことだった

友人の誕生日を忘れたときのような
ばつの悪さを感じながら
つ ....
 ――月が 落ちていた

 頭上の太陽は 甲高く鳴いている

 西の山で、勤めを終えた私は
 ふと 名もない町を訪れた

 眼下の生き物たちは
 汗を搾り取られ 滴り落ちている

 ....
交差点に来た
私を中心に
たくさんの人が行き交う

たくさんの人が
入れ替わり 立ち替わり
私に笑顔を向けてくれる
私もそれに応える

(誰も 私の
 本当の顔は 知らない)

 ....
     真っ白な壁にくるまれて
     身じろぎ一つしない 彼女の
     静かな寝息が こんこんと響く

そこは いつも
扉に囲まれていた

円い扉、四角い扉、
ぶ厚い扉、簡素 ....
恋月 ぴのさんの結城 希さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
輪(わ)- 結城 希自由詩4*12-8-11
サブアカウント- 結城 希自由詩212-8-4
- 結城 希自由詩511-9-24
水底の虫- 結城 希自由詩511-9-15
人なんだね- 結城 希自由詩311-4-4
半年- 結城 希自由詩210-10-23
蝉と月- 結城 希自由詩3*10-7-28
明日があるから- 結城 希自由詩3*10-7-3
虹の扉- 結城 希自由詩7*10-7-2

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する