眩しいと思って見上げると
それぞれの吐き出す息が
ただよっているのだった。
たまったものを
ためられたものを
いっせいに解き放ちながら歩いている、と
どれが誰の息であったのか
わからなく ....
悲しさとか寂しさとかで
小指を折り曲げてみても
いまの僕には
なにも痛いところがない

窓から出て行ったこの目は
遠くで迷える羊のよう

「でかけてくる」と言って
あなたに連れられた ....
ななめってでかく
でかく見せようって
すうはあ
すうはあ
すうはあ
すうはあ
シンコペーションヌ
クワウクワウクワウクワウ
ギターで埋める
たいへいようひろがりーっぱい
ゆれるレー ....
駅から我が家への道の半ば
江戸時代に開基された由緒ある寺で
お通夜が営まれている

普段は併設された幼稚園の園児が
遊んだり運動したりしている地蔵堂に
祭壇が設えてあって

地域の生活 ....
気付いていなかった

守られていること
包まれていること
てのひらにいること

振動を感じて見上げると
電線で翼を動かす雀
池の鯉は大きく跳ねて
しぶきをきらきらと飛ばす

特別 ....
{引用=嬰子の褥


闇のひとつ奥に蠢動する白光体がたしかにあった
血に焼かれた嬰子が視えない手のひらに止まって
私の身体に続いている
いやへその緒はぜんまい状に闇に溶けて
それはもうわ ....
蟻と会話をする少女といっても
それほど不思議な出来事ではない

むしろ日常の一部に自然と吸い込まれて
その自然ということにしっくりとくるのだった

その少女はサッカー部のマネージャーで
 ....
森を眺めるようにビルをたどる
窓から窓へ目を移し
切り貼られた深さと切り抜かれた感触を行き来する
昨日この先で見つけた
あの場所は今日も見えるのだろうか
高さを計るように 首を真上へもたげる ....
大きな音楽のくぼみに
海洋の裸体は何故有るのだろう、
ぼくといる
光る種は、美しいとは以前に
何て億劫で
すかすかに目詰まりした頭髪が
金星の毛玉を噛み込む、
これを着ては
もう外を  ....
朝露が
草花に抱かれて


喜びの
ため息を吐く


だから、
わたしは
はっとして


朝の忙しさを
暫し忘れてしまう








{引用= 即興 ....
Hello、絶望。
good-bye、希望。

こんな時にヘラヘラ笑うなよ。
あ、はにかんでるの?
そうなの?

幸福そうな三匹の小ブタ。
狼さんに食べられなきゃいいね。
人間に食べ ....
つのる程に薫る
零れるばかりの

想いを


薄紫の言伝と束ねて


静けさの陽光を
通りすぎる風に
誰かの
囁き声を聴いたような



只々、
木漏れ日のベンチより滑り落つのは




枝垂 ....
 
春が死んでいた
花びらもない
あたたかな光もない
ゼニゴケの群生する
庭の片隅で

地軸の傾きと公転は
果てしなく続き
生きていく、ということは
傲慢な恥ずかしさの
小さな積 ....
風のにおいが愛の記憶を
ふいにくすぐる
手探りみたいにひろい夜を
小さなサーチライトひとつで
それぞれ欠けた月 
甘く噛み砕いて
帰れない二人を残し
だんだん溶け出していく
星と街のと ....
かみさま、が、寝たふりをしている世界。

僕の空っぽに穴が開いた場所にレールが敷かれて電車が通る。
空っぽに穴が開いた場所には心臓があったんだ。
心臓?家出した。

君に話したい事は山程あ ....
太陽のまばたきのたび
土の上の世界は
うすべにからわかくさいろに
わかくさいろから確かなみどりへ
塗り替えられて
月のためいきのたび
つゆはふくれ
つゆを舐め
くさばなは伸びをして
 ....
 
 
海の匂いがする
わたしが産まれてきた
昔の日のように

テレビの画面には
男のものとも女のものともわからない
軟らかな性器が映し出され
母は台所の方で
ピチャピチャと
夕 ....
母へと語られる
おもいは
いつもことば少なで

ずいぶんと幼い頃
学校へ行きたがらなかったわたしを
ぴしゃりとしかりつけた
あなたの手のひら
たった一度
手を上げたのはその一度
 ....
ニューワールド建築中。
ニューワールド建築中。

ふざけたオールドワールド、リタイア。
嗚呼、今なら入水自殺も、お前となら可能さ。
ふざけたオールドワールド、リタイア。
嗚呼、深く潜るなら ....
予報どおりに
夜半から雨
街灯に照らされた水滴の連なりは、
白く
夜の一部をかたちにしてみせる
舗道の片隅ムスカリは
秘密を蓄え
雨に味方する
さわ、わ
さわさわ風に
雨糸揺れて
 ....
海鳴りが聞こえたら、それをただの空耳だとは済ませずに海のなかを覗いてみるといい。数枚のレンズが折り重なって一つの層を形成しているのがわかるだろう。波紋はそこを潜り抜けるように細密に広がって幾つもの触手 ....   死ぬのが怖いなんて錯覚だ
  誰かに死なれることの方が
  よっぽど怖いじゃない

ブランコに腰をおろした
背もたれのない背によりかかり
ブランコはあたしごとひっくり返る
 ....
もう四月もなかばをすぎたので
夜明けの空はあかるい
あのあたりにさそり座があるんだよと
指さしても
そこにあるのはただうすあかるい空で

輝かしい過去も
きらめく未来も
いらない

 ....
見てごらん 

あれが僕の剥製だよ

一点を見つめて カラカラに乾いた口を半分開けて
手を差し伸べているね

一体何を掴もうとしているのだろう
一体何を探しているのだろう
一体何を告 ....
友と杯を交し 
日々の想いを 
語らう夜に 

酔いどれて独り 
家路を辿る 
夜の道すがら 

何ヶ月も同じ場所に坐り 
路傍の石と化した 
家無き人の 
汚 ....
夕暮れ

さびしんぼう

だあれもいない公園で

影踏み
かけっこ
かくれんぼう

風といっしょに遊ぼうよ

いつも泣いてる
あの子とふたり
遊びにおいで
またおいで
 ....
{引用=――にんげんは
  抽象する動物なんだな
  (北村太郎「悪の花 2」) }


鳥の目醒めがあって
それから少し遅れて
人間の目醒めがあって
それからだいぶ遅れて
私の目醒 ....

木曜日
予備校の前で君と会う
MEGADETH止めてイヤホン外す
・・
君が言う
「スパゲッティがたべたいよう」
スパゲッティはありませんよう
・・・
水曜日腕を振るったごちそう ....
突き抜けた青天から目をそらし
振り返ってしまうことがためらわれ
気付かなかったことにした

水滴ひとつ浮かばない箱を抱えて
所在を見つけようともしなかった
抜けた羽毛を一枚入れて
ふたを ....
買いものの途中
「ちょっと 待ってて」 と
ふいキミはどこかへ


子犬みたいな笑顔が
走って もどってくる
その手には
青いリボンをかけた小さな箱



 ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
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