この間
おかあさんは
50歳になりました。

50歳と言うと
おばあさんです。
電車で席とか譲られます。

私も20歳になりました。
20歳と言うと
大人です。
一人でバスにも乗 ....
喫茶店の席を立ち 
ふと足元を見下ろす 

椅子と椅子の隙間の床に 
鈍くひかる百円玉が 
恨めしそうにぼくを見ていた 

世界はいつも 
ぼくになにかを 
云っている 


 ....
昨日の春に殺された小鳥が
庭先に落ちていた。

ばかだねぇおまえ
気まぐれなのが
春なのに

冬の冷気をまとって
凍りついた小鳥の目が
ぴくりと動く
それでも春がすきなのだと
そ ....
ぼくは
腐った野苺を食べてしまったから

おかあさん

さよならです

片耳のちぎれた野良犬が
悲しい目でぼくを見つめているよ

灰色に濁った
その目の奥から覗き見る世界は
ど ....
女子高生のスカートが短すぎるけど
パンツを見せびらかしたい
わけじゃないっぽい
たぶん
僕らの青春なんて
誰かのひざ小僧とパンツの間で
いつも迷子になっていて



キオス ....
がりりと土壁を引っかいた
鎌の刃先の
あの放物線が消せない


おまえの山を見たい
祖父は
赤土をこねて
小さな山をつくった


夏へと秋へと
ゆらゆらと山をのぼる
黄蝶のよ ....
春の土が
炊きたてのご飯のように
顔を出す

そんなご飯
誰も食べないわ
君が言う

君が炊いたご飯なら
僕ひとり
よろこんで食べたのに

おかわりしたら
夏になった
同心円でありたいのです
それぞれの速度で広がる
無数のわっかのなかで
波紋を重ねたいと

降り始めの一滴になりたいのです
そのひとのほほで流れれば
きっと振り返るでしょう
手のひらを空 ....
はらを空かせたわたしに 
どこか似ている
ひもじい声で細々となく 
小さい虫 

草の茂みから 
一匹 
ぴょんと跳び出した 

こんなわたしでも 
まだ跳べるような 
気がした ....
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□。

「」
「」


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□、
□□□ ....
大きな鳥の声がうるさい
顔を向けても曇り空しか見えずに
また声がして雲が増える
辺りが暗いから誰も上を向かない

ディスプレイに珍しい生き物の写真
赤黄色、そして青、

寒いときは
 ....
こちらからメールを
送った憶えもないのに

母からのメールには
いつもRe:がついている

返信でもないのに
Re:がついているのはおかしいよ?
そう言っても

「だってメー ....
街外れのバス操車場の裏に
遊園地はひっそりとあった
中心には音楽を鳴らしながら上へと向かう
ゴンドラのようなものがあった
一番高いところに着いても
近くにある民家の壁や窓しか見えなかった
 ....
水彩画の背景を
紫の濃淡で塗りつぶしたことがある
いつも通りの'Aをもらい
わたしはそれを忘れ去る

あれは何の背景だったか

紫は
幸せのように見え
不幸せのようにも見え

甘 ....
鏡に映る 
ふぬけた{ルビ面=つら}が 
自分だと気づいた日 

自らの顔を 
つくりなおしたい 
と思った 

( 生きること
( そのものが、
( たった一つの答だよ・・・ 
 ....
ちいさな姉さんたちが
あぜ道を鮮やかに歩いていく
カモミールとか
ベルガモットだとか
とても香りの良い会話をしながら
ちいさな光る粒を落とし
それを知らずに踏んでしまうと
しばらくの間、 ....
なきたいときには なけばいい

僕たちは何かをためらうことばかり
覚えていて
ほんとうの声をなくしてしまった
声帯が震わせるものは空気
音にしかなりきれない
言葉のオブジェ
である理性 ....
川辺に仕掛けられた網という網が、
鱗眼の兄弟に荒らされている。そして、
二人が念願かなって鯰をバケツに入れていた頃、
廃材置き場の亭主が首を吊って死んだ。
集積車が行き交うだけの、さびしい葬式 ....
ホリデイ
青空にはためく白い洗濯物
私は音の出ない口笛を吹きながら
遠くに走る車のきらめきを見ていた
いつか見た潮騒のようだとふと思う
あなたはまだ帰って来ない
風が気持ちいいわ 春のよう ....
闇に紛れてゆらり現れ。
夜だけ這い出る砂浜に見えぬ風紋。
太い蛇身にアンバランスな白い細首、
音も立てずに進む。

誰が姿を見たというか。
その身を見れば命はないというに。
赤いであろう ....
古本屋に僕が売られていく
僕は父さんの続編だった
父さんは名作で
何度も増刷されたけれど
今では内容が古くなってしまった
何刷目かの父さんと同じ
古本屋の書棚に僕は収められる
初版の時よ ....
集められる限りの写真を集めて、アルバムにすればいい
一人部屋でページをめくり
かつてあった日々の思い出を愛せ
それらの日々をノートに刻み込め
言葉にできないことはみんな行間に遊ばせたまま
言 ....
ねえ 聞いてよ

とても素敵な 夢を見たの

上手くは まだ言えない けれど

あの ただひたすら続く 心地よい 感触


ああ ね あたしは 一人の 人間で

それでも 良く  ....
窓を 開けて

雨雲が 遅れた子供の 手を引いて

流れて 行くよ

短い 指で 数えた 夢は

濡らされて 確かな物など なくなった

 外は 声枯らしの 風が 吹いている
 ....
梅のにおいだ



がらんとした空洞のせかいに
手をひたす
わたしがさわれて
感じられるものを
おもいきり吸い込むために


あざといまなざしに 
淋しくかかげた
いたみの芽 ....
泣いた日
左手が動かなくなった日
ボケットに突っ込んだ手を
先生に注意され
からかわれた手と
庇われたことが恥ずかしくて
泣かされた日

泣かされた日
いつも庇ってくれてた友達が触っ ....
そこはもうすでに定位置で
ぬくもりは絶えず
陽だまりが雨の日も
そこにそうして残っているみたい

待ってくれている
それはどれほどの安心を
映し出しているのだろう

ここにいる価値を
少なからず持たせ ....
シギ シギ
森へ行こうよ
春の夜明けに
紅い三日月が出たよ

たくさんのアゲハ蝶が
群れをなして舞い踊る
あの草原へ行こうよ

森を抜けたらもうそこだ
あの貴婦人に会いに行くよ
 ....
小さな神様が
春の雨に打たれていたので
傘をさしてあげた
神様はありがとうを言って
釣竿を垂れると
雨粒の中から
虹色の魚を釣ってくれた
魚は苦しそうに跳ねていたけれど
自分は誰も苦し ....
僕の訃報が届いた
過去の僕から僕宛に
確かに僕は死んでいた

魂を添付して返信すると
僕は静かに目を覚ます
とても狭いところ
近くでお経の声が聞こえる
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
おかあさん- 亜樹自由詩3+*08-3-15
百円玉_- 服部 剛自由詩6*08-3-14
3月のジェノサイド- 亜樹自由詩208-3-14
腐った野苺- 大覚アキ ...自由詩808-3-14
くらげはやさしいゆめをみる- ねことら自由詩1008-3-14
- yo-yo自由詩7*08-3-14
おかわり- 小川 葉自由詩408-3-14
春雨- たりぽん ...自由詩16*08-3-14
虫の知らせ_- 服部 剛自由詩308-3-14
Grid_54_from_"Éden_Plasti ...- 2TO自由詩1+*08-3-14
キロトンまたはメガジュール(ショートムービー)- 月見里司自由詩208-3-13
Re:- RT自由詩4*08-3-13
百合- たもつ自由詩1108-3-13
- よしおか ...自由詩9*08-3-13
鏡の部屋_- 服部 剛自由詩608-3-13
ポルカドット- 嘉村奈緒自由詩1408-3-13
少し大きな動物- kauz ...自由詩9*08-3-13
なまず- プテラノ ...自由詩2*08-3-12
ホリデイ- 石瀬琳々自由詩16*08-3-12
濡女- 佐々宝砂自由詩408-3-12
古本屋- 小川 葉自由詩408-3-12
love_today- rabbitfighte ...自由詩17*08-3-12
無題17- ねろ自由詩308-3-12
無題16- ねろ自由詩308-3-12
わたしは春にうまれた- アオゾラ ...自由詩12*08-3-11
二色- 佐々木妖 ...自由詩33*08-3-11
どうも…- 小原あき携帯写真+ ...10*08-3-11
シギ- 未有花自由詩13*08-3-11
神様- たもつ自由詩12*08-3-11
Re:- 小川 葉自由詩2*08-3-10

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