音。
それを手繰りよせてミューズを降ろし、テキストを書くタイプの書き手にとって、音楽に加え他国言語の音感を獲得する事は必須であると思う。
テキストに横文字を出せ、という訳では断じて無い。むしろそれ ....
あなたと
ニ色の絵の具のように混ざり合って
小さな夜が更けていくと
奇妙なことに
今朝ふるさとを発つ時に見た
一群れのツユクサを思い出しました

あなたを穢したくないのに
穢してしまっ ....
秋の色は白いんだそうで
だから北原のおっちゃんは白秋なんだが
それからどうでもいいんだけど夏は朱色
言うまでもないけど春は青ね
そいでもって冬は黒なわけ
この人生いまきっとまっかっかの朱色に ....
笑われるかもしれないけれど
もしも私に子供が生まれたら
チャイルドシートに乗せてあげるのがわたしの夢

「たいせつな、たいせつな
あなたのために、
とくべつなおせきを、ごよういい ....
休憩室の扉を開くと 
左右の靴のつま先が
{ルビ逆=さか}さに置かれていた 

ほんのささいなことで 
誰かとすれ違ってしまいそうで 

思わず僕は身をかがめ 
左右の靴を手にとって  ....
「とうもろこし」って言えなかった
小さい頃

どうしても
「とうもころし」になってしまって
ゆっくり言ってごらんよと言われても
やっぱり
「と う も こ ろ し」って言ってしまう
 ....
積帝雲の奥には うずまっき
孵化した数万匹の おさっかな
はじめて口にする餌は つきあっかり

(骨のなかには 記憶 があるぜ
(骨のなかには 未来 があるぜ

金魚鉢の頭 ぐっるぐる
 ....
どこにでも
だれにでも
あるのに
ぼくにだけ ないことの
ほこらかさ
いつの頃からそうなのか
わからないけれど
物心がついた時から
ぼくの家には屋根がない

どうしてなのと
親に聞いたら
そういうものだと諭された

友達の家にも
遊びに行くお店にも
 ....
『未亡人』
という呼ばれ方を嫌った叔母は
高飛車な懐古主義のロマンチストで
まだ幼かった私に

{ルビ刀自=とじ}

と呼ぶように教え込んだ


『{ルビ刀自=とじ}の刃』

 ....
犬の耳が
ちょうちょになって
飛んで行ってしまった
音が出なくて済むように
静かな玩具を買い与えた
名前を呼んでも
もう振り返らない
それでも涼しい場所は
誰よりも知っていて
 ....
わたしが遅めの初潮を迎えたとき
母がお祝いにとお赤飯を炊いてくれた
(今の子もそんなお祝いしてもらうのかな
膨らみ始めた胸の先が痛かったりして
ちょっとだけ…おとなになった気がした
それから ....
おのれの呼吸が
一つの音であるということ
それは
あまりにも気づき難くて
ともすれば
日々の暮らしの意味さえも忘れてしまう


月の満ち欠けは
暦の通りに
全く正しく空に映るの ....
ある朝ぼくは
独りであると気が付いた

ある朝ぼくは
泣いていたのかもしれない

ある朝ぼくは
君に逢いたいと思った

ある朝ぼくは
月を見つけた

ある朝ぼく ....
この島で一番大きなカブトムシを捕まえる、
が男の子の最近の口癖です。

何がカブトムシ捕りへの情熱をかきたてるのか
よくは分かりませんが
男の子にとってカブトムシを捕まえるということは、
 ....
どんどんと
仲間が殺されて
一匹の子豚は恐怖心を抱く
だから
食べて
食べて
気を紛らわす
食べれば食べるほど
「おいしい豚」になることを知らずに

私もなんだか最近は
どんなに ....
 小さな体に大きな生命力
 
 まだ話すことも歩くこともできないのね

 起きてる間は常に泣いてるか体のどこかを動かしてる

 人は弱いもの

 母の父の愛がなければ生きていけない
 ....
――きみはやさしいから
  ホームページなんか作ってはだめだよ
  ウェブ日記なんかもってのほかだ


言われたことがある
ずいぶんとむかし
まだネットが一般的でなかったころ
私の髪 ....
さようならわたしのともだち
警察では事故だって言っていたけど
ブレーキ痕がなかったみたいね

国道から入った突き当りの壁は
巨大な山を支えるためについている
とっても硬いコンクリート
あ ....
ある時気付いた
俺はいつだって道化だった

友の言葉に惑わされ
ゆらりゆらゆら
水面を漂う藻屑みたいだ

敵の妄言に遊ばれて
ひらりひらひら
朽ちかけた蝶のようだ
 ....
遥か悠久の昔、空と海と陸がまだ混沌としていた頃
全ての命は気ままに泳いで飛んで
果てもない混沌を駆け回るのは楽しかった

亀はいつの時代も競争に駆り出される性分なのか
ある時、亀と鯨が
 ....
セミよ
そんなに急ぐな

さっきから
空を見上げてばかりじゃないか
お前の
自慢のその羽は
ただ
アスファルトを掻くばかり

セミよ
今なら見えるだろう
あれが星座だ
私も昔 ....
一.

戦争を俺は知らないんだと はじめて思い知ったのは
キプロス島に ある朝突然逃げ帰った妻が いつか話した
占領の話 地下室の話 息を殺して
あいつが真似た マシンガンの ....
おとなになること

もう学校に行かずにすむこと
(学校のセンセイを除く)

お中元とお歳暮をもらったりあげたりすること
(バレンタインデーよりも重要になるかも)

おせち料理の黒豆やひ ....


西野は佐川透あてに手紙を書いていた。佐川は西野の年来の友人である。

「……先日はお招きいただきありがとうございました。佐川君の知的刺激にあふれた話を聞けてとても楽しかったです……私はと ....
わたしが生まれ育った郷里では
要らぬものを裏山に投げた
村外れを流れる川に流した
囀る野鳥の気配に誘われて
ひとり裏山を彷徨えば
要らぬものは朽ちて土となり
夕餉の支度でも始めたのか
潜 ....
お前 生きてしまえよ
時代がどうだとか言う奴もいるよ
金だ鉄だと騒ぐ奴もいるよ
いいんだよもうそんなことは
お前生きてしまえよ
お前生きてしまえよ

花を盗ってきてやるよ
王宮があるだ ....
 かきむしる午後には水の名残りがある
 舌先でからめとる瞬間に
 横殴りに七つの寓話が駆け巡る
 床にまぶれた光の深度が増し
 垂れ落ちた髪の中にうずくまる
 渓谷の底から叫ぶ
 氷河 ....
夜になってから急に 
庭の倉庫に首を突っ込み 
懐かしい教科書を次から次へと処分して 
家の中に戻ったら 
腕中足中蚊に刺されていた 

それを見た母ちゃんは、言った。 
「あんたはつよ ....
大きな書店に行くとあふれる本に圧倒されるが、もっとすごいのは、その閉じられたページというページに、無数の文字がちりばめられているということだ。書き手、すなわち文字を発信する側がこれほどに存在するという ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
メモ_他国言語のミューズ請い- 六崎杏介散文(批評 ...4*06-9-1
藍より青い恋をして- けんご自由詩606-9-1
白いノート- 佐々宝砂自由詩306-9-1
チャイルドシート- 壺内モモ ...自由詩6*06-9-1
- 服部 剛自由詩24*06-8-31
「とうもろこし」って言えなかった- ベンジャ ...自由詩13*06-8-31
毛虫- プテラノ ...自由詩3*06-8-31
そろもん(天邪鬼の話)- みつべえ自由詩406-8-30
ぼくの家には屋根がない- ぽえむ君自由詩14*06-8-30
刀自の刃- 蒸発王自由詩7*06-8-30
風鈴- たもつ自由詩1306-8-30
不浄の力- 恋月 ぴ ...自由詩19*06-8-30
ノクターンには逆らえない- 千波 一 ...自由詩19*06-8-30
月虹- れるむ自由詩606-8-30
カブトムシを捕りに- ブルース ...自由詩306-8-30
おいしくない豚- 壺内モモ ...自由詩4*06-8-30
姪っこの笑顔- 山崎 風 ...自由詩406-8-29
Not_Found- 若原光彦未詩・独白706-8-29
夏のメッカ- チアーヌ自由詩506-8-29
道化式- whipporwill自由詩206-8-29
*黒い大地*- かおる自由詩10*06-8-29
夜のセミ- umineko自由詩14*06-8-28
白樺とキャラバンと夏の予定と- 水在らあ ...自由詩44*06-8-28
otona- うめバア自由詩406-8-28
荒絵- 葉leaf自由詩7+*06-8-28
見えない力- 恋月 ぴ ...自由詩28*06-8-28
ハートフルヴォイス- 若原光彦未詩・独白6*06-8-28
点線を結ぶ- カンチェ ...自由詩606-8-27
歩く花- 服部 剛自由詩15*06-8-27
文字という星々の- umineko散文(批評 ...7*06-8-27

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