わたしは欠けた器です 
あなたも欠けた器です 
テーブルの上に置かれた 
欠けた器がむきあうと 
さびしいすきまに 
風のふしぎは吹きぬけて 

別々だった 
あなたとわたしは 
ひ ....
真冬のベランダの部屋から
明るい声が聞こえていた

どんなに傷つけられても
いらない子だと言われても
最後のその時まで
ひたすら明るくあり続けた

お母さんのことが
大好きだったから
多くの婚姻を見るものの、俺には、愛の形式が分からぬ。酷く、哀れな深夜に、女を正視出来ぬ。

俺は 多くの 絶望を 愛していた
彼らの 表情の 暗さ
隠滅とした 飲み場 挫折の 明るさ 俺の 愛 ....
泣き叫べるほど幼くもなかった
そんな時
お金を入れずにガチャガチャを回す
空回りしないハンドルは
鉛筆を握れなくなった腕を手元へ戻し
確かにそれが自分のものなのを確認でき
別の世界から右手 ....
あの星は燃えています
もう随分昔から
赤々と燃えています

燃え出す前は
誰かが住んでいたやもしれません
白いお城が建っていたやもしれません
王様が口をへの字に曲げて
エメラルドの杖を ....
手首を切るような人間の感情はわからない、と彼女は言った。
それは、彼女のまっとうさを端的に表わした発言だろう。
私が最も憧れて、同時に疎む、彼女の特性の一つである。
わからない、と言った彼女は、 ....
あの頃の十一歳は、生理で休むなんて言えな
くて、シャワー待ちのマーメイドギャングを
蛇口ひねって一網打尽。がっさがっさとふる
いにかけて出てきたコだけが五年後も信用で
きる。

そんな気持 ....
重労働でつかれた日 
夕餉の煮物に入った 
れんこんのきれはしを箸でつまむ 

「れんこん食べると(先が見える)よ」
というお婆さんの言葉を思い出すと  
3っつの穴がぼくに笑った 

 ....
るりいろのらっぱ
かんつばきのクラリネット
ハコベのほるん
天帝さまの庭園オーケストラで
演奏するのは オヤスミ中の春の風


灰色雲の帽子とマフラー
抜ける青色 しばれる空気 ....
びっこをひいたトルコの兵隊
かがやく行進、チューリップ
どん ぱっぱっぱ どん ぱっぱっ

まちがえちゃっだめ まちがえちゃだめ
まちがえちゃだめったら まちがえちゃだめ
 ....
白い手首から
あかいなみだが滴りおちて
砂に染みた
日をしるたびに乾かされる
ざらついた海の響きが
耳に刺さる

あらゆる事象が眩しい

それまでも花の咲く過程だときみはいう
半信 ....
好きな花の名前を聞かれた
うまく答えられなかった
 
スリッパを壊して
水に浮かべていく
溺れてみたかった
あのあたり、と呼ばれる
あのあたりで
 
正しいものと
正しくないも ....
コトリさんコトリさん
逃げないでおくれ

ボクは何も
取って食おうなんて
思っちゃいないのだから

それじゃあ
まるで

sekkin=nigero

とinputされた
ロ ....
お気に入りの毛糸のベストが
母が赤いいちごを編み込んだベストが
もう入らなくなってしまったと気付いた十二の春

すこし悲しいと思ったのは
自分が大きくなってしまったからなのか
ベストが小さ ....
 ぼくが生まれ育ったのは、田舎の城下町だ。田舎っていっても、一応は県庁所在地なんだけれどね、それでも田舎は田舎さ。ぼくがちいさなころはまだ田んぼがあったし、春になれば土手にはノビルが生えた。よく採って .... 昔より少しやわらかい指で 
通勤バスの「降車ボタン」を 
押すようになった 

力むでもなく 
緩むでもなく 
ほどよい緊張で 
ともにすごす
誰かとの間にたゆたう 
絆の糸を結べる ....
「 無 」の風が吹きぬける 
わたしの胸のましろい空洞から 
ひとり・ふたり・・・と 
かけがえのない人影がこちらに歩いてくる 
地上に穴は、ありますか
地上に塔は、ありますか






神さまは、昔、保育所の先生に怒られました
粘土遊びをしていた時のこと、
ころころ、ころころ、手のひらの上でまるい球体をつ ....
俺をこたつから引きずり出すな!
離せ! このまま俺にみかんを食わせてくれ
のほほんとさせてくれ!
わかってるよ こたつはヤバいって
一度入ったらなかなか出たくなくなって
そのままつ ....
いってくれれば
よかったのに
そういって
あなたは
いってしまう

いってあげれば
よかったのだ
そうおもって
わたしは
おみおくりする

おみおくりのとちゅう
いぬがないて ....
それはきっと嵐の夜で
鈍色の雨に混じって
空が降っている
寒いね寒いねって言いながら
冷たい体を寄せ合って
天井の無い朝を迎える
硬くなったパンを分け合って
薄いコーヒーを ....
広葉樹か針葉樹か
落葉樹か常緑樹か
単葉か複葉か
対生か互生か輪生か
全縁かそうでないか
鋸歯があるか切れ込みがあるか
先端の形と基部の形
葉脈は網状脈か平行脈か
葉柄は長いか短いか
 ....
向日葵がいまだ咲き誇る ある昼下がり
ひとすじの光と 一杯の紅茶

画用紙とクレヨンと水彩を使って
思うまま描く

どデカイひまわり
満面の笑み
カラスの舞う空の
誰も見上げないように
私は
なんてひとりぼっちだ

カラスの鳴く声の
誰も追わないように
私の
声は静かに消えて

カラスというだけで
愛されない生き方がある
 ....
{引用=
(1/3)http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=140157 のつづきです

さて、炎天とはいえ、日もかたぶけばわずかばかりの乾いた
風が通り ....
浜松町 降りたあたりで
ふと
気付いてしまったの
どうでもいいこと

あなた
私より他に
好きなヒトのこと
考えていたでしょう?

それでも
私と
何故か一緒にいるのは
 ....
赤い葉っぱ 黄色い葉っぱ
これは茶色
秋はいろんな色の葉っぱがあって
とっても楽しいね

枯葉を踏む音だって
サクサク ガサガサ
いろんな音がしておもしろい
歩くのがおそかったかいちゃ ....
しおからい空気が鼻腔をくすぐるので
目覚める
茶色く変色しているだろうごわごわの髪に
手をやりながら起き上がる
腰が痛い
かつての習慣を再現してもほんとに意味がないなと
ひとりごちてそれで ....
メメントでクワイエットで今行くよ白い鍵盤飛び越えながら



本当のあなたはピンクレモネードに透ける部分のことだと思う



二次元で暮らしたかっただけなのに知らない人の名前が増え ....
白衣のドクターが言った

「おじいちゃんは もう 家での生活は 無理でしょう」


それは 去年の夏だった

まとわりつく空気が ベタベタとしていた

蝉の声が 当たり前に うる ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風のふしぎ_- 服部 剛自由詩507-11-25
「明るい声/ベランダの部屋」- 小川 葉自由詩207-11-25
婚姻すべき_絶望を_七月の前に_埋葬してしまえ- 奥津 強自由詩207-11-25
確かにここか- 佐々木妖 ...自由詩4*07-11-24
赤い星- 亜樹自由詩107-11-24
同病相哀れむもしくは- 亜樹散文(批評 ...9+*07-11-24
鼓動みくまく- 木葉 揺自由詩707-11-24
れんこんの顔_- 服部 剛自由詩307-11-24
るりいろのらっぱ- リーフレ ...自由詩107-11-24
小僧のピアノ- リーフレ ...自由詩307-11-24
花葬- アオゾラ ...自由詩1207-11-24
明るい声/ベランダの部屋- たもつ自由詩1007-11-24
コード- アズアミ自由詩107-11-24
赤いいちごのベスト- 佐々宝砂自由詩1007-11-24
障子の影- 佐々宝砂散文(批評 ...4+*07-11-23
日々の劇場_- 服部 剛自由詩307-11-23
「_○_」_- 服部 剛自由詩407-11-23
還れる場所は、ありますか- ピッピ自由詩407-11-23
こたつ- 新守山ダ ...自由詩207-11-23
- 小川 葉自由詩307-11-23
シベリアン・ブルー- 快晴自由詩1107-11-23
葉っぱから木の名前を調べるときに注意すること- 小池房枝自由詩3+07-11-22
本日もまた晴天なり- 長谷川智 ...自由詩5*07-11-22
カラスの空- umineko自由詩6*07-11-22
鬼の左手_(2/3)- mizu K自由詩307-11-21
憂いう女山手線より帰路- しいこ。自由詩2*07-11-21
かいちゃんと秋- 未有花自由詩15*07-11-20
海は凪いで- 佐々宝砂自由詩407-11-20
短歌を書いていたあの時に見ていたものは確かに青い世界だったん ...- ピッピ短歌1207-11-19
「おじいちゃんは_もう_家での生活は_無理でしょう」- 准々自由詩407-11-19

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