イヤホンの中に空が広がっている
入道雲にふと船が座礁した
そのような音が聞こえる
深夜、そして、私
 
途方にくれる船長のポケットの中から出てくる
いつの間にかなくしてしまった ....
砂時計を クルクル回す
そうしたら
帰れるような 気がしていた

何処に 還ると 言うのでしょう

幻の場所を 探し続けて
何時までも 彷徨うのです

さ迷いの旅人に 相 ....
(私はいつも仰向けで寝入り
 決まって仰向けで目を覚ます)

その日天井のしみは、妹のクラスメイトの顔だった
昼下がりに学校を早引けしたきり妹は姿をくらました

(私はいつも仰向けで寝入り ....
御飯てほんとうに美味しい。

僕がはじめてお米の大切さを知ったのは
冷蔵庫の中が空っぽになったとき
家にはじめてテレビジョンがはいったのは
ぼくが八歳のときだ
十二月の寒い午後
第九交響曲を唄う白いブラウスの女性たちが
画面に映る
カメラは三人くらいずつを順番に写していく

近くにだれ ....
自動販売機のコイン投入口に
すいこまれていく女の人をみた金曜日の夜
ポッケの底のおつりの枚数をかぞえていた
裏面をやさしくなぜながら
口当たりの良い絶望味のコーラをぐびぐびのんだ

昔乗用 ....
啄木のこころ親しくあたらしい
小さな文庫の小さな文字で

風あらしざらつく息の事始め
考えの糸あかるく保つ

自己肯定あふれるときにただ迷う
処刑の前のあきらめだろうか

正しいと思 ....
つまづくはずのないところで
足をくじき
恋に
落ちてしまった
わたし
すっかりからまっていて
逃げ出すことも出来ない
あなたの前
ほとんど裸じゃない
ただ、いたずらに
マシュマロを ....
 
 
椅子だけが敷き詰められた
簡素な地下鉄の空間を
カラスアゲハが飛ぶ
必然にも良く似たその羽で

運転席のピッチャーは
キャッチャーのサインに首を振り続ける
投げられないのだ
 ....
耳たぶがかさかさすると思ったら
どうやら蟻が一匹のぼってきてたらしい
上半身だけゆっくりと身体を起こす
よく伸びた夏草が足を覆いかけている


さっきまであおいろばかりだった空に
いつの ....
舌先から街が見えた
憧れのデートコース 本当は君と行きたかった
だけど死んでしまったから 君の魂と小旅行

僕の姿が見えるかい? 僕はまだまだ温かいだろう?
天狗山に明かりが灯る 僕の知った ....
 
 
葬式に出るために
首周りを測ってる
ワイシャツの
サイズがわからなくなったのだ

店員さんも
わからなくなったのか
ありもしない数値をおしえてくれる
あなたのサイズはありま ....
かたちのない宝石を
手のひらで転がす九月の午後
孔雀たちはまどろんでいる
淡く実る葡萄の夢を見ながら
ボーリング
なう
ダイナー
なう
虫がたかるボディーのしたの
血でできた水たまりが
乾いて
いきます





 
 
 
髪に触れる、鮫
独白の跡
カレンダー通りに呼吸する
日々に疎いものだから
 
冷たい泡と泡の間に
ぼんやりとアスファルトの道路
小便の臭い
蚊のような肩幅
 
バス停 ....
ユキサキボタンヲオシテクダサイだけ覚えて
宇宙船のように忽然とやってくるそれは
なにくわぬかおをしてヒトのたぐいをのみこむと
にどと開くものかコ・ウ・テ・ツまがいに
ヘアーライン仕上げのシルバ ....
あんなに大きかった人が
幽霊になってしまった
行方不明の幽霊
生きているはずなのに
わたしたちは
残念ながら霊感がまったくなくて
幽霊がみえない
幽霊は文字のようで
記憶のようで
素 ....
大きな声で言う
わたしはもう大丈夫じゃない
もう一度言う
わたしはもう大丈夫じゃない
だから
安心して
わかるでしょ

雨が沖縄を通り
九州を越え
関東をすべり
東北へ行って
 ....
ホイミとか
ケアリーとか
そんな高等なこと
とてもじゃないが
できやしないけれど
僕たちのそれに当たるのは
いつであっても
この声だ
この言葉だ
そうあの日も話をしたよね

まだ ....
例えば其れが レールだったなら
寄り添い過ぎると 事故を起こすから

たまに 歪むのを 許されると するならば
平行四辺形 

ゆらゆら 揺れる手には グラス
なみなみに 注がれたるは
 ....
 
 
水の三行が
流れている

川、という字に
とても
似てるかもしれない

おとうさんと
おかあさんと
そしてぼく
 
 
さめているあたたかさが
いいのかな

駅のベンチで
キス出来るくらい
顔近づいているのに
まるで意識無く話していたり
笑っていたり
はしゃいでいたり
ひとしきり

背中を丸めると ....
いつも銅像の姿で座っていた 
認知症の婆ちゃんは、ある日 
死んでしまった爺ちゃんを探して 
杖を放り出し、雨にずぶ濡れながら 
駅までの一本道を、ずんずん歩いた。 

最近、壁の前に立ち ....
突然
ばっさりと
胸から斜めにやられた

ぱっくりと開いた
傷口
血は出ていない

だか
奥の奥が
深々痛い

痛い 痛い 痛い
痛む 痛む 胸

このまま
雷雲にさら ....
<1> 
 
ぽこ ぽこ ぽこぽこ
 
アスファルトを沸騰させよう
 
ポコ ポコ ポコポコ ポコポコポコポジュワァァー
 
アスファルトを沸騰させよう
 
暑いし
   ....
翌日に 外に出かけられないような傷を作るのは 
どうかと思うんです。

場所を考えているあたりが 
妙な臨場感に包まれていて。

これを誰に見せたって 私の傷は癒えやしないのならば
貴方 ....
 もうふた月ほどたつだろうか。わたしは毎日、すこしずつ家財を捨てている。家財、といっても、どれもさまつな――そのほとんどは夫と共有して、それなりの思い出がつまっているのだろうが、もはやさまつとしかいい .... 西の話し言葉がすき

京都より西の
やわらかい
少し 
イントネーションの
あがった
言葉が

関東平野で育った伯父は
西のひとになった

従姉妹の結婚式で
久しぶりに会って ....
 
 
秋の空に
突き刺さる
ほそい針金が
風に揺れている

揺れているのは
黄金色の穂
だけではない
帰り道なのだった

その角を曲がれば
たどり着くだろう
その家が
 ....
ボクの息の根の 耐えるシーン
目覚めるのは 朝になりそうだったから?

枝は長過ぎて いつでも刺激を求めてる
可能性の薄い 彼女の子宮に祈りを込めて

二人の可愛い天使(エンジェル)は 
 ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
イヤホン- たもつ自由詩710-10-3
さらさら- 藤鈴呼自由詩2*10-10-2
しみ- 豊島ケイ ...自由詩17*10-10-2
実り- アラガイ ...携帯写真+ ...2*10-10-1
テレビジョンの中にはいる- 殿岡秀秋自由詩610-10-1
o- コーリャ自由詩810-10-1
tanka- 葉leaf短歌210-10-1
砂浜のマシュマロ- さだあい ...自由詩310-10-1
地下鉄- たもつ自由詩510-9-30
ぼんやり- あ。自由詩10*10-9-30
*ルーシー二- 藤鈴呼自由詩3*10-9-30
葬式- 小川 葉自由詩210-9-30
中_庭- 塔野夏子自由詩17*10-9-29
ガン- モリマサ ...自由詩210-9-29
肩幅- たもつ自由詩810-9-29
エレベタ星人_(想起させるものに、忠実に)- 乾 加津 ...自由詩4*10-9-29
幽霊のダンス- さだあい ...自由詩510-9-29
わたしはもう大丈夫じゃない- さだあい ...自由詩710-9-29
イナバウアー- おるふぇ自由詩410-9-29
仔猫の気持ち- 藤鈴呼自由詩5*10-9-29
水の三行- 小川 葉自由詩310-9-29
COOL- 鵜飼千代 ...自由詩6*10-9-29
旅の始まり_- 服部 剛自由詩610-9-28
カマイタチ- 森の猫自由詩4*10-9-28
夏の肌- 投稿者自由詩3*10-9-28
*葬式カラー- 藤鈴呼自由詩2*10-9-28
花冷え- 豊島ケイ ...散文(批評 ...14+*10-9-27
西のことばで- 森の猫自由詩3*10-9-27
秋の思い出- 小川 葉自由詩810-9-27
*セルボ- 藤鈴呼自由詩2*10-9-27

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