厳格な王様がいた
優しいお姫様がいた
富める者がいて
貧困と差別があった
内外で争いがあり
子どもたちは時々
壁にもたれかかって
よく笑った
忘れる人がいたけれど
同じように
 ....
脳内で死に場所を探していた。
飛び降り自殺が出来る処よ。
コレは独り言じゃないし、私の頭は覚醒している。
貴女へ話しかけているのよ。

風邪等拾ってきてしまったばかりに喉が痛い喉が痛い喉 ....
定刻より早く到着いたしましたので
当駅で十分ほど
時間調整をいたします と
車掌は言った
ドアは開け放され
流れ出てゆく九月と
老婆のふかした煙草のけむり

列車と町を
隔てているさ ....
先週皮がめくれてた 
お爺さんのお尻の傷を 
トイレの時に確認したら 
するりときれいになっていた 

看護婦さんもやってきて 
「先週塗ったわぜりんが効いたのね 
 わぜりんは、いい奴 ....
産声に感情はなく
ないままに鳴く美しさ
呼吸をするように等間隔で
真っ赤な顔を丸めながら

始めて読む物語は
温度も匂いもないまま
時と共に流れ去って
脳の隙間に染みていく

一目 ....
 排気音が高く
 高く空へ昇って
 陸橋を走るぼくは
 町並みに連なり
 息づかいみたいに
 浮かされて
 白くあからさまな
 積乱雲を
 水平して
 開けていくにつれ
 早く
 ....
 
木陰で体温の
呼吸する
と、内と外とが入れ替わり
境目に懐かしい
わたしのかたまりがある
施設の人と集配車の運転手が
簡単な口論をしている
近くのベンチで関係のない
小柄な男性が ....
僕にだって不満はありますよ。

タマゴの値段高いな〜て思う時とか、
使えないからいらないって物扱い的発言を投げられた時とか
義父母のチョットした態度にだとか。

若い頃は、親父が嫌いだった ....
imperfect stardust

青い文字に矢印を合わせて人差し指でそっと触れるように
街へ向かうサーファーみたいに人並みを掻き分けて進む
坂道を登れば
ステージの上でギターをかき鳴ら ....
バランスが悪い
僕も悪い
君だって悪かった
時を例えるなら
物語とは
薔薇きちがいの
天秤の上で
気づくべき落差を
転げ落ちて
愛し合う意味の
足りない部分
とても遠いところで
 ....
枕の下
転がるあなたは
どこへ行くの
過ぎ行く街の
真夜中の言葉
つないでも
意味にならない
枕を裏返す
わたしの番
枕の下
転がるわたしは
どこへ行くの
あなた答えない
わ ....
神さまが

もう いいよ
って
言ってくれるまで

わたし
待ってる

天使の迎えを
やさしいひとが
笑えない世の中で
山河に吠えている

一体何と戦っているんだ


それでも
もっとやさしいひとが
壊れた土手を
直している






{引用=「即興 ....
歩道に腰掛けて、{ルビ端=はじ}の方の草をむしり
少し冷えた冬を探すような

三年目のひとり暮らし

宇宙は大分離れて見えるが意外と近い物だと
そう知っている
手を伸ばせば触れられる
 ....
犬が休んでる
まるで僕のように

背筋が足りない
何かを継ぎたして
少しずつ毎日の
起立がある

どうしてだろう
お父さんになってしまうのは
瞬間は確かにあるのに
どんなに積み上 ....

朝起きたらまず
しゅろの箒で部屋を掃き出す

すると部屋の隅々から
夢の中で捕まえそこねた小人や
夜のうちに死んだ蝶々などが
硬くつめたくなって出てくるので
プラ ....
左利きの運転手と右利きの車掌
まっしろいホームにおりたつと赤いはた
さようなら
ホームの端のポール
今夜は空が見えない
君の色を思い出せない
今日
左利きの運転手が右手で手をふる
線路 ....
汗にまみれた身体
―働いた後によくもまた

「やってられないよ」
誰かが言った

湧いてくる感傷の ツケを払うとでもいうのか
暮らしとともに流れる汗は

皆口々に言っているよ
身体 ....
焦点をぶれさせるため朝はある 指のすきまに宿る色彩

眠り明け 耳鳴り低く響くので 夢のはしから余白を殺す



むしられる前のつぼみに似たひとの、首をしずかに傾けるさま

唐突に遠さ ....
指をひらくと
きのうの夢がこぼれ落ちた
わたしたちは
月の公転ぐらいのスピードで
どんどん忘れていくのだから
泣かなくてもいいのに
と言いたいが
きのうときょうの
ことばを全部書き残し ....
そう読んじゃった
そうしか読めない と思い込み辞書を引く気にもなれない

黄色い小さな花を綿毛に変えるそれは
いつも 僕のあたまのなかに 生きている
ラブ&ピースという呪いが生まれたのは
それからしばらくしてのこと
僕たち、と言ってさしつかえないのなら
僕たちは
やはり
気づいていなかったのだろう
それが呪いであることに
ではなく
 ....
美しい国が
海岸線を漂う
せつない季節があった
溢れ出す
何度も調整された成分が
朝日でも夕日でもない
光にただ照らされ
そのたびに
つないだ手を
何度も握りしめた
家族による暴力で 
老人ホームに来るごとに 
体中の傷がどす黒くなってゆく老婆 

国も 
市も 
施設も 
ケアマネージャーも 
ヘルパーも 
一介護職員の自分自身も 
手を差し ....
冷やし中華が
静かに終わった奥の方
特別なこともなく
人をまたぎ
人にまたがれ
狭い柄模様のシャツが
時々きれいだと感じられた
入口の貼紙には
かつての文字のようなものが書かれ
それ ....
白い俎板のうえに
水洗いした秋茄子をのせる
遣い慣れた指先でまず、
縦半分に切ると
紫に汚れた
君は構わず
それを乱切りした

その一部始終を
彼らは黙って
観ている
捨て猫に飼われている


私は 捨て猫に飼われている

飼われているから『捨て人』ではない

飼われ人なので
そのしるしに首輪をつけている
鈴もついてるので歩くたびに
リンリンと鳴 ....

コンバインが
おもちゃのように点々と
そこここに配置され

軽トラックが
ちゃかちゃかと走る

収穫の秋がきた

辺りには喜びが
薄い金色に色づいて漂って ....

口に酸素を含んでから
目を閉じて
美しい光景を思い浮かべる

すると酸素は舌の上で
ばらの味の二酸化炭素へ変わる

誰かがわたしに口づけしたときに
いい気持ちにれなるよう
 ....
洒落たカフェを借り切って開かれた
長い付き合いになる友人の結婚披露宴の席で
禁酒中のチナスキーは溜め息をついている
生ハムをかじっては水を飲む

祝辞を読んだ
新郎との付き合いの年数を数え ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
美しかった国- たもつ自由詩307-9-20
本当にあった怖い話。- 菊池ナン ...未詩・独白2*07-9-20
並列- 月見里司自由詩207-9-19
わぜりん君_- 服部 剛自由詩7*07-9-19
原動- 木屋 亞 ...自由詩1*07-9-19
海を見ている十七歳- 水町綜助自由詩1007-9-19
九月にたなびく- たもつ自由詩807-9-19
距離を保つ術_修得は難しいのか- フクロネ ...散文(批評 ...2*07-9-19
imperfect_stardust- rabbitfighte ...自由詩607-9-19
九月にたなびく- 小川 葉自由詩5*07-9-18
寝台車- 小川 葉自由詩207-9-18
かくれんぼ- 風音携帯写真+ ...7*07-9-18
美しかった国- AB(な ...自由詩507-9-18
スザンヌの言い訳- フクロネ ...自由詩4*07-9-18
休息- たもつ自由詩507-9-18
書店員の一日- 吉田ぐん ...自由詩1207-9-18
そことこことないこと- 渡邉建志未詩・独白407-9-18
サウナ- プテラノ ...自由詩3*07-9-18
「サイダーの泡われわれは」- キキ短歌8*07-9-16
(無題)- キキ未詩・独白607-9-16
がまこうえい- 長谷川智 ...自由詩1*07-9-16
美しかった国- いとう未詩・独白1007-9-15
美しかった国- 小川 葉自由詩5*07-9-15
老婆の心臓_- 服部 剛自由詩3+07-9-14
冷やし中華終わりました- たもつ自由詩707-9-14
茄子- はらだま ...自由詩8*07-9-14
捨て猫に飼われている- 北大路京 ...自由詩14*07-9-14
収穫の秋- 吉田ぐん ...自由詩707-9-14
誰かのことばかり考えている- 吉田ぐん ...自由詩7+07-9-14
いいから酔えよ、チナスキー- 楢山孝介自由詩7*07-9-14

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